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異世界禁酒生活  作者: 田中 太郎
第二章
35/223

35. 魔物の大量発生

 その後、冒険者ギルドが調査をしたところ、森の奥に魔物が大量発生していたらしい。当然、魔物討伐遠征は中止、皆は早々に王都に帰った。


 俺はというと、冒険者である事と早急に人手が必要な為、討伐依頼に参加することになった。今回の討伐は依頼を受けた複数のパーティーが各々で森に入り、ある程度討伐して数を減らして欲しいという大雑把な依頼だった。俺はアレックス、アランと臨時でパーティーを組み森の奥へと進んでいた。


「もうすぐ報告のあった地域だ。気を付けろ」


 アレックスの言葉に頷く。しばらく歩いていると、集団の気配を感じる。気配を消して近づき確認する。大量発生というには少ないが、オークの群れがそこには居た。上位種はいないが、数が多くて厄介だ。そんなことを考えているとアレックスが指示を出してくる。


「ルーク、突っ込め。取り溢しは俺が拾う。アランは援護だ」


 俺は頷き群れに突っ込む。近場にいた二匹のオークの首を切り落とし、その先のオークに狙いを定める。後ろから二人が続いてくる気配を感じながら前へ進む。あまり前に出過ぎないように気を付ける。

 順調に狩っていき、問題なく群れを討伐する事が出来た。


「いつもより増えてくるのが早いな」

「そうなのか?」


 アレックスの話によると夏の初めから夏の中旬くらいに数が増えるらしい。その時期になると討伐依頼が増えてくるのだとか。

 早い時期に魔物が増えすぎると、森の食料が不足し人里に現れるそうなので、今は危険な状態らしい。

 アリアネルが居るから増ええているのかと思ったが、偶にある事らしく恐らく今回のは()()偶然だろう。


「昨日のゴブリンジェネラルは、早期発見できてある意味助かったという事だ」

「死の危険を感じて良かったとは思えないけどな」

「はは、そりゃそうだ」


 その後も森を捜索し、魔物の群れを二つ討伐した。時間はちょっと早いが今日は終了することにした。


「すまない。明後日から学園があるから俺はここまでしか手伝えない」

「いや、助かった。明日には王都や周辺から冒険者がやってくるから、後は任せてもらって構わない」

「また何か依頼があったら誘ってくれ」

「おう」


 その日は二人に食事を奢ってもらった。酒は出てこなかったが。


(そういえば、この世界では何歳から酒飲んで良いんだろうか)


 目の前でうまそうにビールのような物を飲む二人を見ながら考える。


(とりあえず金を貯めないとな)


 今の収入だと武器や防具の手入れ、冒険の必需品で手持ちが無くなってしまう。今回の依頼は緊急ということで割高だったが、王都にはあまりこのような依頼はない。


(そういえばどうやって王都まで帰ろう)


 馬車台で今回の報酬がなくなる未来しか見えなくなって、目の前が暗くなる。


(ああ、酒飲みたい)

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