第一章
足元に気をつけながら、バスに乗りこむ。
私の席は、一番後ろ。となりは、夏菜ちゃん。
後ろまで行って、席につく。すぐに、夏菜ちゃんも来た。
通路をはさんで、私たちの左側は、男子の列。ちなみに、私たちのとなりは、「金井 涼」(かねい りょう)と、「藤内 和輝」(とうない かずき)。まあ、ぶっちゃけ、どうでもいい存在。(笑)
私の前の席に座ってるのは、咲希と、「五十嵐 真希」(いがらし まき)、通称「まっきー」っていう、紹介し忘れた、私たちの友達。特に、包見さんと、仲がいいかな?ってところ。
で、かんじんの包見さん(と、ジャガー)は、ちがう班。本当は、一緒がよかったけど、人数や、その他もろもろの関係で、はなれることになってしまったんだ。
だから、バスの席も、けっこうはなれちゃっている。
で、えっと・・・・・。
ああーーーー!!!!!すごいっ!!
私、すごいこと発見したよ。咲希のとなりの男子、大塚じゃん!
あ、大塚っていうのは、「大塚 竜也」(おおつか たつや)のことで、咲希の好きな人。
そんな大塚が、咲希のとなりの席なんだよ〜。なんか、すごいよね〜。
このことに、夏菜ちゃんも気づいているみたい。
「咲希〜。その席、ねらってたの〜?」
って、ひやかし半分に言ってたから。
でも、それを聞いても、咲希はきょとんとしている。
まったく・・・・・にぶいなあ・・・・・。
「え?なんで?・・えっ?」
ははは、超とまどってんじゃん、咲希。
「咲希、周り、よく見てみなよ」
私は笑いながらそう言った。
「・・・・・・」
咲希は、少しの間、黙った。そして、
「うるさーーーーーーーーいっ!!!!!」
と、バス全体に響きわたるような声で叫んだ。
私と夏菜ちゃんは、笑い続けていた。
そして、バスは出発した。
バスの中からこんな感じだから、きっと、この修学旅行、すっごく楽しいよね!!