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異世界禁酒生活  作者: 田中 太郎
第四章
125/223

125. 大敗

 俺達連合軍側は大敗した。二ルクス帝国、レッドクリフィア公国は領土の半分を魔族に奪われた。


「周囲の状況は?」

『相変わらず、変化ないっすよ』

「そのまま警戒を続けろ」


 俺達は古びた砦で防衛していた。全部隊、被害が甚大らしく、今総司令部は対応に追われていて俺達は待機を命令されていた。この砦周辺の住民が避難し終わるまでこの場を動けないと思っていたので、好都合の命令だが。



 こんな状況になってくると、双子について対応を考えなければならない。パトリシアが居る限りは心配していないが、パトリシアにもしもの事があった時、護衛人形だけでは双子が逃げるまでの時間稼ぎが出来るか出来ないか分からない。それにパトリシアに何かあったら、双子はそれを放置して逃げる事はしないだろう。かと言って今ここを動くのは魔族がどんな罠を仕掛けているか分からないので、無闇に動かない方が良いのではないかとも思えてくる。


(う~ん)


「隊長、どうしたのですか?」

「…いや、ちょっとな」


 とりあえず、双子の危機を知る事が出来るように防犯ブザーの様な魔導具の作成をする事にする。設計図を頭の中で考えながら、周囲の声を聴く。


(形はペンダントにしよう)


 魔石を二分割して片方を双子に持たせて、双子が魔石に魔力を込めればもう片方の魔石が発光する仕様だ。理論は良く分かっていないが、分割された魔石には魔力的な繋がりがあるので、今考えている設計で問題なく動作するだろう。


「…倉庫に余っている魔石が二個あったはずだったな」

「?」

「いや、空いた時間に魔導具を作ろうと思ってな」

「なら、ここの指揮はお任せください」


 ポールは何も言わなくても率先して行動をしてくれる。その行動に感謝しつつ、俺は魔石を取りに行く。色違いの魔石を取ってきてから二つに割って、それを綺麗に加工してから魔石にシステムを構築する。細いチェーンを繋げたらペンダントの完成だ。


(まずは一つ完成と)


 アリスの分を作ったので、次にステラの分を作成する。作成が終わったらすぐにでも双子に届けに行く。


「パトリシア今どこだ?」

『…避難所にいる』


 周囲に人が居て、独り言を喋り始めたと思われるのが嫌なのだろう、小声で返事をしてくる。俺はポールに出かける事を伝えた後に砦を出て避難所へと向かう。砦を出た所で左のこめかみに強い衝撃を受ける。先日の狙撃手の攻撃だろう。周囲に気配はない。俺は血を流してその場に倒れる。


(死ぬのか。死ぬ前に日本酒飲みたかったな)

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