27. 学園
王立レノース学園は六年制の教育機関である。
一、二年は全クラス共通の講義を受ける。三年からは自分の好きな講義を取って受ける、大学のようなシステムだ。年間三学期制で試験は五回ある。試験の結果で翌年のクラスが決まる。
年間行事もある。一学期の最後にはクラスみんなの特性を理解しやすいようにグループでの魔物の討伐演習があり、二学期には各学年でのトーナメント戦、武闘大会がある。
入学試験から半年後、俺とアリアネルそんな学園に入学する為、王都に向かっていた。父と母はまた大量発生した魔物に対処するため、今回は来られない。王都や隣接する領地からの救援が来てくれる為、今回俺たちは参加しなくても問題ないとの事だ。
俺は魔導車の心地いい揺れの中で眠りにつく。
「ルーク!着いたよ!」
アリアネルが起こしてくれる。
人生四度目の王都、慣れたものだ。毎回同じ宿に泊まっているため、地図も見ずに宿に向かう。
最初の部屋のように四人部屋ではなく、一人部屋のため少し狭いしなんか寂しい。明日からは寮で生活出来る為、今日は一泊だけ泊まる。
「明日から寮生活だね。相部屋の相手はどんな子だろうね」
「仲良く出来る奴だと良いよな」
そんな話をしながら夕食を食べ、眠りにつく。
翌日俺たちは学園へ向かい、部屋の鍵を渡される。男女は寮が別々の為アリアネルと別れ、俺は部屋へ向かう。中にはまだ誰もいなかった。
届いていた荷物を整理しながら相手が来るのを待つ。しかし、待てど暮らせど誰も来ない。気になって寮母に聞いてみたところ、俺は余った一人だったらしく、相部屋ではなく一人部屋なんだとか。そして不運な事に一人部屋用の部屋も余っていないらしく、二人部屋を一人で使っていいらしい。
(まじか、学園で初めての友達が出来ると思っていたのに…)
少しがっかりしながら一人食堂へ向かう。
「相部屋の相手、どんな子だった?」
一人で夕食を食べていると、アリアネルが話しかけてきた。
「いや、俺一人らしい」
「…何それおもしろ!」
アリアネルに笑われるとなんかむかつく。アリアネルの方は同じ平民で明るい子らしく、すぐに仲良くなれたそうだ。
(うらやましい)
部屋に帰ってきて、しんとしている一人にしては少し広い部屋を眺める。
(明日は友達出来るといいな)
一人寂しくそんなことを考えながら、日課の魔力操作をする。ついでに体内の魔力量を極限まで減らし、気分をふわふわさせて気持ちを紛らわせる。
(前世で一人寂しく酒を飲んでいたのが懐かしいな)




