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明かされた真実

 「先生がね、栄養失調と過労と睡眠不足だって。最近、ずっとお仕事大変だったもんね」

窓辺に座って、新堂さんがさっき持ってきてくれた林檎を剥きながら、大斗さんに笑いかける。すると大斗さんも、弱弱しくはあるものの、にこっと笑ってくれた。

「…それだけじゃないよ」

「え?」

「凛がいなくて…、何も食べたくなくて、眠るのも辛かった。仕事に没頭してれば忘れられると思ったけど、その逆で。集中できないし、視界の片隅に凛と…阪本くんが仲良くしてるところが映って、余計にいらいらしてたんだ」

「………」

私の頭の中で、いろんな思いが交錯する。

大斗さんは、森山さんとつきあってるって聞いた。だから私なんていなくても問題ないはず。

阪本くんと私が仲良くしていようが、関係ない。

…なのに、どうして?

「俺、凛と別れたなんて…思ってないから」

「え…?」

大斗さんは起き上がり、私をまっすぐ見ている。

私は手に持っていた林檎と果物ナイフを、静かにお皿に置いた。

「俺は何も、やましいことなんてしてない。本当に全部誤解なんだ。今までまわりの目を気にして、何も話せなくてごめん。凛が不安に思うことがあれば、何でも答えるよ」

「…じゃ、じゃあ、森山さんは…?私が大斗さんの部屋で待ってた夜、どうして2人は一緒だったの?」

ほんとはずっと、気になっていた。

でも、怖くて聞けなかった。

「あの日、俺は森山に呼び出された。そのすぐ後、凛が会いたいってLINEをくれた。だから、森山の用事をさっさと済ませて、凛とゆっくり過ごすつもりだったんだ。…いま思えば、あのとき森山のところへ行かなかったら、こんなにこじれることはなかったんだよな。でも、あいつは俺の同期だし、尋常じゃない感じだったから放っておけなかった。そしたら強引に飲まされて、疲れのせいで酔いが回った。…あの夜、森山は何て言ったの?」

「……ずっと前から、付き合ってるって…」

「あいつは他の男とつきあいながら、俺のことも狙ってたらしい。でも、俺は一切見向きもしてない。俺の女性遍歴はこの前、凛に話したことがすべてだよ」

大斗さんはゆっくりと手を伸ばし、私を引き寄せた。

ベッドに座らされ、後ろからぎゅっと抱きしめられる…。

「……ずっと、こうしたかった」

彼の手があまりにも優しくて、温かくて…。

私はもう、それ以上何も言えなくなってしまった。

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