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死の獣  作者: 明日香狂香
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師弟

 交渉は事務レベルに移ると、開港する場所が問題となった。ロウムの中心付近では、外国から商人と直接取引は難しい。かといって、国境付近では、ロウムの商人たちが、特権である既得権益を盾に拒否をする。

 強い権利をもっているものほど、政治家との癒着も強い。各地からの代表で構成される評議会は紛糾した。こうなると皇帝の一存というわけにもいかない。

「では、全ての交易を首都ロウムにかぎるというのはどうじゃ。」

 皇帝の発言に、脅威を感じた商人達は猛反発をした。

「では、東と西にひとつずつ、新しい港を作り、国が直轄する自由交易都市とする。」


「エイブも悪いやつではないんじゃが、やり方が手荒く、短気でいかん。エダよ。その辺りはお主がうまくさとしてくれぬか。」

「タケサリヌス。そなたの想いはわからぬでもない。しかし、一度暴君とのレッテルを貼られてしまうと、それを払拭すのは難しい。せめて、あの稚拙な言動だけでも、直してもらえれば、まだ救いようがあるというものを。」

 二人は、頭を抱えながら、密室で会談を続けた。


 戸籍上、アキはレニホの養子となった。しかし、彼女には幼子がいる。ともに暮らすのはむずかしかった。名前もアキナイでは奴隷っぽい。が、産まれ故郷の本名ホプヘヵトヴィァでは、みなが発音できないので、アキンドロスと変えた。本来、正式な市民になるには最低でも10年間の在住実績が必要だったが、一年後に選挙権のない特別市民権が与えられることになった。

「おまえはもう奴隷ではない。これで、ロウムに戻されることはなくなった。よい師匠をもったな。」

 ミックはタケサリヌスの計らいにとてもうれしそうだった。

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