本土に渡ろう
港町で一夜を過ごし本土に渡る船へと向かう。
ここから船に乗る事で本土へと行ける。
また本土には陸続きで様々な国もある。
そこでまた新たな出会いがあるのかもしれない。
「とりあえず船には乗れたね」
「はい、ここから船で三時間ぐらいで本土の港町に着きますよ」
「では出発を待つとしますか」
それからしばらくして船が出航する。
船に揺られていると何やら変化があったようで。
「うっ…気持ち悪…」
「マスター、もしかして船酔いですか?」
どうやら花春が盛大に船酔いしている様子。
かなり気持ち悪そうにしているが、異世界なので酔い止めなどはない。
三時間程度この状態が続くという事になる。
それでもなんとか耐えて船は本土の港町に入港していった。
「やっと降りられた…空気が美味しい!」
「花春さん、船酔いする人だったんですね」
「うン、元々乗り物酔いするタイプなンだけど」
「マスター、船酔いが落ち着いたら出発しますからね」
花春も船酔いが落ち着いたようでそのまま出発する事に。
まずは首都を目指す事にした。
「首都まではどれぐらいかかるのかな」
「ここから一時間程度歩いた先みたいです」
「一時間程度、なら時間はかからないかな」
「はい、では出発しましょう」
そのまま港町を出発し首都を目指して歩き始める。
その道中で戦った魔物からまたいくつかの青魔法を覚えた様子。
「青魔法も少しずつ増えてるね」
「そういえば花春さん、青魔道士でしたっけ」
花春は青魔道士なので魔物から青魔法を習得出来る。
ここまでに少しずつ青魔法は増えている様子。
「あ、街だ、ここは首都ではないよね?」
「ここはどうやら宿場町みたいですね」
「宿場町かぁ、少し立ち寄ってみようか」
「ならまずは観光ですね」
首都への道中にあった宿場町。
そこはどうやら温泉などもあるようで。
「この街って温泉なンかもあるのか、まあ今は首都を目指すから、別の機会に来ようか」
「ではこのまま首都に向かいますか」
宿場町は今はそのまま通り過ぎて首都へと向かう。
それから少し歩くと首都の景色が見えてきた。
「ここが首都…大きい街だね」
「ええ、多くの貴族が暮らしていて、王城なんかもありますよ」
「王様がいるのか、まあ会えないだろうけど」
「とりあえず冒険者クランに行ってみますか」
そのまま首都の冒険者クランに向かう。
ここは首都なのでこの国における冒険者クランの本部という事になる。
本部という事もあり依頼も田舎の支部とは比べ物にならない数が来ているようだ。
「依頼もたくさンあるね、何か受けられるものってないかな」
「今はパーティーのイーリアさんのEランクが最大ですから、そこまでのものは無理かと」
「ランクアップするには実績を積まないといけませんからね」
「ランクアップをまずは目指そうか、どうやればいいのかな」
「基本的には依頼の数をこなして実績を積まないとですね、ランクが高いほど実績になりますよ」
イーリア曰く実績とは依頼をこなした数らしい。
ランクの高い依頼ほど大きな実績になるという事のようだ。
そんな中何やら冒険者登録をしたばかりの様子の女の子が目に留まる。
「あの、すみません、パーティーを組んで欲しいんですけど」
「そう言われてもな…登録したばかりの人を守れる保証はないよ?」
「それでもいいので…」
「うーん、ごめん、他を当たってくれ」
「やっぱり登録したばかりでは厳しいんでしょうか」
それを見ていた花春が声をかける。
その女の子はどうやら貴族の娘のようだ。
「ねえ、そこの人、少しいいかな」
「私ですか?なんでしょうか」
「パーティー組ンでくれる人を探してるンだよね?」
「はい、そうです、でもやっぱりなりたての人を入れてくれるのは簡単には見つかりません」
「ならあたし達と組まない?ランクはそこまで高くないけど」
花春は彼女をパーティーに加えたい様子。
その女の子も少し笑みがこぼれる。
「えっと、ならよろしくお願いしてもいいですか」
「うン、もちろんいいよ」
「ペリス、私はペリスっていいます」
「はい、よろしくお願いしますね」
「それじゃ改めて依頼を受けに行こうか」
ペリスをパーティーに加え改めて依頼を探す。
まずは実績になる依頼を探す事にした。
「これなンかよさそうじゃないかな」
「えっと、坑道で鉄鉱石をそれなりのまとまった数の確保、報酬は数に応じてみたいですね」
「ならこれでいいと思います、力仕事ではありますが、私でも出来そうなので」
「ではこれに決まりですね」
その依頼を受けて坑道へと向かう。
坑道は王都から少し離れた場所にある山の麓だ。
遠くはないのでそのままその足で向かう事にする。
「ここがその坑道か、中はやっぱり暗いなぁ」
「山を貫通しているので、ここを通り抜ければ反対にも出られるみたいですね」
「まずは鉄鉱石を掘ってしまいますか」
「はい、やりましょう」
そのまま坑道で鉄鉱石の採掘に取りかかる。
掘っていると結構出てくるようで、苦労せずに最低数の数は揃う。
そのまま採掘を続け、ある程度の数が確保出来たら報告へと向かう。
「報告は完了したよ」
「はい、それでは他にも依頼を探しますか?」
「その前にペリスに装備とか揃えてあげようか」
「あ、はい、ありがとうございます」
そのままドロップアイテムを換金してペリスの装備などを整える事に。
ペリスはメインクラスはトリッカー系統、サブクラスはレアクラスの錬金術士だ。
武器は主に短剣で、他にも持てるものの短剣でいいという事らしい。
「そうだ、サミヨとかイーリアも装備を買わなきゃ」
「そうですね、首都ならいい装備が揃うと思いますから」
「では買えるものの中で一番いいのを買いますか」
そのまま一番いい装備を揃えて店を出る。
次の依頼を探しに冒険者クランに向かうと気になる依頼が目に留まる。
それはどうやら街の鍛冶屋からのものの様子。
「鍛冶屋からの依頼、えっと、修理素材の調達…みたいですよ」
「修理素材、鍛冶屋はそういえば今は一時閉店してましたね、看板がかかってました」
「鍛冶の道具が壊れたとかそういう事かな」
「だと思いますが、報酬は鍛冶屋の優待みたいですね」
「つまりクエストを達成したら鍛冶屋で割引で装備を作ってもらえるのか」
報酬は鍛冶屋の優待。
つまりこの依頼を達成すれば街の鍛冶屋で割安で装備を作ってもらえる。
ちなみに鍛冶屋は世界各地にあり、街によって様々なものを作ってもらえるという。
なお鍛冶屋は組合があり、優待は組合にも伝えられるとという。
「これで決まりだね、受理してもらってくるよ」
「はい、でも鍛冶の道具の修理ですか」
「特別な素材が必要とかなんでしょうか」
その依頼を受理してもらい鍛冶屋に向かう。
何が必要なのかを聞く事から始まるからだ。
「お邪魔しまーす」
「おう、もしかしてクランに出した依頼を受けてくれた奴らか」
「はい、鍛冶の道具修理に使う素材を手に入れてきて欲しいとの事ですよね」
「ああ、必要なのはダマスカス鋼なんだが」
「ダマスカス、この辺りで手に入るものなんですか?」
「坑道の奥に行けばたまに出てくるな、まあ貴重なもんに変わりはねぇが」
鍛冶屋の親方曰く修理にはダマスカス鋼が必要とのこと。
貴重な金属ではあるが、坑道の奥に行くとたまに掘れる事があるという。
とりあえず坑道の奥に向かってみる事に。
坑道の奥は魔物も強くなるので気をつけて行ってくれと言われた。
「坑道の奥ってどこから行くの?」
「えっと、坑道の途中に扉があるはずなのでその先です」
「魔物も強くなるって言ってましたし、油断はしないようにしますか」
「うン、それじゃ出発だね」
そのまま坑道の奥へと向かう事に。
魔物も強くなる坑道の奥の魔物とは今の強さで戦えるのか。
最大がEランクでも受けられたので、思っているよりは簡単なのかもしれない。
なんにせよ行くだけ行ってみる事になった。




