明けて始まる物語
「今年もあと少しか…」
12月31日の深夜
俺は1人、ぽつりと呟いた
俺の名前は、高橋遥斗 18歳で独立している
今は貸家を借りて、1人と犬1匹で暮らしている
「早かったなぁ今年も。な、コタロー」
俺は横にいる柴犬のコタローに話しかける
するとコタローは、わんっ と返事をしてくれる
「ほんとかわいいなぁ!お前はぁ!」
俺がもみくちゃに撫でるとコタローは気持ちよさそうな顔をする
あー可愛い!!!!
なんてことをしているうちに年が明ける時間が迫っていた
「そろそろ明けるなー コタロー、良いお年を」
「ぅわんっ!」
ゴーン…ゴーン…
「明けたな…コタロー、あけましておめでとう」
「うん!あけましておめでとう!遥斗!」
_へ?
「ん?どうしたの遥斗、どこか痛いの?」
「い、いやいやいや!誰お前!てかコタローは?!」
「俺だよ!コタローだよ!?」
「そんなわけあるか お前みたいな野郎は知らない」
「酷いよ…遥斗…」
__あっ…この顔 俺がコタローに怒った時と同じ顔…
「もっもし、お前がコタローだって言うなら、証拠、見せてみろよ」
その一言でコタロー(?)がキッラキラの笑顔になる
「あっあのね!ほら!この耳見覚えない?」
コタロー(?)は頭に付いているケモ耳らしきものを指差す
「どうせこれは付けてるんだろ……あ、あったけぇ!」
コタロー(?)は『でしょでしょ!』と言わんばかりの満面の笑みを浮かべている
「…よ、よし、じゃあお前をコタローだと、信じられないが認めることにしよう」
「やったぁ!遥斗、大好き!」
「やめろ!抱きつくな!その体で抱きつかれたら重たいんだよ!」
「うあっ、ごめん遥斗… 僕さっきから悪い子だよね」
またしょんぼりとした顔をする
「いや…俺も…急に酷いこと言って…悪かった」
「……はっ!そうだ!お詫びに遥斗を俺たちの国に連れてってあげる!」
「はぁ?」
そういうとコタローはお気に入りのタオルを持ってきて
その上で何やら呪文的なものを唱え始めた
「ちょ、コタロー?なにしてんのコタ うわっ!」
コタローの方から光が出てきた
「こ、コタロー?!ちょっとなにして」
目を開けるとコタローの向いている方向にさっきまでなかった金色の襖が現れた
「遥斗!こっちきて!」
「え?なにこれ、どういう…」
俺が近づくと襖がゆっくりと開く
「ようこそ、俺たちの世界へ…」
コタローの声とともに不思議な世界は現れた
はじめての作品です…!
違うところで二次創作はしていたのですが
完全オリジナルはほんとはじめてで1番迷ったのはやっぱり名前でした!
ご指摘があったらぜひ下さい