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これからだ、私 ~青春を描く受験物語~  作者: かがやき509号
第1部 高校3年生1学期~夏休み
6/7

第1章 第4話 まさかの座礁

受験勉強を始めて1ヶ月がたったGW明け、3月末から通っていた正経ゼミナールが7月中旬で閉校することが決まり、主人公・田上恭介は戸惑いを隠せなかった。


「正経ゼミナール 閉校のお知らせ」

いきなり、このタイトルから始まるものだからどう対応したらいいのか動揺してしまう。


「拝啓 薫風の節、貴家益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。常日頃当塾に深いご理解を賜り恐縮至極に存じます。」

学校で配られる保護者向けプリントの冒頭にある定番の挨拶文句だ。こういう挨拶文句だは小学生の時から見ているから読み慣れているのだが、文書がいつもより堅いせいか何か違和感を感じる。

「さて、突然ではありますが心身の不調と諸般の事情により7月17日をもって正経ゼミナールを閉校いたします。年度途中でのことで誠に申し訳ございません。深くお詫び申し上げます。」

僕が入塾する頃の塾公式ホームページは入塾金無料にしてまで新入生の募集をやっていたじゃないか!

「当塾以外で個人指導をご希望の方は<勝進会(しょうしんかい)>をおすすめします。私がかつて教えていたところです。現在でも登録が残っています。」

「先生の登録が残っている」なんて言われても先生は事実上、塾講師を辞めるのだからどうしようもない。

と思っていたとき、ふと次の文章が目に飛び込んできた。

「高3生、高卒生の方はご要望があれば、夏休みと冬休みに出前授業を行います。詳しくはご相談ください。」

おっ!?夏と冬に出張授業をやってくれる!?これはいいかも!

正経ゼミナール閉校の突然の知らせに閉口した僕だったが、ちょっと気持ちがハレ晴レユカイになってきた。

が、そのハレ晴レユカイな気持ちは母の一言で瞬時に消えてしました。

「ダメよ、そんなの。狭くてこんなに物が多いうちの家に先生が来られたら困るわよ。毎回掃除だって大変だし、お茶やお菓子を出すのも面倒だし。」

「別にお茶やお菓子なんて出さなくてもいいよ。毎回のお付き合いになるのだし。」

何かの家庭教師の生徒募集チラシに「毎回のお付き合いになのでお茶出し等は大丈夫です。」と書いてあったのを思いだし、母に言ってみた。でも

「ダメ。」

の一点張り。交渉は決裂した。


一体どうしたらいいのだろうか。僕は()()()()途方に暮れていたが、ぼーっとしていても話は進まないので自分なりに考察してみた。


勝進会(しょうしんかい)といったなど家庭教師塾に入り、プロ家庭教師を雇う。

②松田塾で国語の科目を追加で受講する。

③山口先生からワークブックをもらって自分で解く。


大きく分けて3つの方法があった。問題はこの3つの方法のうち、どの方法を選ぶかだ。入試問題なら制限時間内であれば、何度でも解答の修正ができるし、問題を多少間違えても合格することはできる。でもこの塾の進路問題は1度選択したらもう修正は効かない。選択ミスは許されない慎重な判断が求められる問題であった。

でも、この問題はちょっと考えてみたらすぐに解ける問題でもあった。

もし、①や②の選択肢を選ぶとしよう。すると古文文法をまたイチからやらなければならない。もちろん実tについていなければやるべきなのだが今回は成績が下がって辞めるわけではない。むしろ古文の成績は上がったのだ。

これから先は古文、現代文ともに問題の解く量が大きなカギとなってくる。のんびりしている暇はないのだ。それを週1回の授業で現代文の問題を解く①はダメだ。残りは②と③が残る。松田塾で国語を追加受講すれば塾側が喜ぶかもしれないが、古文文法はすでに習得済みだ。と考えると残りの選択肢は③しか残らないわけだ。

これで僕の国語の今後の進路は「③山口先生からワークブックをもらって自分で解く。」に決定した。

最初は難問に見えたこの問題だが、メリット・デメリットを考え、順序よく考えたらすんなり解けた。そんな成長した自分に感心した僕だったが、それもつかの間。1学期中間テスト開始まであと10日も切っていた。

おっと、勉強せねば・・・

最後までお読みくださりありがとうございます。

急遽、この正経ゼミナール閉校のストーリーを入れることになり、しばらく投稿ができておりませんでした。

大変長らくお待たせしてすみません。

これ以降1学期の部分は原稿が仕上がっていますのでしばらくは1週間間隔での投稿ができると思います。

それ以降は・・・すみません!できる限り早く書きます!

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