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青い石  作者: JUN
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誓った日

 夜空に炎が吹き上げ、火の粉が舞い上がる。

「早く消せ!」

「とにかく急げ!」

 足音が慌ただしく行きかい、火事を消しとめようとしていた。

 ブレンダンド帝国歴429年。帝都郊外にあるサイラス教の研修施設が燃えていた。

 そして人里離れたその敷地内の、炎が上がる建物から離れた庭の隅で、高い塀を超えようとする4つの人影があった。いずれも成人前の子供で、揃いの白い服を着ている。

 その内の1人が、塀を乗り越え、敷地内の燃える建物の近くにある塔を見た。

「必ず、敵は討つ」

 呟きに、先に降りた子供が押し殺したような声で急かす。

「急げ、スレイ!」

「ああ」

 そうして彼らは塀を超え、最後の1人を待つ。

 が、その1人は追っ手に見つかり、塀を越える事無く向こう側へ落ちた。

 そして3人は、闇のような真夜中の山中へと姿を消した。


 彼らが脱走に至った理由は、そもそも彼らがそこに連れて行かれた事による。

 しかし何と言っても、その石を使って欲を満たそうとするやつらが、元凶である。


 火の手をどうにかおさえ、石の破壊を報告した職員達が被検体の脱走に気付くのは、もう数時間後の事である。




お読みいただきありがとうございました。御感想、評価など頂ければ幸いです。

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