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異世界禁酒生活  作者: 田中 太郎
第三章
101/223

101. 新しい友達①

 私の名前はメアリーです。ここブルスジルにある小さな街で生まれ育ったのです。この街はブルスジルの中でも辺鄙な場所にあって、子供が少なくておじいちゃんおばあちゃんが多いのです。今日も幼馴染のハンナと一緒に遊ぶ為にハンナの家に向かいます。


「お母さん、行ってきます!」

「気を付けて行くのよ」

「はーい!」


(今日は何して遊ぼうかな?)


 そんな事を考えながらハンナの家に入ります。


「こんにちは!」

「メアリーちゃん。こんにちは。ハンナ!メアリーちゃん来たわよ!」


 少ししてハンナが出てきます。


「メアリー」

「ハンナ、今日は何する?」

「お花摘みに…行きたい」


 ハンナは少し自分の意見を言うのが苦手です。


「ごめんね。二人とも今日は外に出ちゃだめよ」

「「?」」


 よく分からなかったけど、今日からしばらくは外で遊んじゃいけないと言われました。私は少しほっぺたを膨らませます。大人達はいつも色々禁止してきます。


「なんで?」

「街の外の人が来るから、今日はおばちゃんとお家に居なきゃ危ないからよ」

「ふ~ん。外の人って?」

「新しくブルスジルに来た人達よ。話し合いがあるらしいんだけどおばちゃんも良く分からないの」


 大人の話は難しくて良く理解できません。


「メアリー…そんな事より遊ぼうよ。新しいお人形さん作ったんだよ」

「見せて!」


 大人達の事よりハンナの人形に興味が湧きました。ハンナのお母さんは手先が器用でハンナの家にはたくさんの手作り人形があるのです。

 その日はハンナとお人形遊びをしているとお父さんが迎えに来てくれました。


「メアリー!帰るぞ!」

「はーい!」


 いつもより少し険しい顔をしたお父さんと手を繋いで歩きだします。


「ハンナ~また明日ね~」


 ハンナに手を振ると笑顔で振り返してくれます。


「お話し合いは終わったの?」

「街のはずれに新しい住人が増えることになったんだ。難しい話かもしれないけど、避難民をブルスジルは受け入れる事にしたらしいんだ」


 領主の命令で新しく住人が増えたそうです。


「余所者で危ないから絶対に近づいたらだめだぞ」


 真剣な顔でお父さんに言われます。行ってはだめだと約束させられました。


「は~い」


 良く分かりませんが、約束はしました。でもだめだと言われると見に行ってみたくなります。


(明日、ハンナとこっそり覗きに行こうかな)

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