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異世界禁酒生活  作者: 田中 太郎
第三章
58/223

58. 子育て

 子育てを優先しながら冒険者の仕事をする生活を送っていた。大変だったが、子供達の為に頑張り、数ヶ月が過ぎていた。


「アリス、ステラご飯だぞ~!」


 よちよちと歩いてくる。両手を広げながらこちらに来るので、抱きかかえて赤ちゃん用の椅子に座らせてあげる。右側にアリス、左側にステラを座らせた後、順番に朝食を食べさせてやる。今日は大人しく食べてくれた。この可愛さを見ていると癒される。心が洗われていく。

 朝食後食器を洗っている間、おもちゃを与えてそのまま椅子の上で待たせておく。


(今日は依頼が少ないって言ってたから休むか)


 昨日ギルドの受付に日帰りで出来る依頼が少ないと聞いていたので、ベビーシッター的な人も呼んでいない。洗い物が終わった後は洗濯や掃除だ。二人を椅子から降ろしてやるとぬいぐるみを抱えながらよちよち付いてくる。よく話しかけてくるので、それの相手をしながら作業を進めていく。


「今日は天気がいいし、散歩に行くか!」

「「うん!」」


 二人の元気な返事を聞いて笑顔を返す。ついでに買い物をしようと考えてふと思う。


(もうすぐ十五歳で二児の父か…)


 この世界では十六歳で成人だ。来年成人した後の事や二人の将来を考えていると、いろいろな不安が押し寄せてくるが二人がいる手前、顔に出ないようにする。


(…まあ、その時に考えればいいか)


 思考を放棄して二人と手をつないで外に出る。公園のような空き地にやってくる。二人が土遊びをしている光景を微笑ましそうに見ているとアリスが声をかけてくる。


「パパ!」


 何事かと思って近づいてみると、どうやら一緒に遊んで欲しかったらしい。しばらく一緒に土遊びをしてあげる。どういう内容の遊びなのかよく分からなかったが、二人が楽しそうなので良しとする。


「さて、そろそろ帰るか」

「「やあ!」」


 双子というだけあって、こういう時の返事などはよく揃う。嫌がる二人を無理やり抱えて大通りへ向かう。そして馴染の店に寄って必要なものを買う。


「アリスちゃんとステラちゃんは今日はご機嫌斜めなのかい?」

「ぐずっていたところを無理やり連れてきたので…」


 二人はすやすや眠っていたが、頬に涙跡が残っていたので、おばちゃんがそれに気が付き話しかけてきた。子供は珍しくないが、双子は珍しいので多くの人に覚えられていた。

 肉屋のおばちゃんと他愛のないやり取りをしながら買い物を進めていく。


 家に帰り、夕食と風呂に入れて寝かしつける。絵本を読んであげていると自然と寝てくれた。

 二人が寝た後に日課の鍛錬を行う。成長と共に筋肉量が増えてきて、出来ることも増えていた。自重トレーニングだけではなく、負荷を掛けたトレーニングもするようになっていた。

 最近はこんな感じの毎日を過ごしていた。


(風呂上がりのビールが飲みたい)

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