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異世界禁酒生活  作者: 田中 太郎
第一章
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8. ぬいぐるみ操作

 新たな発見をしてから数ヶ月後、魔力を亜空間に溜めるのに慣れてきた。

 今では自動的に魔力を少量、回復量を超えないように亜空間に移動することが出来る。移動用の線と体内に取り込む用の線を別にすることで、移動用の線の方を自動化する事に成功した。ただ、永遠と溜めていくのは破裂しそうでなんか怖いので、慣れるまでは体内と同量しか移動しないようにしていた。非常時に移動させる分だけ溜めている。そのおかげで、眠る前に泥酔状態になり幸福度が上がった気がする。


 使えば使った分だけ、魔力が増えることはないが、回復速度は上がった気がする。その分おなかがすく速度も速くなった。食事の度にお代わりを催促している。


(そろそろ体外の魔力操作の練習方法を変えるか)


 いろいろなことに慣れてきたので新たなことに挑戦することにした。

 まず、いつも通り体外に魔力を放出する。そしてその魔力を、目の前のくまのぬいぐるみに纏わせる。纏わせた魔力を操作してぬいぐるみの手を動かす。


(うぅ…重い…)


 動かなかった。多分纏わせる魔力量が少なかったのだと思う。さっきよりも多い魔力を放出して再び纏わせる。少しだけ動かすことが出来た。


(まだ重いけど動かせた。これも要練習だな)


 傍から見ればぬいぐるみで遊んでるようにしながら、ぬいぐるみを操作する。最終的な目標は空中に浮かせて自在に動かす事。まだ魔法の勉強は全くしていないが、空を飛ぶ魔法が無かった時に空を飛べないのは少し悲しい。そのため、操作しているものに乗って空を飛べるようにと、この練習を始めた。ついでに魔力操作の練習もできるので、一石二鳥と思っていた。


(やっぱり魔法があるんだし、自分の意志で自由に空を飛びたいよな)



 この数ヶ月、魔法の練習だけをしていたわけでは無い。普通の赤ちゃんのようにつかまり立ちが出来るように練習していた。まだ数ヶ月後だと思うが、一人で歩けるようになったら家の中を一緒に散歩したいと姉が言っていた。笑顔でニコニコとしている姿は相変わらずの癒しだ。


 ふと気が付くとドアが開いた。兄姉達がやって来たのだ。魔力操作という名のぬいぐるみ遊びを止めてハイハイで近づく。ここからは赤ちゃんとしての練習の時間だ。


「今日もルークは可愛いな」


 兄が言う。姉も同意するようにうんうんと頷いている。俺から言わせれば精神年齢の為、二人の方が可愛いと思う。

 そこからは二人に支えられながら立ってみたり、お話ししてもっらたり、構ってもらった。可愛い二人と過ごす時間は全く苦では無い。

 二人は勉強や剣、魔法の練習があるらしく毎日は来られないが、時間が空いている時はどちらか一人だけだったとしても来てくれる。とても愛されていると感じる。

 そろそろ昼寝の時間だよと言われ、ベッドに寝かされる。


(順調な日々だ、あとは酒があれば…)

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