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異世界禁酒生活  作者: 田中 太郎
第四章
139/223

139. パトリシア

 俺は着地地点を暴れているドラゴンにした。自由落下で勢いをつけてそのままドラゴンの背に突っ込む。魔力で体を覆ってガードしていたから俺は無傷だが、ドラゴンはその一撃で絶命した。周囲には対応をしていた第二部隊の面々が驚いた表情で居たが、今は無視だ。俺は魔力の膜を広げながら双子のいる地点まで向かう。この魔導具は魔力的な繋がりのお陰か、所持者の位置が大体分かる。


(間に合ってくれ!)


 ドラゴンが居た場所から少し先に魔物と魔族の反応があった。魔族が誰かを殺そうとしている事だけは分かった。


「させねえよ!」


 魔法を発動させて魔族を殺す。ついでに周辺に居た魔物も一掃した。魔族はどうやらティナを殺そうとしていたみたいだった。


「大丈夫か?」

「パトリシアお姉ちゃんとアリスが!」


 俺はその言葉を聞いて急いでアリスを探した。アリスは頭から血を流して気絶していたが、息はまだあった。俺はアリスに治癒魔法をかけまくる。


「パパ!」


 治癒魔法を掛けているとステラが俺を呼びながら近づいてくる。


「ステラ、アリスに治癒魔法だ。俺はパトリシアを見てくる」


 そう言って俺はパトリシアに近づいた。ティナがすぐそばで項垂れていたので場所はすぐに分かった。が、結果は最悪だった。パトリシアはもう既に死んでいた。


「私の所為だ…私が駆けつけたから、パトリシアお姉ちゃんは逃げられなくて…」

「お前の所為じゃない!誰の所為でも無い!」


 俺はそう声を掛けながらティナを抱きしめた。ティナは抱きしめられると声を上げて泣き始めた。暫くあやしている内に、回復して意識を取り戻したのか、アリスとステラもやって来た。俺は一応アリスに俺の魔力を纏わせて、頭の中に異常が無いか調べた。問題は無さそうだった。


「私達に力が無かったから…」

「…」


 双子も涙を流して泣き始めたのでティナと同様に抱きしめてあげる。ずっと慰めてあげていたいが、そういっていられる状況ではない。


「避難所より砦の方が近い…行こう」


 そのまま俺達は砦へと向かった。向かう道中で俺は現状の把握をしようとする。


「居るか?」

「はっ!ここに」

「部隊は」

「無事です。魔物も殲滅しました」

「他部隊は?」

「ここと同様、ドラゴンの襲撃を受けている箇所は被害甚大です」


 砦に三人を届けたら次はドラゴン退治らしい。戻ってくるのに大量の魔力を消費した為、疲労が酷い。が止まっている時間は無いようだ。


(全部ぶっ潰す!そして酒を飲む!)

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