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異世界禁酒生活  作者: 田中 太郎
第四章
140/223

140. ドラゴン退治

 砦に着いた時、第二部隊の面々が出迎えてくれる。


「状況は?」

「負傷者は居ますが、死者は出ていません」

「そうか。このまま防衛に徹しろ。俺は他軍の援護に行ってくる」


 俺は軽く指示を出した後、三人の世話を頼んでから砦を後にする。友達が死んでも止まっていられない。俺は生きている。そして他の人を守る力がある。


(俺がやらなくちゃ)


「居るか?」

「はっ!ここに」

「ドラゴンの場所を詳しく教えてくれ」


 第二部隊は大陸の端に居る。ここから東に向かって行けば効率的にドラゴン退治が出来るだろう。俺は走って出会ったドラゴンを倒していく。基本雷の矢を脳内に発生させて消滅させる作業を行うだけなので討伐自体に苦労はしないが、問題は移動の手間だ。移動に使用する魔力と集中力を節約しながら移動する事を心掛ける。魔力はドラゴンから奪えば大量のお釣りが出るが、集中力はそうもいかない。まともに寝て無い事もあってか、いつもよりも反応が鈍くなっている自覚があった。途中に休憩を入れないと身体が持たないだろう。


(さっさと終わらせて、皆に追い付かなきゃ)


 このドラゴン討伐後は、今頃魔王城に着いているだろうアリアネルの助けに行かないといけない。焦る気持ちがどんどんと膨れていく。大事な友達を殺された怒りもあるのだろう、いつも通りでは無い事を感じる。


「…ふー、これで三体目か」


 ドラゴンは全部で五体出現しているそうだ。半分を討伐し終えたところで、流石に疲労が出てきたので近くにあった味方の拠点で少し仮眠を取る。


「助かった。他の部隊の救援に行ってくる」


 拠点の人に礼を言ってから、四体目のドラゴンを討伐しに向かう。四体目を討伐し終えて五体目の討伐に向かう途中で思い出す。


(幼少期に出会ったドラゴンって倒した中に居たのかな。それとも五体目かな)


 ドラゴンの見分けなんて出来ないので、はっきりと断言できない。居たのかもしれないし、居なかったのかもしれない。そんなどうでも良い事を考えながら先を急ぐ。


「これで最後だ」


 俺は最後の一体あっさりと倒す。これで後の魔物は部隊の人達に任せておけば大丈夫だろう。俺は第二部隊へと戻った。


(…このまま行っても足手纏いになるだけだな)


 疲労で眠気が襲ってきたので暫く眠る事にした。起きたら魔王討伐だ。それまでにアリアネルが魔王城に到達している事を願って眠りにつく。


(あわよくば倒してくれていて、祝杯を上げたいな)

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