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03S.城ヶ崎椿郎

この世界にも「椿の花」が、有りました。しかしこの世界のものは「人間世界の椿」とは違い、花がポトリと、落ちませんでした。こちらの世界では、比較的人気の高い花で有るので、この世界の親達は、良く自分の子供達に、その花の名前を使いました。それで彼の名前は、椿郎つばきろうに、成りました。


男のときは、それでも良いのですが、女子に変わった場合には、改名が必要でした。彼の場合は、女子名を「郎」を取って「ツバキ」でも良かったのですが、彼は蜃気郎が、娘のときに「私は蛍が大好きだ。」と、言ったことを覚えたらしく、椿郎が女子の性転換を迎えたときに、自分の女子名を「ツバキ」では無い「ホタル」を、選びました。そこで彼女の名前を「城ヶ崎ホタル」としました。


蜃気郎は、彼女の名前が、それに変わったので彼女に「綺麗な名前に成ったね。」と言って、褒めました。ホタルは、それを聞くと、とても喜んだ顔を、見せました。彼女は、久し振りに再会した、蜃気郎のことを、昔の名前で有る「由美ちゃん」と、今でも呼びました。彼は2人のときは、それでも良いのですが「人前では〝鳴神くん″とか〝蜃気郎くん″と、呼んで欲しい。」と、彼女に伝えました。


彼女は少し考えて、了解しました。蜃気郎が、由美子で有るときの容姿は、中肉中背で有り、肌色が白い綺麗な娘でした。黒茶の髪を、ツインテールにして、黒目勝ちの大きな瞳でした。また彼女は胸が大きくて、いつも良い匂いがしました。椿郎は、その彼女の匂いが、大好きでした。


2人は「蜃気郎の部屋」で、落ち着くと、ホタルは食事が済んだので、今晩は「お風呂に入って、休む準備がしたい。」と、言いました。彼の部屋のお風呂は、少し大きめでした。彼女が言いました。「由美ちゃんの変わった身体を、まだ見て居ないので、これから見てみたい。」と、言いました。それは蜃気郎に取っても同じでした。


しかし蜃気郎の身体は既に、男子の身体に変わって居ました。ホタルが言いました。「僕の身体も見せてあげるから、これから2人で、見せ合いっこしましょう。」と、言いました。蜃気郎は元女子でしたので、女の裸は見飽きて居ました。今更、幼馴染みの元男子の女子に成った身体を、それ程見たいとは、思いませんでした。


しかしホタルの方が、真剣な顔をして、蜃気郎の身体が見たくて、興奮した様子でした。今の場合は、立場が逆だったので、美人のホタルが「自分の身体を、見せてあげる。」と、言ったので、別に自分が損をする側では、無かったので「彼女の提案を受け入れても良いかなぁ」と、思いました。


そこで2人は、お風呂に入ることにしました。ホタルは、元男子でしたので、とても積極的でした。蜃気郎は、上半身裸でパンツ1枚に、成りました。彼女の方を見ると、彼女もパンティとブラだけに、成りました。色白で有る彼女の肌色と、下着の白い色が、とても映えて、綺麗に見えました。


ホタルは、何時の間にか、妖艶な色気をまとう、美女に変わりました。蜃気郎は、思わず息を飲んで、彼女の素晴らしいスタイルを、見ました。そして不覚にも、彼のものが、反応しました。今では取り返しの着かない状態に、成りました。ホタルは、それを見ると、勝ち誇った顔に、成りました。


蜃気郎の顔を覗き込んで、ホタルが言いました。「どぉ?由美ちゃん。私の身体凄いことに、成ったでしょ。私の身体に、触りたいでしょ。良いのよ。由美ちゃんなら好きなだけ、触らせてあげるわ。その代わり私にも、触らせてね。」と、彼女が言いました。そしてすかさず彼女が、彼のものを触りました。


ホタルは触ったまま「あのときは、我慢なんかしないで、由美ちゃんを自分の本能のままに、襲って居たら良かったのに。今の私は、そのときにそうしなかったことが、永遠の後悔に成ったのよ。もう二度と私は、由美ちゃんを襲うことが、出来なく成ったの。」と、彼女が言いました。


彼女の言ったことは事実でした。当時の彼には分ってしまう程の、椿郎の激しい欲望を、女子で有った頃の自分は、感じました。今更ながら、彼女の当時のその心境を、告白されると、そのときの椿郎の存在が、自分に取っては「いかに怖いもので有ったのか」と、思い知らされました。


それからホタルは、言いました。「良いのよ、由美ちゃん。貴方は僕のことを・・したくて・・したくてしょうがないのよね。分かって居るわよ。その反応を見れば、貴方が僕に何をしたいかが、良く分かるの。貴方の今の状態は、あの当時の僕が、由美ちゃんに抱いて居た、願望そのものだから。」


「その気持ちを我慢する程、辛いものは無いわ。僕も同じだから分かるのよ。良いわよ。僕は貴方が、大好きだから、貴方の願望を、叶えて上げるわ。」と、ホタルが言いました。


蜃気郎は、ホタルが言う程では、無かったのですが、彼女が・・と言ったので、そうすることにしました。そして、その日を境にして、幼馴染みで有った元女子の男と、元男子で有ったが今は、妖艶な美女と成った2人の幼馴染みは、当然なことのように、正式な「ツガイ」に、成りました。


彼等は、この世界の「淫魔系魔人類」でしたので、彼らの秘密行為は、全て「ネトリ」に、成りました。ネトリとは、自分の淫魔液を相手の体内に放出して、それを元にして出来る、相手の淫魔乳を、吸収することに依り、水も食料も無い、異世界空間に於いても「生きていける」と言う、淫魔の優れた「食物採取能力」でした。


ホタルは、蜃気郎とのネトリが終わると、いつも幸せそうな顔でした。或る日のことでした。彼女が言いました。「僕は女子に変わっても、いつも由美ちゃんが少女の頃の美しい姿が、忘れられずに、我慢が出来なく成るときが有ったの。そうすると、由美ちゃんと何処かが、似ている娘を見付けると僕は、その子と仲良く成り、その娘をさらっては、自宅に拉致して監禁したの。」


「そして僕は、股間に疑似用品を装着すると、攫った娘達を激しく凌辱して居たの。僕は、それを付けると狂ったようになり、ただ只管ひたすらに、彼女達を凌辱し続けて居たわ。僕の遂げられなかった、昔の抑え切れない欲望を、由美ちゃんに似た娘達に、ぶつけて居たのね。すると気が付くいつも娘達が、干からびて死んで居たの。」とホタルは、自身の黒歴史について、告白しました。


それを一通り聞いた蜃気郎は、表情が曇り「それが事実で有れば、大変なことで有る。」と、思いました。死体が見付かり易い場所に、残って居たら、それを何とかしなければ、ホタルが捕まります。彼女の告白に依ると「彼女は、既に3人殺して居る。」と、言いました。


幸い殺した娘達を埋葬した場所は、ホタルの先祖が、所有した「ミカエフ・ゾーン」と、言われた場所でした。そこは今では、彼女専用の「異空間エリア」でした。そこは「右側神の世界」で言う処の「サキュレス・ホーム」のことでした。そこには彼女専用の「大きな城」が有り、彼女の用途や思惑に応じて、お城の形状が自動的に変化して、大きく成ったり、何かの機能が追加されたりしました。


その城の地下には「仕置き部屋」が有り、そこで犯行に及び、殺害した後には、隣接した「拷問部屋」の中に、被害者を埋葬したようでした。犯行現場が個人の所有する「Mゾーン」の中だったので、発覚の恐れは無いのですが、それよりもこの世界で、彼女の行った行為に対して「善なる空間」が、何もしないで、彼女が生きて居ることに、蜃気郎は驚きました。


普通それだけの犯罪を、この世界で行うと「空間のクビキ(処分)」が発動して、犯罪者は残酷で、悲惨な消滅を、迎える筈でした。ホタルは多分、ギリギリの処でクビキを、免れて居ました。それはいつ発動しても、おかしくない状態でした。


蜃気郎は、1日でも早く「何とかしないと、イケないだろう。」と、思いました。今のホタルは彼に取っても、とても重要な「ツガイ」でした。彼も以前から椿郎は、とても仲の良い「幼馴染み」で有り、友達以上の関係でした。蜃気郎は、ホタルに「今度、君が所有する、そのMゾーンに、私を案内してくれないか。」と、頼みました。


すると彼女は、動揺した素振りも見せないで、蜃気郎のことを、彼女が所有する先祖伝来のお城に、案内することを、約束しました。ホタルは、彼の一連の言動と、様子を見ると、段々不安に成ったのか、蜃気郎を見ると、彼の手を握って「由美ちゃん、またやろう。」と、言いました。

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