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夏休み一日目
────1日目
暑い。
このジメッとした暑さに、頬を伝う汗は妙に擽ったく、身体を蝕む虫のように感じられ、ここはジャングルだったかと錯覚する。
朝8時。
古びた一軒家の和室で、僕は布団から脱出し、朝食を食べに台所にいるお母さんの元へと向かう。
ここは日差しこそ和室より強いかもしれないが、扇風機があって幾分かマシだ。
朝食を食べ終えた僕は、近所の駄菓子屋へと向かう。
親友のマー君と会う約束をしている。
駄菓子屋に着いた。
マー君は居なかった。
約束を忘れていたのだろうか、どちらにしても、次の約束を組めないのは不便だ。電話してみるか。
兎も角、夏休みが始まった事を祝おうと思う。────