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助け舟だよ、黒騎士さん

どうするかな、と思って考えを巡らせている時間がどれくらいだったか、覚えていない。

もしかすると5分程度だったかもしれないし、一瞬だったかもしれない。

じっと固まっているうちに声をかけられた。

幻術で変装した小柄なダークエルフさんだ。

聖職者さんの視線が外れた。

少年二人がギョッとした顔でこちらを見た。

少女二人もギョッとした。

同時に視線が一点に集中する。

わかる。

あれはもはや凶器だ。

視線が吸い寄せられるのはわかるが、特に少年二人。

私にもわかるほど凝視するのはうらやm、けしからん。

彼女から私の護衛だと名乗ってもらった。

ダークエルフさんはかなりきっちりと装備を整えている。

高ランクで腕前があり、冒険者ギルドから信用のある地位にある。

信用のある人物から差し込まれたことで聖職者さんは引き下がってくれた。

小柄なダークエルフさんは余裕の態度を崩さない。

今後の行先について相談があるので、呼び出しに来てくれたらしい。

もちろん視線が一点に集まっていた事への指摘も忘れない。

しかもどうだと言わんばかりに腕まで組む。

またスイカがふたつギチギチになっている。

少年二人が立てなくなった。

気持ちはわかる。

小柄なダークエルフさんがそれではと小さく言って颯爽と立ち去るので、

後ろについてその場を辞した。


宿まで戻ってようやく汗が引いていることを自覚した。

なんとかあの場は凌げたし、今回はいいかもしれないが今後は怪しい。

黒騎士の鎧の隠し方については今後一考の余地があるだろう。

対策が整うまで勇者御一行には会わない方がいいだろうか。

いっそのこと黒騎士の鎧を置いてきてもよかったかもしれない。

小柄なダークエルフさんにも何があったか説明。

出来るだけ鉢合わせないか、小柄なダークエルフさんの護衛ありきで動いた方がいいと言われた。

それもそうだな、と思ったので護衛を頼む。

小柄なダークエルフさんが静かに喜んで張り切っているのだが何故なのか。

こちらとしても嫌々でないならひと安心だ。

黒騎士の鎧については隠し方か持ち歩きについて今後の対策を立てたいことも連絡したので、

この調査が終わってからとする。

小柄なダークエルフさんがところで、と聞いて来た。

なんだろう、と思ったらスイカの事だった。

その件は私に聞かれても困るのだが。

勇者御一行から凝視されたのをまるで気にしていないように見えていたが、

内心はそうでもなかったらしい。

視線を感じる事やチラリと見られる事はこれまでもしょっちゅうだったが、

流石にあれほど堂々と凝視されたのは初めてだったとか。

穴が開くかと思ったらしい。

一周回って羨ましい、と思ったが口が裂けても言えない。

一歩間違えばセクハラだ、どう説明したものか迷う。

小柄なダークエルフさんから、悪い気はしなかったと補足された。

なるほど、美貌に自信ありという事らしい。

慎重に言葉を選んで説明した。

元いた世界でも珍しい大きさであること。

思春期の少年少女には刺激が強すぎたこと。

堂々としていたので視線が吸い寄せられたであろうこと。

精いっぱい言葉を選んだ。

ものすごく頭を使った。

聖職者に見られた時より緊張した。

納得はしてくれたらしい。

凌げたと思ったのだが、では黒騎士様はどうかと追加で聞かれた。

不味い。

しかし、絶対に表情に出してはならない。

部下の手前、下手なことは言えない。

元いた世界ではあまり凝視するのも紳士的でないことを前置きしたうえで、

もちろん魅力的に見えると答えた。

心臓が痛いほど脈打っている。

呆れられやしないかと内心びくびくするまである。

反応が怖くて笑った勢いで糸目にして見ないようにしていたのだが、

今度は隠すことなく諸手を挙げて大喜びしていた。

どうしてこうなった。

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