117. 地雷
結論から言うと仕掛けられていたのは地雷だった。魔力を持つ生物が踏む事で爆発する仕組みとなっていた。俺には仕組みを解析する事が出来なかった。周辺をざっと調べただけでもかなりの量の地雷が仕掛けられていた。俺は急いで上層部へと使いを出す。
(魔族は味方をも巻き込みかねない武器を使ってきて、形振り構っていられない状況って訳か?)
侵攻する気があるのなら早めにしないとかなり危険な侵攻になるだろう。
(まあ、上層部次第だが、少なくとも俺はやりたくない)
数日後には各国に情報が共有された。
「はぁ~」
「どうしたんですか?隊長」
「ああ、ポールか。実は総司令部から呼び出しを食らってな」
「何かしたんですか?」
「いや、何もしていない」
まあ、呼び出しの理由はあの謎の薬や地雷についてだろう。ただ、呼び出されて聞かれたからと言って何も分かる事は無いのは上層部のおっさん達は分かっていると思っていたんだけど、実際はそうでは無いらしい。
数日後、俺は総司令部へと赴いていた。総司令部はレッドクリフィア公国にある両方の世界を結ぶ区間の裂け目の近くにあった城を拠点としていた。
「タクステディア王国対魔族第二部隊隊長のルークだ。呼ばれてきた」
門の前に居た兵士に話しかけると、暫く経った後に許可が出たのか、中に入れてくれた。執事が俺を客室まで案内してくれた。呼び出した本人はまだ来ていないらしい。俺は扉に近い方の椅子の後ろに立って呼び出し主の到着を待った。
「失礼する」
少しして厳ついおっさんが部屋に入って来た。俺は咄嗟に敬礼して姿勢を正す。
「そう畏まらなくて良い。掛けてくれ」
「はっ!」
俺は指示に従って席に座る。
「タクステディア王国軍元帥のマシューだ。単刀直入に聞くが、例の薬や地面に埋められた武器について発見した経緯を説明してくれないか」
「はっ!」
俺は大きな声ではきはきと説明を始める。と言っても対戦した魔族、魔力探知で地雷を発見した話を端的に説明しただけだ。
「ふむ。報告と変わりないか…いやな、お前の所以外からは全くそのような報告が上がってきてい無くてな、危険性を伝えようとしてもあまり伝わっていないみたいでな」
「はぁ、そうなのですか」
「ああ、そこでお前にはその地雷とやらの撤去に各部隊を回って欲しい。他国のもな」
面倒くさいな、そんな第一印象だった。他の戦場は第二部隊程平和では無く、どこも危機的状況だという。要は人手不足の為に駆り出されるという訳だ。
「しかし、私は罪によりあの地での兵役を課せられています」
「それは問題ない。というかお前はもう罪を償い終わっているぞ」
「え?」
初耳だった。てか何でそれ誰も今まで教えてくれなかったんだ。
少し考えて、便利だからと利用されていたんだなという結果に辿り着く。
(やめだ、やめだ、酒飲も)




