ワクチンを接種しないままこの騒動を終わるとどうなるのでしょうね。
そうですね、もしも「新型コロナウイルス感染症の克服」が「新型コロナウイルスの撲滅」という形で実現すれば、ワクチン接種から逃げ切ったと言えるのでしょうね。
――でも、新型コロナウイルス感染症が「年に一千万人感染して死者一万人、だけど誰も気にしない」という形で収束する可能性だってある訳です。そうなるとね、ワクチンを接種しないことによる弊害というのは、ちょっと無視できないものになると思うのですが。
例えば医療費。今は新型コロナウイルス感染症の医療費は無料ですが、それはあくまで、新型コロナウイルス感染症が怖い病気だったからでしょう。克服すれば、医療費は他と同じようになる可能性は十分にあると思います。
数週間の入院、酸素吸入、そして集中治療室で意識のないまま人工心肺装置ECMOで数週間の生命維持。これらにかかった費用の何割かが自己負担になる訳です。――重症になったら総額一千万越え、自己負担分でも数百万とかかかるんじゃないですかね。患者さん一人に看護師さんが何人も必要とか報道されていますし、どう考えても安くはないと思います。
まあ、日本には高額療養費なんていう良い制度もありますし、そこまで心配しなくても良いとは思いますが。でもまあ、本来この制度は事後清算、一度医療費を支払ってから補填する形の制度ですからね。一時的にでも支払うのが嫌なら、先に手続きを済ませておかないといけないはずです。うん、新型コロナウイルス感染症で発熱が続いている中でそんな書類を書かないといけないのはね、請求書が来るよりかはマシですが、想像はしたくないですね。
軽症で済んでもね、一週間発熱が続いたり長期に渡って味覚障害が出たり、症状がかなりいやらしいですよね。今ならまだ「大変だったね」と言ってもらえますが、あと少しするとね、「大変だったね(だからワクチンを接種すればよかったのに)」に変化するのはまあ、容易に想像できます。
しかもそれで会社を長期間休んだりするとね、色々と言われるだけで済まない可能性だってあります。「良いから今年はワクチンを接種しろ」そう非公式に圧をかけられる可能性だって十分にある訳です。
感染してからワクチンを接種するって、かなりバカバカしいとは思います。ですが、ワクチンを否定して結果感染してしまった人を見たら、私もそう言ってしまう気がします。まあ、圧をかけるだけで強制はしませんけどね。
社会が新型コロナウイルス感染症を克服すれば、当然マスクや手指消毒の必要性も薄れます。まあ、あと1、2年はそのままだと思いますが、少しずつ見なくなっていくと考えるのが自然ではないでしょうか。そんな中でも感染したくないと思うのであれば、感染症対策を続けざるを得ないと思います。
アルコール消毒液を持ち歩いて、マスクも欠かさないようにする。誰もそんなことをしなくなった世の中で一人それを続けるのは結構大変だと思いますけどね。でもそれも、自分の選んだ道です。
――まあ、ワクチンを接種しないという人は、「新型コロナウイルス」と「新型コロナワクチン」とを天秤にかけて「新型コロナワクチン」の方が脅威だと、そう判断した人でしょうからね。何をどう言っても変わらないとは思いますが。
私も平均的な日本人です。赤の他人の命なんてどうでも良いと思っていますし、「ワクチンを接種するつもりがない」という人に対して、無理に接種をさせるのが正しいとも思いません。
……それでもね、個人的には、ワクチンを接種しないよりも接種した方が良いと思っています。だから、集団免疫とかそんなことは関係なしに、より多くの人がワクチンを接種してほしいと願っています。
それでも、最終的には本人の決断だと、そうも思いますけどね。