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異世界禁酒生活  作者: 田中 太郎
第二章
29/223

29. 冒険者パーティ―

 友達が居らず、暇な俺は冒険者ギルドに入り浸っていた。そのせいで順調にランクを上げ、今ではDランクになっていた。

 いつも通り依頼を受けようと受付に行くと受付嬢に話しかけられた。


「パーティーを組むことに興味ないですか?」

「生憎、知り合いが誰もいなくてな…」

「…前衛を探しているパーティーがいるのですがお話聞いてみる気はありませんか?」

「……聞いてみるだけなら」


 そういうことで、今日はパーティーメンバーに会ってみることになった。話相手が出来るチャンスだ。咳払いをし、ちゃんと声が出ることを確認する。


「アレックスだ。タンクだ。よろしくな!そしてこいつはアランだ」

「アランだ。魔法使いだ。よろしく」

「俺はルーク。獲物はハルバードだ。魔法も少し使える。」


 出来ることを言い、自分を売り込んでいく。

 基本は二人で活動していて、適宜人を勧誘しているという。依頼で人を集めているらしく、地図を示しながら今回の依頼を説明してくれる。


「この村の近くにゴブリンが住み着いてしまったらしく、それの討伐が今回の依頼だ」

「難易度は問題ないが、日程が厳しいかもしれない…」

「予定では四日の想定だ」


 高い学費を払ってもらっているので、学園を休むわけにはいかない。学園が終わってからの午後か、休日の週末しか依頼をこなせない為、今回は断ることにする。


「今回はすまない。また良い依頼があったら誘ってくれ」


 申し訳ない気持ちでその場に居にくくなり、そのまま寮に帰宅する。


(パーティーか…)


 湯船に浸かりながら考える。


(やっぱ組むとしたら、学園の生徒だよな。…アリアネルしか思い浮かばない…)


 改めて友達の少なさに悲しくなる。


(明日、隣の席の奴に話しかけてみるか…)


 この学園に入学して人見知りの激しさに気付かされた。領内では、剣と魔法の鍛錬、食事以外に興味なかったし、同年代の子供はアリアネル以外と喋ったことが無い。


 翌日、隣の席の子に何と話しかけようか難しい顔で考えていると、例の如くアリアネルが話しかけてきた。


「今週末、クラスのみんなで中間試験の勉強会をやるんだけど、ルークはどうする?」

「…行く!」

「そ、分かった」


 やっぱり持つべきものは優しい幼馴染だなと感謝する。


「そういえば、毎日どこに出かけてるの?昨日部屋に行っても留守だったし」

「冒険者ギルドに行ってた。何か用があったのか?」

「うんん、今の話しようとしてただけ。てかなんで冒険者ギルド?」

「鍛錬のために冒険者をやってるんだよ」

「ふーん」


 長い付き合いでいろいろ見透かされていそうだが、用意していた理由を述べる。


「はーい、みんな座れー」


 先生がやってきて会話を中断する。


(助かったけど悲しすぎるな。今夜は酒が飲みたい)

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