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プロローグ


 君の視線の先に私がいなくても、君が笑顔でいてくれたらいい。


 君に私の声が届かなくても、君が幸せになってくれたらそれでいい。


 だから。


 だからもう、泣かないで。


 私のことなんて、忘れてしまってもいいから。


 でも、もしも。


 この声が届くのなら…………。


 言えなかった言葉を、伝えたい。


 ――あなたのことが好き。


 もしも、この手が届くのなら…………。 


 この手で君を抱きしめたい。


 君を感じたい。


 君と一緒に笑い合いたい。




 もう一度、君と。 


 


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