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攻略対象者との出会い

「失礼ながらジョセフィーヌ嬢は平民としては言葉使いや所作についてきちんとした教育を受けていらっしゃるようだが、貴族の縁戚などがいらっしゃるのかな?」

今まで黙ってたウェルドリッジ伯爵が両親に向かって質問を投げた時に、急に自分が値踏みされてる様な何とも言えない視線を感じてはっとした。

ただこの点は前世の記憶が蘇ってからナイナイと思いつつ一抹の疑いは残ってたから、私も気になって両親を振り仰ぐ。

「いえ、とんでもございません。うちも妻の家も貴族様方とのご縁などございません」

慌てて答える父親もその答えにうんうんと大きく頷く母親も嘘を言ってるように見えなかった。

「この子は少し大人びたところはありますが、いつもはこんなに行儀よくはありませんし」

そうそう今日は前世の記憶も総動員してVIP顧客マニュアル基準で対応してるだけ。

普段はどっちかと言えばお転婆部類だしね。

やっぱり私はただのモブなんだなぁと思ったんだけど、そこでふと先ほどの少年二人をもう一度見直してあれって思う。

なんかこの組み合わせ見覚えがある。なんだっけ、誰だっけ?

セイとテウという名前を心の中で繰り返してはっと気づく。

あれだ、「エリューシア・ストーリー」だ。そうだよだってここエリューシアンだもん。

思い出したところでウェルドリッジ伯爵が懐から綺麗な布包みを取り出した。そこから現れたのは小さな占い水晶のようだけどあんな風に透明じゃなくてなんとなく大きめのビー玉じみた白っぽい石だった。

大きさのせいなのかどことなく不思議な感じのするその石をテーブルに置いてこちらを見る目はどことなく鋭さを増してる気がする。

「こちらは我が家に伝わる石で魔力を測ることが出来るものです。特に危険はないのでこちらで少しお嬢さんの魔力を調べさせて頂けないでしょうか?」

不安そうに顔を見合わせる両親に気づいて伯爵様はまずは自分の手をかざすと、石がふわっと赤く光った。全部真っ赤になるわけじゃなくて水に赤のインクを落としたみたいにまだらに模様が入ってる。

「テウ、おまえもやってみせてあげなさい」

「了解」

応えるなりさっとテウが手をかざすと今度はキャッツアイみたいに綺麗に黄色と黒の混じったような色になった。いやまあ本物のキャッツアイなんて前世で見た事ないけどさ。ただ光はさっきより断然強い。

それを見ていたセイが身を乗り出してきてテウが手を引いた後に自分の手をかざす。

今度は水色とペパーミントグリーンで綺麗にマーブル柄になった。光の強さはさっきのテウと同じくらい。

ここまで来てこの魔力測定石がゲームに登場したアイテムだと気づいた。

そうだ、これヒロインが手をかざすと7色に光る石だ。

という訳で危険なものじゃないのは間違いないし自分はどんな色になるのか興味がわいてきて、でも一応親にお伺いを立てる視線を送ったら父さんも頷いてくれた。

そっと手をかざすとイエローダイヤみたいに全体が黄色く輝きその中に稲妻っぽい白い柄が走ってる。テウやセイ程ではないけど伯爵様より少し強い位に輝いてた。




ここの所仕事が立て込んでて思ったほど執筆進んでいないので毎日更新ちょっと難しくなるかもしれません。

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