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異世界禁酒生活  作者: 田中 太郎
第二章
32/223

32. キャロリンの苦悩②

 入学後は様子見に徹していた。

 本来、ゲームは三年からスタートするので、それまではみんながどんな感じなのか知らない。

 アリアネルは明るい性格もあってか、すぐに皆と打ち解けていた。その結果アリアネル、リチャード、イアン、私は常に一緒にいる事になった。


 それは別に問題ない。問題はルークである。彼はいつもぼっちで休み時間も机に突っ伏して寝ている。ザ・陰キャという感じだ。アリアネル以外の人と話しているのを見たことない。


「アリィ。ブルスジルさんってどんな人なの?」

「う~ん。優しくて、頼りがいがあって、頭がよくて…」

「あ~、分かった分かった」


 どうやらアリアネルはルークに好意を寄せているらしい。言動からして転生者ではないことは分かっているので、思っていたのの逆か。ルークの方が転生者と予想している。

 話して確かめてみたいが、接点がない。講義が終わるとすぐに帰ってしまうし、休日も寮に居ないらしい。鍛錬をしているのか、一人努力しているのか、誰も知らない。


 そんなある日、勉強会をする事になったのだが、アリアネルがそこにルークを呼びたいと言い出した。


「私は構わないわよ」

「俺達も大丈夫だ。なあ、ディック」

「ああ」


 そんなこんなで、探りを入れられる機会がやって来た。


 当日、ルークは最後に遅れてやってきた。すぐに皆で自己紹介を済ませて、席に着く。右隣がルークで正面がアリアネル、左隣がリチャード、右斜め前にイアンという感じだ。


 何を聞こうかと悩んでいるだけで時間が過ぎていく。結局周りが騒がしくなったタイミングを見計らって、直球で聞いてみることにする。


「ルークはレベルいくつ?」

「レベル?なんだそれ?」


 嘘をついている感じではない。知らないだけだろうかと思い追加で尋ねる。


「ステータスで見れる奴よ」

「ステータス……どうやって見るんだそれ?」

「頭の中に思い浮かべようとすれば自然と出てくるわよ」

「……何も思い浮かばないぞ…」


 演技をしている様子もない。本当に知らないようだ。経験上ステータスについて私は見れるが、他の一般人は見れないらしい。ルークは転生者ではないのか。


(どういうことだろう)


 そんなことを考えているとふとルークとイアンの会話が聞こえてくる。


「へー、冒険者か。ルークは強いのか?」

「アリィよりは弱い」


 確かルークは辺境伯領で幼いころから鍛えられ、最初からパーティーメンバーの中で一つ抜けて強かったはずだ。


「えっ!アリィってそんなに強かったの?」


 思わず口を挟む。


「アリィはドラゴンと互角に戦えるからな」

「そんなこと言ったらルークもでしょ」

「いや、俺は一対一は無理だ」

「嘘だ~」

「ホントだって」


 そんな会話を聞きながら思う。


(あれ、私の心配事、解決してない?)

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