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異世界禁酒生活  作者: 田中 太郎
第二章
51/223

51. 戦闘

「二ルクス帝国がどこまで情報を持っているのか知らないが、貴様一人なら何とかなる」


 可愛い少女はそう言うと、武器を構えた。他の騎士のような人達も同じく武器を構え始める。


(この数はやばいな…)


 少女が頷くと、騎士の一人が切りかかって来た。少しずれて、後ろから切りかかってくる気配も感じる。挟み撃ちにするつもりだと思い、俺は咄嗟に武器の柄を持ち振り回す。目の敵に弾かれたが、気にせず思いっきり後ろへと振り回す。後ろの敵を切りつけ無力化し、そのまま糸を伸ばして周囲の敵を牽制する。

 想定通り、相手はじりじりと離れていく。離れて出来た空間に無詠唱で雷の矢を生成し、発射する。不意を突く事で数人に命中させ、無力化する事に成功する。


(あと三人…)


 残った相手は今の攻撃を難なく躱せるくらい、他とは段違いに強い。もちろん少女も残っている。ここからどうするか考えながら相手の出方を窺う。

 俺は囲まれている三人の中で一番間隔が開いている部分に駆け出す。三人の円の中から逃げ出す為だ。

 その瞬間、眼前の二人は後ろに下がりながら俺が抜け出そうとしていた間を塞いでいく。後ろの敵は剣を構え、接近してくる。


(ちっ、読まれたか)


 俺はすぐさま足の裏に魔力を集める。それと同時に眼前の二人には後ろに、後ろの敵には前方に雷の矢を出現させる。敵全員の動きが一瞬止まった瞬間に足の裏の魔力を一気に放出し、目の前の敵を飛び越える。


「なっ…!」


 相手の驚きを無視し、俺はそのままホバー走行で相手に囲まれないように動き回る。その後も逃げ回るが、相手もなかなか諦めてくれないのでこちらから仕掛ける事にする。


 まず、地面に向かって雷の矢を発射する。土煙の発生で周りが見えなくなると相手は動きを止める。俺は目に魔力を集中させて敵の魔力を見る。まず目の前にいた敵の後ろに回ってから近づき、ハルバードを突き刺し無力化する。土煙が見えなくなると、他の二人に切り掛かられそうになったのでその場を離れ、再び向かい合う。

 しばらく向かい合った後、今度は相手から仕掛けてきた。単純な連携だが疲労が溜まった身体では、防ぐだけで精一杯だった。


(このままでは、こっちが先に力尽きる)


 亜空間に溜め込んでいる魔力も徐々に心許なくなってきていた。それでもチャンスを逃すまいと、なるべく焦らないようにしながら集中して相手の動きを見る。

 そんな中、少女がいきなり二つの短剣を懐から取り出し、こちらに投げてきた。


(うまい…)


 一つの方向にしか逃げられないようになっている。今まで俺がやってきた事だが、いざやられるとむかつく。その逃げた先には当然もう一人の敵がいる。

 短剣を弾いても避けても、その隙に切り掛かられる。どうしようか迷っている間に時間切れになる。


 目の前の短剣を咄嗟に弾く。


 横目にスローで切り掛かってくる敵が見える。


(終わった…)


 そう思った時、後ろから物凄いスピードで何かが突っ込んできて敵の剣を弾き、そのまま切り掛かっていた。相手は切られて倒れた。


(ああ、良かった。まだ酒が飲める未来はあるらしい)

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