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異世界禁酒生活  作者: 田中 太郎
第四章
120/223

120. 戦場確認

 ズル休みを始めてから一ヶ月が経った。


「パパ今日はお仕事?」

「ああ、ちょっとな。夜までには帰るから大人しくしているんだぞ」

「「は~い」」


 俺は、護衛人形のスイッチが入っている事と魔力残量が残っている事を確認してから家を出る。向かうはまずは第三部隊が居る戦場だ。その後は全ての部隊を見に行くつもりだった。今の全体的な戦況と敵がどこに戦力を集中させているのか、味方の状態などを今の内に直接見ておきたいと思っていた。

 俺が全速力で森を移動すると、第三部隊はすぐに見えてきた。今は戦闘をしていないみたいだ。


(第三部隊は今、アリィが居るんだよな。挨拶でもしてくるか)


 そんな事を考えていると後ろから喉に剣を突き付けられる。


「動くな。動いたら切る」


 敵が視認できないので、魔族か味方かの確認が出来ない。


「って、あれ、ルークじゃん!」


 剣を離されたので俺は後ろを向く。


「なんだ、アリィか」


 そこに居たのは、白銀の戦乙女と言われているアリアネルが居た。


「なんかコソコソしてたから敵だと思っちゃった。ごめんね」


 アリアネルはそう言った。俺はアリアネルの接近に気が付く事が出来なかった。久しぶりに会うアリアネルが更に腕を上げた事はすぐに分かった。俺もこの数年で体格が良くなり、実力は上がったと自負している。すぐにでも模擬戦をして自分の実力を確かめてみたい気持ちになる。


「ルークは大きくなったね」

「ああ、成人してから筋肉量が増えたからな。そういうアリィは更に美人になったな」

「…!そ、そんな事より、な、なに、しに来たの?」

「いや、今仕事をさぼっていてな。散歩だ」

「ふ~ん」


 第三部隊の現状は確認出来た。日が暮れる前に全部の部隊を回る為、すぐに移動しようとする。


「ああ、忘れるところだった。これやるよ」

「何これ?」

「耳に付けてみな」


 アリアネルが俺と同じように耳に付けたのを確認してから、俺は魔力を込めた声で話しかける。


「…聞こえるか」

「!なにこれ⁉すごいよ!」

「いざとなったら連絡してくれればすぐに駆けつけるよ」

「…ありがとね」


 アリアネルに渡した通信機と第二部隊の通信機は混戦しないように、魔石の種類を分けたり、混ざらないように色を変えたりと工夫をしていた。俺は軽く使い方を説明してからその場を離れる。

 結局その日回ったところは概ね同じような状態だった。特に変わったところも無く、密偵から聞いていた状態と変わらなかった。


「ただいまー」

「「パパ~」」


(頑張る為に酒飲みたい)

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