三話 些細な放課後
選ばれたと感じる人間の優越感に浸る姿ほど、どことなく。何の意味も無く。腹の立つものも無いな。
見なければいい話で終わるんだけど、まぁ、嫌いな人間だなと思ったら能力使ってジグソーパズルにすれば良いだけで、そのまま生きるか、わりと諦めて死ぬかはその人しだいな部分がある。
なにかにつけてなんらかのことで選ばれたのだから。べつにいいでしょ。
あっちの二人連れはカップルか何かで、あの家族連れはどこか幸せそうに食事をしていて、こんなのがいくらもいるから、平穏な日常を構築する一部の要素になってるんだ。
「今日は二箱買おう」
よくいく玩具店に入って、プラモデルのコーナーを通り過ぎてジグソーパズルのコーナーにいく。
いつも通り過ぎる場所だけど、ちょっと考えてみたらあれもパズルみたいなものか。アニメをあまり見ないから、ロボットものには明るくない。見ていたとしたら手を伸ばしていただろう。
ついた先には見覚えのある後ろ姿があり、彼が違うコーナーにいてもおそらくは気付くと思う。
「さっきぶりですね嘉斎さん」
「……そうだね」
少し驚いているようだった。
「パズル作るんですか?」
「ゲームを買いに来て、暇だったからみてただけだよ」
なにか発売する日だったのかな。
「そうですか」
「……じゃあね」
「はい」
嘉斎さんを軽く見送ってから、いくつかあるパズルのなかから適当なものを選び、会計をすませて店を出た。




