表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【第二章完結】異世界ダンジョン配信~回帰した俺だけが配信のやり方を知っているので今度は上手く配信を活用して世界のことを救ってみせます~  作者: 犬型大
第三章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

130/158

植物ダンジョン1

「こーちらでございますぅ」


「ああ、ガチのダンジョンの方なんだ」


 ダンジョンと一口に言っても二種類ある。

 一つはゲートと呼ばれるものが出現して、通ると異世界のような場所に出るゲートダンジョン。


 もう一つは自然物が不自然な形で入り口となって、中に入ると異空間が広がっているただのダンジョンである。

 違いは何かと言われると難しい。


 要するに入り口がゲートになっているかいないかぐらいの差がほとんどである。

 ゲートダンジョンは攻略すると確実に消えてしまうとか、ただのダンジョンの方はゲートダンジョンが見つかるよりも古くからあるとかそんな小さな差もあるぐらいだった。


「不思議……」


「なっ。変なの」


 今回のものはダンジョンだ。

 自然物によって入り口が作られている。


 ただ自然のもので作られているというだけで、見た目としては明らかに何かの意匠が宿っている。

 木の根っこのようなツタが絡み合って大きなドームを形成している。


 正面にはぽっかりと穴が空いて、入り口になっていた。

 何かの巣か、秘密基地のようである。


「一人で入るなよ? 危ないかもしれないから」


「わーてるよ!」


 クラインはダンジョンの入り口から中を覗き込もうとする。

 しかし入り口から中は暗闇が広がっていて何も見えない。


 外は明るいし、光も差し込んでいる。

 なのに何も見えないのだ。


 スダッティランギルドの時にダンジョンには一度入ったが、あの時クラインに余裕はなかった。

 今ならちょっとした余裕もあるので、ダンジョンをジロジロと観察する。


 光も通さなきゃ、風やなんかもない。

 入らなきゃ大丈夫だろうと手を入れてみると、暗闇の中に指が飲まれていく。


「おおっ……」


 ちょっと怖くなってクラインは手を引っ込めて、ダンジョンから離れる。


「ここはなんのダンジョンなんだ?」


 ダンジョンまで割とすぐに着いてしまったので話を聞く暇もなかった。

 だが話の感じではダンジョンの中に何があるのかは分かっているようだった。


 なんの事前情報もなくダンジョンに入っていくよりも、何があるから聞いてからの方が間違いなくリスクが減らせる。


「私は直接中に入ったことはございません。ですが中は自然豊かでございまして、多種多少な薬草も生えているようでございます」


「それはいいんだけど、それよりも……」


 出てくる魔物について教えてほしいとイースラは苦笑いを浮かべる。

 中に薬草があろうとイースラはあまり興味がない。


 薬草の知識もあまりないので、あっても役立てられない。

 それよりもどんな魔物がいるかの方が大事である。


 怪我しなきゃ薬草も使わなくて済む。

 どんな魔物がいるのか知っておけば心構えもできるし準備もできる。


「魔物でございますね? 魔物もいくつか種類がございます。どれも植物系で、切ったり燃やしたりが有効でございます」


「ダンジョンのボスは?」


「ええと確か……奥の方に。とても大きな魔物で、危険なのでお近づきにならないようにした方がよろしいかと」


「……なるほどね」


 あまり情報としてはアテにならないなとイースラは思った。

 ただチューミットにも悪びれる様子はない。


 ネズミに期待した方がバカだったのかもしれない。


「ちなみに配信してもいいですか?」


「配信でございますか?」


「うん。リスク軽減のために」


 危ないことするなら配信しろ。

 これはゲウィルから言われていることでもある。


 何が起きているのかリアルタイムで伝えることができるし、万が一イースラたちに危険があって持ち堪えられるならゲウィルたちが助けに来てくれる可能性もある。

 ついでに配信で視聴者も集められるといいことづくめだ。


「うーーーーん………………」


 チューミットは腕を組んですごく悩ましげな表情をする。


「……まあ、ここの場所を分からないようにしていただけるなら」


 しばし悩んだ後にチューミットは一応配信を認めてくれた。

 これからダンジョンに入るイースラがリスクを減らすためにというので、ダメだとも言えなかったのである。


「ダンジョンの中で配信始めるので、場所は分からないと思いますよ」


 場所バレのリスクがゼロとは言わないが、家から配信するのでないならほとんどバレることはないだろう。


「じゃあみんな入りましょうか」


「……なんで俺たちがこんなことを」


 ギリウラは不満そうに呟く。


「師匠、こんなことに付き合う必要ないですよ」


 ウライノスとギリウラはギルドのメンバーではない。

 仕事でもないし、給与も発生していない。


 ただイースラも含めて弟子であるサシャとクラインもいく上に、ついてきてほしいとお願いされたからここまできている。


「……面倒なのは同意する。だがそういうな。弟弟子が危険に挑むのだぞ」

 

 まさかダンジョンに入ることになるとはウライノスも意外だった。

 だがまだイースラには教えてもらわねばならないこともあるから、ここで死なれてはウライノスとしても困るのだった。


「……俺はあいつらを弟弟子だとは認めてません」


 ギリウラは顔をしかめる。

 いまだにイースラに対して強い不信感を抱いていて、隙あらばウライノスをイースラから引き剥がそうと画策していた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ