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異世界禁酒生活  作者: 田中 太郎
第一章
16/223

16. 正しい魔法の知識①

 兄の入学式から二年後、俺は五歳になっていた。

 入学式の翌日から神殿長の言いつけ通り、母から魔法を教えられた。自分的には魔法より剣を教えてほしいと思っていた。それを話したらあっさり父に剣の鍛錬もしてもらえることになった。騎士の家系だし、元々将来は剣を教えようと思っていたらしい。


(やっぱり剣はかっこいいな)


 魔法については、この世界の常識を学ぶことが出来た。


 神殿長に才能があると言われ嬉しかったのか、基礎から丁寧に教えてくれた。子供に教えるには難しい内容だったがそこは頑張った。

 魔法は体内の魔力を使って発生させるらしい。体内の魔力については考察通り、体格により容量が決まるらしい。筋肉量によっても増減するらしい。そのため優秀な魔法師は体格のいい男性が多いらしい。ただ、本人の技量によって魔力効率をよくすることが出来るらしく、量によってだけで優劣が決まる訳ではないらしい。母は魔力量より技量が優れているため、優秀と言われているみたいだ。ちなみに魔力量は数値化がされていて測る装置もあり、王都の魔法師団に入るには一定の魔力量が必要らしい。技量だけがあってもだめらしい。


 ここからが少し難しい話だったが、魔法にはそれぞれに式が二個ずつ存在する。発生させるために必要な魔力量と距離に関する魔力距離式。大体が指数関数的な形をしていて、係数の違いしかないらしい。もう一つは、発生させるために必要な魔力量と威力に関する魔力威力式。こっちは魔法によって違うらしい。すべてが直線のもの、途中まで直線で途中から二次関数的に増えたりするもの、三次関数、指数関数的であったりと様々でなぜか複雑なものが多い。それに個人差もあるらしい。これらを合わせた関数式を魔法に対する魔法式と呼んでいるらしい。つまるところ三次元の関数だ。


(…いや、これ子供には理解できないだろう)


 当たり前だが、これらを完全に意識しながら魔法を行使できる人はいないらしい。意識できれば、理論上はこれと、発生する現象の明確なイメージで魔法行使できるが、実戦でそれらを行うのは効率が悪いらしい。

 そこで登場するのが詠唱だ。なぜだかは詳しく分かっていないが、関数や属性と関連する単語が存在するらしく、それらを唱えながら魔力を込めることで込めた魔力に対応する魔法が発生するらしい。明確なイメージは必要ない。ただ、魔法式すべてを詠唱すると長すぎて実戦では使い物にならないので、複雑なものが多い魔力威力式の方に対応する詠唱を唱え、あまり差のない魔力距離式の方は感覚で行うらしい。


(俺、これの才能があるの?絶対何かの間違いだろ)


 遠い目をしながら母の話を聞いていた。


(酒飲んで一時的に記憶をなくしたい…)

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