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51話 旅立ち



 「世話になったですですね、師匠」


 「そう思うならエレキとの戦いでボロボロになった道場を直してってくれよ……」


 「それもそうっすね。おりゃ、加工魔法! 」


 傷付いた柱や剥がれた床を、オリハルコンで埋め立てる。


 エレキを撃退するどころか、道場をオリハルコンでグレードアップするなんて、なんて太っ腹なんだ俺は。


 いやー、良い事をすると気分が良いぜ!


 「ああ、道場が何か前衛的に……」


 木造のドラゴン道場は、所々が蒼いオリハルコンとなり、なんともエキセントリックな佇まいとなった。


 「じゃあ、そろそろ行きますです」


 「師匠、ご指導ありがとうございましたわ! 」


 ありがとう、ドラゴン道場。


 「もう来んなー! 」





 シュレイド一行は、逃走したエレキと彼女の持つ勇者の頭———シュレイドが転生する前に格ゲーしたハムカツメロンと言う女によく似たそれを追う為、旅に出た。


 だが魔界は広い。

 散り散りに逃げたエレキの行き着く場所にアテなど無く……


 「ハムカツメロン……いやあの頭をエレキは勇者の頭と呼んだ。つまりあれは勇者の頭である可能性が高い! 」


 「すげぇバカな事言ってやがりますです」


 リィリィのコメントが辛辣だが、我慢して続ける。


 「あれが勇者って事なら、勇者の足跡を辿れば何かヒントがあるんじゃないか? 例えば、魔王と勇者が相打った場所とか!」


 「魔王城ですですか……」


 「別にエレキがビビって逃げたのなら、逆転の策を引っさげてリベンジに来るのをゆっくりして待てばよろしくなくて? 」


 「それは望み薄ですです。エレキはあれでビビリなとこがあって、一度めちゃくちゃにビビらされた相手にはそうそう近づかないんです」


 との事。


 当分の俺たちの目的地は魔王城となった。




 「ここは魔界の東の外れ、魔王城は魔界の真ん中辺りにあるので、西に向かえばいい訳です」


 ドラゴン道場からパクってきた地図を広げてリィリィは現在地と目的地に指を差した。


 「でもそこに山がありますわよね、山登りは大変だと聞いた事がありますわ! 」


 「ですです。だから山と山の間にある関所を通りたいのですが……」


 リィリィはそこで言葉を詰まらせた。


 「その関所は別名『鉄拳城』。魔界序列8位、鉄拳のハーマングの根城なのですです」


 「鉄拳のハーマングっつってーと、魔界に来たばかりの頃に遠くで戦ってたヤツか」


 「です……」とリィリィは頷くと、渋い顔をした。


 「鉄拳のハーマング……シンプルに強いパンチをかましてくる厄介な野郎ですです」


 その名の通りって感じだな。


 天空王国で戦ったピスティの様な厄介な能力が無いのは助かるが……


 「山登った方が早くねぇか? 」


 「山の上の方にはクソ強いドラゴンがいっぱいいるので現実的ではねーですよ」


 「へー、ドラゴンってこの世界でも強いのか」


 「まぁ、戦った記録が全然残ってねーですが、伝説が確かならシュレイドさんにも手傷を負わせられるぐらいには強い筈ですですよ。テイカー様だって手ェ出さなかった位ですし」


 まぁテイカー様は対人の"考える"戦いが好きな人ですですたからね、と、リィリィは遠い目をして笑った。


 「じゃあ腹を括るしかねーか」


 「鉄拳城……楽しみになってきましたわね……」


 「はぁ、またあの暑苦しいのと絡まなきゃなの正直気が乗らないんですけどね……」


 次のチェックポイントは、鉄拳城に決まりだ!

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