10S.シーナ物語 後編
「繁原シーナ」は、ホタルに殺されました。しかしこの話しは、これで終わりませんでした。彼女は有る組織の「性風俗嬢」でした。そこは中堅所の風俗産業会社が、経営する店でした。
彼女は、その幹部達の専用でした。彼女は、その幹部の1人に「学校の友達で有る、蜃気郎くんの所に、会いに行きます。」と言って、消息を絶ちました。彼女はそれから、帰って来ませんでした。その為、蜃気郎の元へと、その店の関係者から連絡が、入りました。
その者は「横田権蔵と、名乗りました。名前から受ける印象は、年長者のように、思われました。しかし実年齢は若く、蜃気郎達とは、殆ど変わらない年齢でした。その横田が執拗に、電話を掛けて来ました。その内容は「お前等が、繁原を監禁か、もしくは始末した。」と言うのです。それは確かに、その通りでした。
しかし、それを認める訳には、いけませんでした。蜃気郎は、その横田と何回も、電話のやり取りをする内に、或る人物の顔が、浮かびました。それは学校時代の同級生でした。名前を「横田ノゾミ」と、言いました。彼女は、当時美少女で有り、クラスの男子から「絶大な人気」を、誇って居た「クラスメートの由美子」に、激しく嫉妬して居ました。
その為、同じクラスの「霧島と唐沢」が、由美子達と対立して居たのを見ると、自分等も「霧島グループに」入って、由美子達を攻撃しました。そのクラスの「反由美子派閥」の女子代表でした。「横田」の他には「浜田」「肥田」「坂田」が、居ました。その3人も横田と同じで、当時のイケイケ女子でした。
この者達は「鳴神由美子」と、同じように、思春期を迎えると「男性態」に、変わりました。そして横田が学校を卒業後に、父親の経営して居た、店舗に入り込み、友達で有る、後の3人も入って来ました。
そのときは他のクラスでしたが「由美子のストーカー」として、有名で有った繁原に、横田は注目しました。そして彼が思いの外「美しい女性態」に、変わったので、自分も「男性態」に、変わったときに、仲間の3人達と早めに、彼女を拉致監禁して、何日間にも渡り、凌辱したようでした。集団暴行でした。彼等は「繁原の弱み」を、作って握って、そのまま自分達専用の「性風俗嬢」にしました。
繁原は、既に「穢れた身体」に、成りましたが、それでも愛する「由美子の男性態」に、遭遇したときには、穢れてしまった身体に「自分の真心」を添えて、敢えて自分を貰ってもらおうと、考えました。しかしその夢は、敵いませんでした。
「横田権蔵」は、調子に乗りました。彼は、繁原と同じように、美しい娘に変わった「城ヶ崎ホタル」を、狙って居ました。彼女を拉致監禁して、繁原に変わる、次の「自分等専用」にしようと、企んで居ました。彼等は、元娘でしたので「男性態」に、代われば「何でもやりたいことが出来る」と、勘違いして居るようでした。彼等には、強力な、お仕置きが必要でした。
やがて横田は「城ヶ崎を連れて来い。」と言う、要望をしました。蜃気郎は、丁度良かったので、彼らの要望を、飲むことにしました。そしてこちらも、条件を付けたのです。「君等の顔が見たいので、4人で来てくれ。」と、しました。彼らは喜びました。4対2でした。こちら側が4人の男性態で有り、向こう側が1人ずつの、異性態でした。乱闘に成っても、こちら側が有利でした。
自宅に控えて居た蜃気郎が、ホタルに言いました。「ホタルは、繁原くんが許せずに、彼女を始末しただろう。私も横田が、嫌いなので彼等を、始末したい。彼等は、元女子で有るので、男性態に変わっても、やることが陰険で、考え方が憎たらしい。私は、皆の見て居る前で、自分の手を汚さずに、彼等を処罰する方法を、思い付いた。今度、彼等に会ったときが、奴等の最後だ。」と、言いました。
由美子と椿郎のクラスメートで、彼等に嫌がらせをしたのが「霧島と唐沢」でした。それから「女子の、嫌がらせメンバー」が「横田・浜田・肥田・坂田」の4人でした。そして由美子のストーカーだったのが「繁原」でした。
蜃気郎は、横田に「ホタルを今度、君の店に連れて行くので、6人で同窓会をしないか。」と、持ち掛けました。この6人は、対立しましたが、同じクラスメートでした。すると横田権蔵が、言いました。「それは良い考えだね。料理の上手い、家の店舗にしようか。」と、彼が言いました。それで決まりました。再会場所は、横田の会社が経営する、店舗の1つに、成りました。そして暫く経ちました。横田と会う日が来ました。
「蜃気郎とホタル」は、彼らに指定された店舗に来ました。そこはやや広めで有り、上品な店でした。横田達は既に、着席して居ました。来客は誰も居なく、蜃気郎達の6人だけでした。横田達は、部屋の中にホタルが入って来ると、とても喜び大騒ぎに、成りました。彼等は、元女子のイケイケ娘でしたので、そんなノリに、成りました。
横田は嬉しそうに、肉欲を秘めた目で、ホタルを見ました。他の3人も一緒でした。横田が、言いました。「私等4人は、椿郎くんのことが、大好きでした。私等は、彼の親衛隊気取りでした。しかしいつも彼は、由美子だけを、庇いました。由美子にだけ、優しかったのです。だから私達は、貴方達が不愉快に、成ったのです。特に由美子が。私等は由美子が、気に入らなかったのです。これからは〝椿郎くんの女性態″と成った、ホタルちゃんのことを、私達が責任を持ち、預かるから、元由美子は、要りませんよ。消えて貰った方が良いかなぁ。」と、言いました。
それが合図でした。蜃気郎とホタルの目が、妖しく光ると、横田達4人の身体が、宙に浮きました。彼らは驚いて、藻掻き苦しみました。天井に、彼等の身体が接触すると、それが始まりました。それは「空間のクビキ」でした。
彼等は、泣き叫びました。その騒ぎに驚いて、この店舗の者達が、集まりました。そしてその者達は、そこで起きた「空間のクビキ」を、目撃しました。皆、顔が青く成り、その4人を見ました。彼等は、物凄い悲鳴を上げながら、空間に圧縮されて、それに吸い込まれるように、消えました。血しぶきも、僅かな肉片さえも残らずに、この世界から、消えました。
「空間のクビキ」が、起こるのは、その者が、この世界に「反する行い」をしたからでした。そしてその者が、悪いことをしたので、報いを受けたのです。この世界では、それが起こると、犠牲者達を、そのような目で見ました。そして蜃気郎とホタルは、何事も無かったように、静かに帰りました。
それから暫くすると、自宅の蜃気郎が、ホタルに言いました。「繁原シーナのことだけど彼女は、あの日だけ、私達が居た病院に、お見舞いに来て居たようだ。シーナの知り合いの人が、入院したので彼女が、お見舞いに来た処、私とホタルが、リハビリをして居た現場を目撃して、私達の存在を、知ったようだ。だから、あの日に私が、あの病院に行かなければ、我々の存在を彼女に、知られることが無かった。それに彼女を、脅かす存在が消えた今、彼女を苦しめる者も居ない。」
「シーナが、私達を目撃しなければ、私達に纏わり付いて、ホタルの怒りを買い、殺されることも無かったのだ。彼女は、彼らに弄ばれてしまったが、まだ若いし綺麗だ。その後の脅威も無く成ったので、今度は幸せに成れるだろう。それで良いよな、ホタルちゃん。」と、蜃気郎がホタルに、同意を求めました。彼女は無表情に「それで良い。」とだけ、言いました。
ホタルに出来ることは、蜃気郎にも出来ました。彼は当時の自分に、今の意識を重ねました。そしてその日は、病院に行くのを止めました。「繁原シーナ」の未来が、変わった瞬間でした。彼女は、その後、蜃気郎達に会うことも無く、彼等から解放されて、幸せな人生を、送ることが出来ました。
それからホタルは、妊娠しました。彼女と蜃気郎の子供でした。2人には自分達と、とても良く似た「女の子」が、生まれました。女の子と言うことは、この世界では、思春期を迎えると、別の性に変わることを、意味しました。しかし蜃気郎には、生まれたばかりの我が子が、実は女の子ではなく、ただ女の子の姿に、擬態して居るだけの「無性魔人ジェンダレス」で有ることを、知りました。
「右側神の世界」には、両性具有の「バフォメトンの魔女」と言う魔人類が、存在しました。しかし2人の子供は「両性の無い存在」でした。両性が無いと言うことは、生物のように、自らが繁殖することが、有りませんでした。繁殖する場合は、他の方法で、するのでしょうか。2人の子供は、謎めいた存在でした。しかし2人の子供は、外見上は何も問題の無い、普通の子供に見えました。
しかしホタルが、彼女(子供)を産んだ時に「彼女の声が、聞こえた。」と、言いました。その声に依ると自分の名前は「蓮沼武史郎」だと、告げました。この「蓮沼」姓は、ホタルの母親の姓で有り、この世界の人々は、自分の姓の選択を普通は、父親の姓を引継ぎますが、他の選択肢としては、自分の母親の姓や、その祖父母の姓を、名乗ることが出来ました。そして2人の子供は「蓮沼」姓を、選んだのです。それを生まれて初めて直接、自分の母親に、思念を送って知らせました。2人の子供で有る「無性魔人ジェンダレス」の「蓮沼武史郎」が、誕生しました。
☆この後は「ストレンジャー(強い力を持つ者)」の回収物語が、始まります。総勢43体余り。2人の子供で有る「蓮沼武史郎」は、創造神に依り、或る「女型の因子」が、付与されました。その為、成長すると「蓮沼シロ」と、呼ばれるように成ります。またストレンジャーが全て回収されると、城に変化が起こります。ここで今回の物語が、終わりますがシロは、次の世界で「ホムクロンのロザリーとノエル」の続きの物語を、体験することに成ります。




