表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

果たしてお金は貯められるのだろうか

11/30 プロローグ

やばい。

何がやばいって財布の中身がやばい。

出勤の為に電車を待ちながら私は焦っていた。

来年の頭には30代ゾロ目なのに所持金が1万しかない。

勿論貯金もない。

その上この1万は飲み会で錬金術を使って生み出したものだから来月以降の私に容赦なく負債がかかって来るお金なのだ。

気温の寒さより財布の中身と自分の計画性の無さにブルリと1つ身震いをする。

とりあえず今考えても仕方ないとついさっきコンビニで買った朝ごはんをビニール袋から取り出す。

なんの変哲もないおむすび2つとトクホなお茶。

約500円也。

周りの目線を気にしながら先ずは明太子のおむすびをパクつく。

ほんの少しお高めなコンビニおむすび特有のしんなりした海苔が口に優しく、明太子の塩気が口一杯に広がった。

その味に気を良くしていたがお高めだけあって量が控えめなのか3口で食べ終わってしまった。

仕方ないのでもう1つのおむすびを手に取る。

こちらは逆に最近多い大きめのおむすびに具が複数入ってるボリュームがあるものだ。

具はおかかとシャケ。

歳になると定番の具が恋しくなるのですよ。

早速口に入れると少し濃い目の甘じょっぱい味のおかかとシャケが多めのお米ととても良いバランスだった。

一瞬シャケいらなくないか?とも思ったけどシャケフレークの塩っぽさが上手いことおかかとあってたからやっぱり必要なんだろう。

モゴモゴと口を動かしながら漸く働き始めた頭を動かす。

朝食に500円、1日3食同じ値段だとしても一ヶ月で45000円。

でも美味しいものと美味しいお酒が好きな私は下手したらその倍くらい食費に使っている。

動いてた口が止まった。


…これ、結構まずくね!?


何か事故にあったり病気したりした時に実家暮らしなのにお金が無くて、理由がエンゲル係数をソロプレイで上げまくったせいとかないないない!!!


パニックになりながら口を動かしていたらおむすびはいつの間にか全て胃の中に消え、代わりに目の前に電車が滑り込んできた。


よし、これから節約しよう。

そして貯金をしよう。

ついでにお金貯めたら一人暮らしして猫を飼おう。

決意を固めゴミの入ったビニール袋を握り締めながら私は電車に乗り込んだのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ