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25話 明らかにヤバい


 ———明らかにヤバい!


 「セレーネ、リィリィ、俺の後ろへ! 」


 「もう隠れてるです! 」

 「ですわ! 」

 

 何が起こった?←風が吹いた。そりゃそうだでもあんな威力はなんだ?←強い、めっちゃ。誰がやった?そもそもただの自然現象?←上のデカいのが怪しい。だとしたら?


 緊張で加速した思考が回る。


 全てを解決するウルトラCなんて思い付かないけれど、理解不能の現状を丁寧に理由付けしていく。


 そして結論→逃げなければ。


 逃げる隙を作る……?

 いややっぱデカ過ぎて逃れないな……ここで倒す!


 「ヴォルカニックスピア! 全力だっ! 」


 シュレイドが最も信頼を置く炎槍が放たれる。


 あの炎槍も空を埋める巨体相手じゃなんと頼りのない事か。


 つまようじみたい。


 結局炎槍は空のデカいのにあたったのかどうかも分からぬ間に掻き消えてしまった。


 また風が来る。


 「クソがっ、風には風だ! 風魔法ハリケーンウィンド! 」


 天災ともおぼしき嵐をデカブツの風に向けて打ち出す。


 「力比べ!? 無謀ですです! 」


 「分かってる、だが、これで相手の強さが分かる筈だ。俺の全力魔法がどのくらい持つか……」


 ハリケーンウインドと風がぶつか———


 しゅっ、


 「なっ———」


 シュレイドの魔法が火の付いたタバコを海に捨てたみたいにあっさり掻き消された。


 嘘だろ……?


 「そこの小さき者よ、我が風の権能に一瞬でも対抗しうったのは褒めてやるぞ」大文字)


 脳に直接声が聞こえる。


 「誰だ? 上のデカブツか? 」


 「いかにも、我は風の絶対者と呼ばれるモノ……」


 絶対者……?

 それって確か……


 この世界を形作り、管理、運営する大地、海、空の三体の絶対的能力保有者———!


 実在したのかよそれ!

 前にセレーネから聞いた時、俺ぁてっきり伝説上の何某だと思ってたぞ……


 また絶対者の風が吹いた。


 王都に並ぶ背の高い建物が一気にへし折れた。

 圧倒的パワー、否、絶対的パワー!



 王都はシュレイドの放ったゴーズフレアの残り火も相まって阿鼻叫喚の驚天動地、カタストロフにアルマゲドンといった様子だ。


 勝ち目ないじゃんこれ……


 「絶対者に見つかった! リィリィちゃんの冒険はここで終わりですですぅううううううわーん、こんな事なら銀行からパクった金で豪遊しとくんだったですーーー! 」


 横でリィリィが発狂しやがった!


 「クソっ、なら加工魔法と炎の融合技、俺の最強魔法で———」


 「無駄ですですよ」


 「うわっ、急に落ち着くなよ……それにやってみなきゃわかんねぇだろ! 」


 「そうだ、やってみろ。我は小さき者が好きだからな。契約に違反しない程度にその力を見物てやろう」


 舐めやがって、そんならお望み通りぶちかましてやるぜ!


 加工魔法で槍を、炎魔法でロケットブースターを。

 ミサイルの完成だ!


 火魔法槍投機構 ジャベリンと名付けよう。


 「おお、面白い形だな! 」


 俺のジャベリンに対し、風の絶対者は新しいおもちゃに喜ぶ子供のような態度だった。


 「お褒めに預かり光栄光栄! 望み通り今からあんたのデケぇ面を吹っ飛ばしてやる! ファイヤ! 」


 塔とも見れる槍が等速直線的に爆進する。


 魔王スキルにある魔法と、相手の大きさ、質量とあらゆる要素を考慮した上での最高火力の最適解。


 ———しかし、それは無常にも、風の絶対者の周囲を包む風のバリアに掻き消されてしまう。


 最適解さえも塵と化した。


 「駄目ですわ、風のバリアに掻き消されて効いてない! 」


 おいおいおい、どーすんだよこれ……


 「うう、目に破片入った……気持ち悪。ここら一帯滅ぼすか」


 まるで物事が上手くいかなくて苛立った子供の様な絶対者の声。

 状況は悪化した様だ。


 「まぁ、絶対的な攻撃力が相手にある時点で、悪化もなにもねーんだけどな」


 「ンな事言ってねーでとっとと逃げますわよ! 」

 「ですです! 」


 「それも……そうだな! 」


 一時撤退!

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