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異世界禁酒生活  作者: 田中 太郎
第二章
34/223

34. ゴブリンジェネラル

 俺達は周囲を警戒しながら進む。


「ストップ。何かいる。見てくる」


 俺が声をかける。

 足音と気配を消しながら近づくとオークが一匹こちらに近づいてくるのが見えた。まだ見つかっていないが時間の問題だ。他に魔物は居なさそうなので、討伐しようと行動を開始する。


「オークがいた。作戦通りいこう」


 全員が頷く。

 俺達はフォーメーションを確認しながら、慎重に近づく。そしてアンソニーの間合いにオークが入ったとき、彼は飛び出していった。俺もそれに続きオークの背後に回り、後ろから切りつける。

 オークは木の棍棒を振り回し、俺達の攻撃を防ぐ。俺達が敵を引き付けている間にキャロリンが詠唱を始める。


「…皆さん離れてください!」


 キャロリンの詠唱が終わるのだろう。ソフィーが声を上げた。

 俺とアンソニーが退いた瞬間にファイアボールがオークに直撃する。俺とアンソニーはオークが痛みに苦しんでいる間に、前後から切りつけ止めを刺す。


(ふー、何とかなったな)


 俺は慣れた手つきでオークの討伐証明部位を剥ぎ取る。伊達に冒険者をやっていないので苦は無い。他のみんなには周辺を警戒してもらっている。


「終わった、移動しよう……っ!」


 みんなで移動しようとした瞬間、背後から殺気がした。俺は咄嗟に武器を構え、殺気の方向を向く。

 大きな人型の魔物がソフィーに向かって剣を向けていた。俺は足の裏に魔力を集め一気に解放し、駆け出した。


(間に合え…)


 魔物は上から剣を振り下ろしていたので、俺はハルバードを下から振り上げる。二つの武器が合わさり火花を散らす。


(…押し負けそうだ)


 武器に纏う魔力を増やし、両手で必死に受け止める。視界の端でアレックスが盾を前にして突っ込んでくるのが見えた。そのまま、魔物の横に体当たりをし、魔物を吹き飛ばし体制を崩させる。

 俺はその隙にソフィーを抱えてその場を退く。


「…なんだあれは…」

「ゴブリンジェネラル、ホブゴブリンの上位種…なんでここに…」


 俺の呟きにキャロリンが答える。


「ルーク手を貸せ、俺が引き付けるから隙をついて攻撃しろ、アランは生徒たちを守れ」

「「了解」」


 アレックスの指示に俺とアランは従う。

 宣言通り、アレックスが突っ込み敵の気を引く。俺は近づきながら隙を伺う。アレックスが相手の剣を弾いた瞬間に、背後へと近づき全力で切りつける。

 致命傷になると悟った相手は、アレックスに弾かれた剣をそのままの方向に振り抜き俺のハルバードを受け止める。そして相手は武器を持っていない左手を回転の勢いのまま殴りつけてくる。


(素早いし上手い、だが)


 俺は相手の剣と交わっている武器を捨てて、魔力を両手に集め、そのまま相手の両手を掴み魔力を固定する。相手は手が動かなくなり動揺する。そんな隙をアレックスが見逃すはずもなく、剣を振り抜き首を切り落とす。


「はぁ、はぁ…」

「お前無茶しすぎだろ」


 アレックスに言われる。我ながらギリギリだったと思う。あと少し追い詰められたら無詠唱で魔法を使おうと思っていた。

 こんな強い魔物がなんでこんな森の入り口近くに居たのか、嫌な予感がする。


(なにも考えず、酒飲んで寝たいな)

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