暴力
ちなみに俺の地元は治安が悪い。
クローズの世界観ほどではないが、教室まで原チャやチャリで来る生徒がいたり、町を歩いてて目が合えば絡まれるって感じのところだった。
なので必然的に俺も喧嘩することがそれなりにあり、勝った負けただのさやに教えていた。
当時は悪い男はモテるって思い込みがあったのでむしろ言いたくて言っていたのだが。
「喧嘩しちゃったw」
「はー?また?なんで?」
「知らん。絡まれた。」
「ほんと良く絡まれるよね。普通顔怖いから絡まれないと思うけど。」
「俺にっていうか友達にって感じだけどね。一緒にいるから俺も巻き込まれるっていうw」
「ふーん。うちもお兄ちゃんたちが喧嘩ばっかだからするなとは言わないけど自分から吹っ掛けちゃダメだからね。」
「ふっかけないよwめんどくさいしw」
「ならいいけどさ。んで勝った?」
「勝ったよー。そうそう負けないしw」
「怪我は?」
「口切れたくらい?」
「ふーん。でもなるべく喧嘩やめてね?心配だしさ。やってもいいけど自分の譲れないプライドみたいなのをけなされたときとか、誰かのための時だけにして。ちょっと絡まれたからすぐ喧嘩は絶対ダメだよ。」
「わかったよw」
「マジで約束破ったらキレるからね。」
「そういやさやってキレたらどうなるの?」
「んー?殴る?」
「それはいいんかいw」
「さやはいいのw」
て感じのことをいつも言われていた。
正直さやと知り合う前は自分から喧嘩売っていたし、しょーもないことですぐ殴りあいをしていた。
多分さやと知り合ってなかったら変わらなかったと思う。
知り合ってからは周りの奴らからも丸くなったって言われた。