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04S.この世界の概念

この物語の世界は「三位一体神」が、支配するものでした。この世界の中心に、据わる神を「中央神」と、呼びました。そしてその神の、向かって左側に、据わるものを「左側神さそくしん」と、呼びました。その為、右側に据わる神を「右側神うそくしん」と、呼びました。


この世界の神は、不滅ではなく「神の暦」で「数万年」に、一度の割合で「神の代替わり」を、迎えました。それは「三位一体神」が、一度に違う神に、代わることを、意味しました。その始まりは「中央神」の消滅から、起こりました。しかし消滅しても瞬時に、新しいものが、生れました。その神は、違うものに、成りますが、歴代の神の記憶を、継承しました。


今回の「神の代替わり」に依り、前の神で有る「中央神ゼビス」と「左側神ミカエス」「右側神サタナス」が、消滅しました。そして新しい「中央神」と成る「アラル」が、出現しました。この神の別名を「エミオス」とも、言いました。


新しい左右神は「後継神」と、言われた「原初の神」が、ランクアップして、次の神に、成りました。即ち「原初の魔神リーリス」が、新しい「右側神サタリス」と成り「原初の聖神ミゲール」が、新しい「左側神ミカエフ」に、成りました。


旧三位一体神の時代に「右側神サタナス」の離脱が起こり、長い間「神のヤジロベエ」が、左に傾いた状態と、成りました。それが「代替わり」を、迎えたことにより針が「正位置」に、戻りました。この世界を人間が、理解し易いように言うと「中央神」と言う神が、支配する世界を「天秤の主軸」とすると「左右神」が、支配する世界は「天秤の両皿」に、相当しました。


その為、この世界は「天秤リブラインの世界」とも、呼ばれました。そしてこの世界は、左右の世界の「バランス」が、極めて重要な意味を、持ちました。「前右側神サタナス」の離脱により、長い時間「天秤の針」が、左に傾くと言う「アンバランス」が、発生しました。その「バランスの解消」は、必ずしなければ、成らないものでした。では、何時するのでしょうか。


その「アンバランスの解消」は「次の神代」で、するのです。即ち「中央神アラル」「左側神ミカエフ」「右側神サタリス」が「支配する神代」でした。その為に生まれた世界が「左側神ミカエフの世界」でした。それに依り「左側神ミカエフ」の手元には、新たな「神の積木キューブィ」が、出現しました。


鳴神蜃気郎なるかみ・しんきろうと「城ヶ崎ホタル」が、住んで居る、この世界は「左側神ミカエフ」が、所持する「キューブィ」の中に、有りました。またこの箱の外観は、掌に乗るような大きさでした。しかしその内部世界は実に、地球型惑星が、4個分も入るような、途轍も無く「広大な空間」を、有しました。そして新たな「左側神ミカエフ」は、キューブィを所持すると、まるで「前右側神サタナス」が、歩んだように、その内部世界に、一族を挙げて入りました。そして、同じことをしました。


「ミカエフの後継神」は、この世界では「原初の聖神ガブレナ」と、呼ばれました。そしてこの聖神は、自分の「デュデス(役割)」を、引き継がせることが出来る、自分の後継神を、創りました。その神には「自分よりも強くて、大きくて賢い。」と言う、性質を授けて、自分とは違う「男型おがたの属性」を、与えました。それから、誰にも負けない「強靭な肉体」を、創ったのです。


その肉体は、既に出来上がったのですが、その肉体を支配する「自我」とも言うべき「アニマス(根源)」が、まだ入って居ませんでした。その後このガブレナの後継神は「聖神王ラバレンス」と、呼ばれるように、成りました。


これは何処かで、聞いたことの有るフレーズですが、これはこれで良いのです。この世界は、先に出来た「前右側神サタナス」の世界観を、継承しました。その世界と、同じような出来事が、ここでも起きようとしました。しかし、この世界は、飽く迄も「左側神の世界」でした。そして「前三位一体神の世界」で発生した、多くの不都合な「アンバランスの解消」を、させようとしました。


また、今回の「一連の解消関係の出来事」は、全て「神界」でのことに、起因したので「三位一体神が、この世界に干渉し易い」と言う、特徴が有りました。神自身が、この地上に直接、降り立ち、この世界の生物達を、直接指導することも、出来ました。また「神の化身インカ」を、地上世界に遣わして「神の思惑」を、全魔人類達に、伝えることも、可能でした。


そして「左側神ミカエフ」が支配する、この世界の特徴は「善なるオーラに包まれた、善人と善なる空間に、支配された世界」でした。この世界の者達が仮に「闇の本能」に支配され、その本能の赴くままに、この世界に「災いをもたらす」と、この世界を覆う「空間」に、処分されました。処分とは、対象者に大変な激痛を与えながら、その存在を、消滅させることが、起こる世界でした。この特徴は、支配神が持つと言う「神の性質」から、起きる現象でした。


「何も無い空間」に突如、出現した「知識や記憶を、収納するもの」で有る「白く輝く、丸い玉のようなもの」は、その空間に満ちた、何かの「知的生命体の概念」のようなモノを感知して、それを取り込む、性質を持ちました。この空間には昔、何かが有り、それが滅んで、物質的には「何も無い空間」に、成りました。


しかし人間の目には見えない「何かの高等生物の知識や記憶のようなモノの思念」が、そこには、無数に残りました。その「丸い玉」は、始め単独での回収活動をしました。それが十分に成長すると、その思念の取り込みを、更に効率良く行う為に、2つのものに、分離しました。この2つのものは「阿吽あうんの特徴」を、有しており、知識の一端で有る概念を、極端なものとして捕え、互いにバランス良く、互いがそれに、偏らないように「思念の取り込み」を、始めました。


例えば「善と悪」と言う、概念を取り込むと、似たような概念として「光と闇」の概念を、取り込みました。片方が「善の概念」を、取り込むと、それが今度は「闇の概念」を、取り込みました。するともう片方は「悪の概念」を、取り込み、そして「光の概念」を、取り込みました。


このように互いのものは、両極端に偏らないように、バランス良く取り込み、互いの性質が、似たような存在と、成りました。また分離した方は「いつでも本体に、戻ろうとする性質」を、持ちました。それは分離させた方も同じで「いつでも分離させたものを、自分のものとして元に、戻したい性質」を、持ちました。


やがて「善の概念」を、取り込んだ存在は「左側神」と成り「悪の概念」を、取り込んだ存在は「右側神」と、成りました。また分離させた方の存在が「善の概念」を、持ちました。


そして蜃気郎達が、暮らす世界は「左側神ミカエフ」が、所有するこの「神の積木キューブィ」の内部世界に、有りました。地上世界に立つと頭上には、無数の浮遊大陸が、連なりました。その1つに「パルティア」と、呼ばれる、少し大きめの浮遊大陸が在り、その1つに「パルティア・ヤマントス」と言う、国が在りました。


蜃気郎達は、その国の魔人類でした。そして地上世界を「ダルタス」と呼び、地下世界は「ザンティア」と、呼ばれました。その地形の様子は「前右側神サタナス」の所持した「キューブィ」の内部世界と、類似しました。また、生まれたときとは、違う性に変わる者達は、この世界では「バイチャー(両性交互態)」と呼ばれ、この浮遊大陸に住む、固有種でした。


「鳴神蜃気郎」が、女型の頃の名前を「鳴神由美子」と、言いました。今では、彼に取り重要な「ツガイ」と成る、幼馴染みの「城ヶ崎椿郎じょうがさき・つばきろう」ことホタルが、久し振りに彼の目の前に、現れました。


2人は、暫く離れた場所で、別々の生活を送りました。そのホタルは、まだ「男性態」のときに、一方的な片思いで有る「由美子のこと」が、忘れられずに「女性態」と成った今でも、彼女に良く似た、若い娘を見付けると、その娘に近付き、仲良く成ると、さらっては、拉致して凌辱しました。そして娘の「バイタリティ(生命力)」を、奪い尽くして、殺しました。


その行為は「右側神の世界」に、存在した「第3淫魔」で有る「スドレス(疑似淫魔)」が、精神的に不安定なときに、起こした「吸精行為」と、良く似た行動でした。このときのホタルの精神状態は、極めて不安定でした。彼女が凌辱した被害者達は、全部で3人居ました。その遺体は、何れも彼女が、所有した「Mミカエフゾーン」に有る、彼女の城の「地下室」に、埋葬しました。


殺害現場と、遺体を埋葬した場所は近くで有り、尚且つ「自分の所有地」に有ったので、発覚の恐れは、極めて低いものでした。そして今のホタルは、蜃気郎に取っては、とても「重要なツガイ」でした。彼女の為にも1回「その殺害現場を、見ておこう」と、思いました。そして嫌がるホタルを、説き伏せると蜃気郎は、その城に行くことにしました。

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