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【第二章完結】異世界ダンジョン配信~回帰した俺だけが配信のやり方を知っているので今度は上手く配信を活用して世界のことを救ってみせます~  作者: 犬型大
第二章

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広がる影響1

「見てる人いっぱいいるっていうから見てみたけど、なかなか面白かったですね」


 イースラたちのゲートダンジョン攻略動画は一般公開された。

 攻略したと証明して、第二王子の失態を取り戻したことをアピールするためだ。


 再生数は恐ろしいほどの速さで伸びていった。

 第二王子の失敗はすでに広く知られてしまっていた。


 ある人は興味、ある人は不安、ある人は娯楽、そしてまたある人はただ弟子が見ているから配信を見たのである。


「結局最後まで見ちゃいましたね」

 

 弟子の男は冗談っぽく肩をすくめる。

 多くの人が一気に見たためにオススメとしてイースラの配信が出てきた。


 暇つぶしと思って眺めていたのだけど、アルドッグに意識を乗っ取られたイースラがゲウィルと戦い始めてからなかなか面白くなった。

 最初は興味なさそうにしていた男の師匠も、食い入るように配信画面を見つめていた。


 こんなことは珍しいことである。


「まあでも見ちゃうの分かりますよね。あんな子供が、あんな剣扱うなんて。戦ってた相手のおじさんも殺さないように殺さないように上手くやってましたね」


 子供であるイースラの戦いに見入っている人も多い。

 オーラを使い、苛烈で激しく戦うイースラは人の目を引く戦い方をしていた。


 ゲウィルもオーラを多分に使い、イースラを傷つけないように戦っていた。

 イースラがどうなるのか。


 この結末が気になって見続けてしまった人もかなり多くいるのだ。

 最初に剣を持っていたオルトーンの腕がぶった斬られるということはあったものの、基本的に血を見ない戦いが続いていたことも多くの人が見ていた理由の一つである。


「荷物をまとめろ」


「えっ? 数日ここに滞在するんじゃなかったですか?」


「予定は変更だ。ブリッケンシュトに向かう」


 何かあったのか男の師匠は考え込んでいた。

 変に口を出すと怒られるので弟子の男は黙っていたのだが、男の師匠は何かを決めたようだ。


 男の師匠は自身の少ない荷物を引っ掴むと部屋を出ていく。


「ブリッケンシュトって……えっ!? ちょ、待ってくださいよ!」


 次に見る配信でも探そうとしていた弟子の男は慌てて荷物を掴んで男の師匠を追いかけた。


 ーーーーー


「緊張するな……」


「ははっ、怖いもの知らずに見えても、これは緊張するのか!」


 イースラたちは攻略を終えて堂々と凱旋した。

 攻略の動画はすでに配信されている。


 多くの人が配信を見て、攻略成功を知っているために帰ってきたイースラたちは歓迎されたのだった。

 そしてギルド長であるゲウィルとイースラはほとんど休むことなく城に向かった。


 本来ならイースラは行く必要なく、休めるはずだったのだけど連れてこられている。

 ちゃんとした服に着替えさせられて、普段はあまり手を加えない髪もしっかり整えさせられた。


 基本的にイースラは何もせずお城の人が何だか色々やってくれたのだ。


「力で解決できることならいいんですけど、どうしようもないですからね」


 イースラは苦笑いを浮かべる。

 連れてこられて何をするのかといえば、王様への謁見である。


 ゲートダンジョンを攻略しました、と報告するのだ。

 それだけならイースラが来る必要などなかったのだけど、少し視線を下げるとイースラの手にはアルドッグが握られている。


 人を支配し、凶行に走らせる魔剣はかなり危険である。

 ひとまずイースラは魔剣を制圧して、持っていても大丈夫な人であるので魔剣を任されていた。


 要するに魔剣運び係である。


「それではご入場ください」


 騎士に促されてイースラはゲウィルと並んで部屋に入っていく。

 落ち着いた雰囲気がありながらも荘厳さを感じさせる謁見の間に入ると、正面には王様であるアルゼストがいた。


 他にも王様の隣には第一王妃、さらに第一、第二王子に加えて第一王女であるユリアナもいる。

 先に入場していたエティケントや部隊を率いていたビブロー、助け出されたオルトーンも王様の前にいた。


 ビブローとオルトーンは膝をついているけれど、エティケントは普通に立っていた。

 ビブローとオルトーンは騎士であり、王に忠誠を誓っている。


 対してエティケントは雇われているものの、臣従しているわけでもなければ臣民でもない。

 敬意は払うし、王に対して弁えることはあるものの、膝をつくことまではしない。


 エティケントらしいし、アルゼストも何も言わない。

 実力者であるエティケントを手放すわけにもいかないので、こうした態度も尊重されているのだ。


 まさしく実力で周りの意見をねじ伏せている。


「よく来てくれた」


 ゲウィルは膝をつく。

 国の臣民であり、直属の上司が膝をついているのだからイースラも大人しく膝をついて頭を下げる。


「頭を上げて立ってくれ。堅苦しく話すつもりはない。ビブローだって歳だしな」


「お気遣い感謝いたします」


 頭を上げていいと言われたので立ち上がる。

 イースラは軽くユリアナと目があった。


 ユリアナはみんなにバレないように笑顔を浮かべて、小さく手を振る。

 アルゼストを見るとイースラは少し緊張する。


 それは王様だからというより、回帰前に付き合っていたユリアナの父親だからだ。

 回帰前ではユリアナと付き合う前にアルゼストと会うことはなかった。


 今回は別に付き合っているわけでもないのだけど、どこか緊張してしまうところがある。

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