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異世界禁酒生活  作者: 田中 太郎
第三章
89/223

89. 久々の王都

 アリアネルとキャロリンが王都に帰るという事で俺と双子もしばらく王都に滞在することにした。パトリシアはもちろん留守番をすると言って聞かなかったので置いていく。キャロリン特性の醤油を貰うのと武器の作成をするためだ。もう一本のハルバードと数本の短剣が欲しいと思っている。


「準備出来たか?行くぞー!」

「「は~い」」


 双子の元気な返事を聞いて俺達は出発する。初めての王都に双子はウキウキの様子だ。その姿もとても可愛い。

 朝からワクワクしすぎてはしゃぎ疲れたのか、魔導車の中では眠ってしまっていた。俺はと言うと蒸留酒とアイスを社内で堪能していた。


「ルークは見ないうちに大分おっさんになったわね」


 双子が寝ている隣で蒸留酒とアイスの組み合わせを楽しんでいるとキャロリンに言われる。キャロリンの前では酒とつまみの話しかしていないので、傍から見れば確かにおっさんだ。でも前世の記憶がある為、精神年齢的には釣り合っているのだろう。


 そうこうしている内に夕方には王都に着くことが出来た。双子はと言うと車内で起きてからずっとぐずっている。アリアネルとキャロリンが必死に機嫌を直そうと話しかけている間に馴染の宿に着く事が出来た。幼少期からずっと使っている宿だ。外見は劣化してしまっているが、そこも趣があって良い感じになっている。


「三人で宿泊を頼む」

「飯は?」

「明日から朝と夜で」

「はいよ」


 初めて見る従業員に案内されて部屋に入る。その頃には双子は見た事の無い物に興味を示し始めて機嫌が良くなっていた。外にアリアネルとキャロリンを待たせているので俺達は荷物を置いたら直ぐに宿を出た。


「お待たせ、さて何食うか」

「アリスちゃんとステラちゃんは食べたいものある?」

「「おかし!」」


 キャロリンの問いに双子が元気よく答えて和やかな雰囲気になる。


「そうね、じゃあデザートも美味しい新しく出来たお店にしましょうか」

「賛成」


 双子の案を取り入れたキャロリンの提案に、俺達は賛成しその店に向かい始める。

 店は最近出来たとあってかなり綺麗な高級そうな見た目になっていた。


「ここ、高そうじゃないか?」


 俺は小声でキャロリンに尋ねる。


「今日は私が奢るわよ」


 キャロリンの小声の返しに俺は惚れそうになる。流石財務大臣の一人娘さんだ。

 そんなこんなで俺達は高級ディナーを楽しんだ。アリアネルは奢られる事に申し訳なさそうにしていたが、俺は人の金で食う肉が一番美味いと思って黙々と食べ進めた。


(前世では好きじゃなかったけどワインも良いね)

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