この世界での痛み
お腹も一杯になった事だし、腹ごなしに戦いたい気分だ!
「KAZUHARA!ちょっと勝負してみないか?」
おそらくKAZUHARAは俺と一緒ぐらいなレベルに違いない。だからいい勝負ができると思って勝負をしかけてみた。
「いいぜ!だが手加減はしないぜ!」
「おう!」
手加減というのはアイツのほうがFPS上手いということだ。
違うぜ。このゲームはFPS何かじゃない。
本物の銃撃戦だ!!
──── 戦闘開始 ────
「本気でいくぞ!SAKA!!」
「ああ!!」
カチッ
ガガガッ
ん!?『ガガガッ』なんか音がエグいな。『LMG』か?
「5-7なんかじゃ俺のことは倒せないぜ。俺の使う武器は『デスマシーン』いわゆる『ミニガン』だ!」
「おいおい。KAZUHARAのヤツ本当に手加減しないつもりだぞ!」
「私がSAKAくんの立場ならこの展開を望むけどね♪」
は!?ミニガンだと!?
卑怯にもほどがあるだろ!?
「それじゃあSee you next time SAKA。」
ドルルルルル!!
「おいぃぃぃ!!!!」
普段じゃ聞けない程の連続音。
初めてのこの世界での痛み。
例えるならジャングルジムのてっぺんから飛び降りて足をグキッって曲がってはいけない方向に曲がったのが全身に響き渡るような痛みだった。
素晴らしい例えだ。
この勝負は俺の負けみたいだ。─────