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放課後は♯で  作者: 勇樹・ゴッドフィールド
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二日目の屋上~1.5話~

-大柳田高等学校、私立のごく平凡な高校で、唯一有名なのはバスケ部くらいだ。


私は1年C組帰宅部女子の多村響子というのだけれど、なぜか私は昼休みに屋上でカエルの歌に合わせて口パクをしている。しかも、あたかもほんとに熱唱してるかのように。この状態は見た目的にヤバい子にしか見えないだろう。クラスの子に見られたら終わりだ!

カエルの歌だけど、みんな知ってる童謡的なアレである。ただなぜかロック調でエレキギターの音が入っている。歌声は同じクラスの奏山鳴の声だ。…なぁ~ぜ~。…古いか。


ほんとのところ、なぜ私がこんな事をしてるかというと、2日前に奏山鳴に私の鼻歌を聴かれ、数学の課題を手伝わされ、ストレス解消にカラオケ行こう?って感じで連行される。

そして奏山鳴に音痴だと告白し、多村さんは音痴ではないと奏山鳴に言われ、ああ…、めんどい、その後あーだこーだあって歌を教えてもらう+友達ということになり今に至るわけだ。こんなこと説明しなきゃいけないのも作者のせいだ!まったく!

…え、メタ発言?あら?それが、どうかしたかしら?


「ねぇ?ねぇ…ってば(>_< )」


『ん?どうかした?』


「その、ぼーっとしててさっきからうわの空だよ?」

心配そうにこちらを鳴が見てくる。


『あ、ごめんごめん』


「今日はもうやめよっか(^^)」


『うん』


「明日は声だす感じで行こうか?」


『もう?』


「今日の練習もほんとはしばらく続けないとそんなに変わらないんだけど、イメトレばっかもねぇ…って思うしね!交互にやってもらおうと思う」


『そっか』


「ほんとは登校中にイヤホンで聴きながら、口パクやってほしいけど、、さすがにハードル高いよね(^_^;)」


『さすがに無理だ(-ω-;)クラスの子に引かれちゃうでしょ?てかあんたも無理でしょ?』


「えぇ?やるよ~( ̄∇ ̄)プロ目指してるわけだし、そんくらいしないとね~」


『やるんかい!ってかプロ志望なのか?』


「うん、初めて人に話したよ^^ってかそんなに引かれるかな…?」


『たぶんだけどさ。けど、それならボイトレとか通わないのか?』


「教わるの苦手なんだ(-ω-;)それにこういっちゃなんだけど、ぶっちゃけボイトレをいくら受けてもプロになれない人の方が多いわけだし。さらにこういっちゃなんだけど、ボイトレの先生ってさ、私の偏見なんだけどプロになり損ねた、夢に破れ諦めた絶望に負けた人ってイメージがあって…」


『さすがに失礼じゃないか?』


「いや、、、だって夢なんて誰に負けたって自分に負けたっていつまでも追いかければいいでしょ?それをやめて、初心者を育てる仕事をするなんて、心の中で諦めてる証拠だよ( ^^)」


『そう言われればそうな気もするけどさ…(^_^;)』

…それ、笑顔で言うセリフか?


「どんなことがあっても前を向き続けることが出来る人、自分を見つめることが出来る人こそ上に行けるんだよ。」


…けどさ。

『横にいるライバルと競い合って上達するとかそういうんじゃないの?』


「それも一理ある。あるんだけどね、ライバルを決めるとか、憧れの背中を追う…追い越そうとする、そして、ライバルに勝つ、背中に追いつく、追い越した、じゃあ…その先は…?」


『え?』


「ライバルや憧れが自分の目の前から消えた時、自分が目指してた場所へ辿り着いたとき、人はどうすると思う?」


『その場所を守るために自分の実力を維持する、とか?』


「Exactly!!その通り!ライバルや憧れが自分の目の前から消えた時、自分の目標の場所に辿り着いた時、だいたいの人は足踏みをして、足場を固めることに必死なの!目標を失った瞬間、目標を超えた瞬間から、だいたいの人は進化しようとしなくなる。

…その居場所に甘んじる、満足する。自らの可能性を摘む!だから、目標はある意味、自分の伸びしろを縮めてしまうかもしれないんだよ。…まあもちろん稀に進化を続ける人もいるんだけどね。」


『ふ、ふむ…』


「だから横を見ず、自分を見つめ、前を向き続ける人は可能性があるんだよ。…じゃあそろそろ休み時間終わるし、教室戻ろっか?」


そうして私達は教室に戻った。

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