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誰もが聖剣を与えられる世界ですが、与えられた聖剣は特別でした  作者: ナオコウ
第五章 〜ミュン・リーリアス15歳〜
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【セシリア・ヴィ・カーンズ(3)】

 「いきなりデビュタントだなんて、どう言うつもりなのかしら? 普通は16になる歳の娘が行うものでしょう?」


 「そうねぇ……。セシリア様は15の歳ですから、まぁ、早すぎると言う事もないのでしょうけどねぇ。それにしても、陛下もどう言う風の吹き回しなのかしらぁ。〝出来損ないのお飾り姫〟にデビュタントなんて」


 「──まあ、噂通りならその〝お飾り姫〟はガレス公国のサリア公爵に嫁ぐようですし……その前に最低限の〝王女扱い〟をするつもりなのでは?」


 「なるほど、何事も〝外聞〟って大事ですものぇ」


 「──それにしても、サリア公爵ですか……。あの〝色男〟のもとに嫁ぐのですから、さぞかし大変な思いをするでしょうね。何でも、昼夜問わずお盛んな方だとか。〝獣のような男〟と噂されるほどですから……。ですけど、ほほ、若さと美しさだけが取り柄の〝お飾り姫〟には丁度良い相手やも知れませんね」


 「ねぇ。若いって良いわねぇ。私はそっちの方はすっかりご無沙汰で……数週間だけなら代わってもいいかもねぇ」


 「ほほ、はしたないわね。私は絶対にゴメンだわ。何でも、サリア公爵は〝豚の腸詰を煮詰めたような〟すえた臭いのする、かなりの醜男らしいわよ?」


 「おほほ。それなら私もゴメンねぇ。セシリア様、可哀想。て言うか、貴方、最初から分かっててこの話を振ったわねぇ。悪い人」


 ほほほ──


 あはは──


 「だけど、いきなりデビュタントなんて開いて……主役の〝お飾り姫〟にエスコート役なんて居るのかしらぁ?」


 「ほほほ、居ると思う? 相手は〝お飾り姫〟よ? エスコートは勿論だけど、ファーストダンスまで踊らされたら敵わないもの……。やっぱり、私たち貴族にだって、保たなければならない格ってものがあるじゃない?」


 「そうねぇ。いくら王族だとしても、『下級聖剣』はねぇ。国王陛下は『皇級聖剣』、王妃殿下は『貴級聖剣』でしょう? 普通なら、『下級聖剣』なんて産まれっこないのにねぇ。……これも突然変異ってやつかしら?」


 「……ねぇ、これって……もしかして、〝国王陛下のお遊び〟の結果なのかしら?」


 「うーん。それはないんじゃなぁい? 王妃殿下の出産記録は残っている訳だし……。どちらかと言えば、王妃殿下の〝奔放さ〟の結果では……?」


 「──まあまあ、それじゃあ……〝お飾り姫〟は、王族の血が一切流れていない事になるじゃない。そんな事言ったら不敬罪になるかもよ?」


 「それこそ、ないなぁい。だって、〝お飾り姫〟ってそう言う扱いでしょう? サリア公爵なんかに嫁がされる時点で、政略結婚の道具としてしか考えてないわよぉ」

 

 ほほほ──


 あはは──


         *


 全てが耳障りだ。


 周りの声、わたくしを嘲笑する声……。


 突然、デビュタントなど開かれれば、そうなるのは必然だろう。


 ──〝お飾り姫〟はどう豪華に着飾ろうが〝お飾り姫〟なのだ……。


 大貴族の夫人たち……いや、下級貴族の夫人ですら、わたくしを平気で笑いの種にし、会話に花を咲かせている。


 それも当然だ。


 今まで、〝王家の恥部〟とも言えるわたくしを『薔薇の宮殿』に閉じ込め、決して公の場に出すことのなかった父が……。


 突然わたくしを王族扱いし、社交界に進出するよう働きかけたのだから……。


 それも、わたくしが16歳になれば、サリア公爵に嫁がされると言う事は誰もが知るところ──父の思惑など、貴族やその夫人たちには透けて見えるのだろう。


 そうでなければ、この国の王女であるわたくしに聞こえる様に悪口を言うはずもない……。


 『この宴は、セシリアのデビュタントであると同時に、婚姻を祝う席でもある。まあ、肩肘張らずに適当に楽しんでくれ』


 そんな、おざなりな挨拶と共に、〝わたくしを嘲笑する宴〟は始まった。


 うんざりするくらいに、わたくしの動向に注意が集まる。


 ──そのほとんどは〝嘲笑〟なのだが……。


 「──セシリア様、大丈夫ですか?」


 わたくしを気遣ってくれるのは、隣に控えるローズだけだ。


 宴の主役であるはずなのに、貴賓席に居場所すら用意されていないわたくしを……。


 ローズだけは王女──〝お姫様〟として扱ってくれる。


 今日だってそうだ。


 嘲笑の的であるわたくしを、守る様に隣に立ち、自分が卑下される可能性もあるのに……周りの声など気にも止めず、堂々とそこに居てくれる。


 (例え、弟の代わりだとしても……それでも構わない)


 ──弟の代わり……。


 以前、ローズから言われた事がある。


 『セシリア様は、私が()()()()()()()弟に似ていますね。弟は病気で亡くなりましたが……とても可愛い子だったんですよ』


 出会って2、3ヵ月くらいの頃だったかな……。


 そう語るローズの顔は悲しげで──


 でも、わたくしはローズが自分の内情を語ってくれた事が嬉しいと思ってしまった。


 それだけ、ローズとの心の距離が近くなったと言う事だから……。


 ──しかし、最近はそれだけでは満足できなくなってしまった。


 ──弟。


 ──弟か……。


 わたくしの情けない姿が、ローズの保護欲を刺激したのかもしれない……。


 でも、わたくしは……。


 わたくしたちに残された時間は多くない。


 わたくしが16になり、嫁ぐに問題なくなった瞬間──わたくしとローズは引き離されてしまうだろう。


 残された期間は半年ほど……。


 それまでに……わたくしの気持ちをローズに……。


 わたくしには、〝弟の代わり〟から一歩踏み出す勇気が必要だった。


         *


 「セシリア様。私と踊ってくれませんか?」


 突然、ローズがわたくしの前に恭しく右手を差し出し、そんな事を言い出した。


 ──ここは、わたくしのデビュタントが行われている会場のテラス──ここに居るのはわたくしとローズだけ……。


 パーティ会場は〝主役不在〟だと言うのに、大いに盛り上がっている事だろう。


 「ふふ、こんなところでダンス? 何か、イケナイ事をしている様で……ドキドキするわね」


 観客は誰もいない。


 音楽もない。


 でも、関係ない。


 〝お飾り姫〟のエスコートなど、名乗り出る者もいなかったけど……今のわたくしにはローズがいる。


 ローズがこんな場所でダンスに誘ったのも、わたくしを気遣っての事に違いないから……。


 タンタンタン──……


 タンタタン──……


 わたくしのヒールが立てる音と、ローズの靴音が交わり、軽快な音楽を奏でる。


 ろくにダンスの練習などした事はなかったが、ローズが相手だと驚く様に身体がスムーズに動く。


 ──ローズが、気を遣って私に合わせてくれているのだろう……。


 こんな時まで、ローズは……。


 「──セシリア様。不敬ながら、一つ進言してもよろしいですか?」


 不意に、ローズがわたくしに耳を寄せて囁く。


 ダンスの途中だが、不敬とは思わない……。


 それよりも、ローズの顔が間近に迫った事で、わたくしの胸は苦しいくらいに高鳴り──顔が熱くなっているのが分かる。


 「貴方は、もっと我儘になっていいんです」


 ローズは言った。


 我儘──言って……良いの?


 本当に……?


 だとしたら、わたくしの〝本当の我儘〟は……。


 ……その時のローズの一言で──


 確かに、わたくしの中で何かが変わったのを感じた……。


         *


 「ローズ、今日は街に出かけましょう。お父様が城から出る事を許して下さったの。……ローズが一緒ならって条件付きなんだけど」

 

 「……お供します。エスコートはお任せ下さい」


 ローズ。


 わたくしの愛しい人……。


         *


 「ローズ、今日は街で小さなお祭りがあるの……一緒に行かない? お、お父様の許可はないんだけど……だめ?」


 「そうですね。こっそり城を抜け出しましょうか。夜までに戻れば問題ないと思いますから……」


 ローズ。


 いつでも、わたくしのために行動してくれる……大好きなローズ。


         *


 「セシリア様、街に出ませんか? 美味しいパイを出すカフェがあるんです。セシリア様と是非、行きたいと思いまして……」


 「まあ! ローズから誘ってくれるなんて! 勿論行きます。絶対にお父様の許可を得なくちゃ」


 ローズ……。


 ローズ……。


 わたくしの愛しいローズ……。


 わたくしの我儘を、嫌な顔一つせず聞いてくれる。


 もっとわたくしを見て。


 わたくしを愛して。


 わたくしは、ローズが愛してくれるなら……他には何もいらないのだから……。


         *


 「もうすぐ、わたくしも16歳。そうなれば……聖王国(ここ)を出ないといけないのね。ローズとも……」


 結局、どうにもならない。


 わたくしは、よその国に貰われ、ローズと離れ離れになってしまう。


 ──父に頼めば、ローズを連れて行けるのかしら?


 ……無理でしょうね。


 ローズは父の〝お気に入り〟……簡単に手放す訳がない。


 それも、わたくしなどのために……。


 ねえ、ローズ……貴方は平気なの?


 わたくしと離れ離れになっても、なんとも思わないの?


 「──セシリア様……」


 その日、珍しくローズは悲しそうな顔をしていた。


 人前では決して弱味を見せないローズが──


 わたくしの前では凛々しく、いつも優しい笑みを浮かべていたローズが──


 目に見えて落ち込んだ顔をしていたのだ。


 ──わたくしと離れる事に、悲しみを感じてくれてるのなら嬉しいのだけど……。


 多分、違うんでしょうね。


 「聖王国……この国はもうダメです。王の圧政に耐えかね、多くの民が悲痛な叫びを上げているのです。貴族たちは汚職に走り、治世をおろそかにし──民はこの瞬間にも苦しみに喘いでいる。この国には、新たな指導者が必要です」


 「──そう……」


 ねぇ、ローズ。


 なんで、そんな事をわたくしに言うの?


 もう少しでよその国の……十三番目の妻になる〝お飾り姫〟のわたくしに……。


 そんな事より、悲しい顔をしないで。


 そうだ、この前行ったカフェにまた行きましょう。


 あのお店のパイ、ローズも好きだったでしょう?


 あれを食べれば、また笑顔になれるわよね?


 「セシリア様……。皆、貴方を待っています。貴方が立てば、付いて来る者も大勢いるでしょう。その用意は、すでに私が──」


 「……ローズったら、何を言ってるの? わたくしについて来る者もなど居る訳ないじゃない」


 そんな事、気にしている時間なんてない。


 だって、もうすぐ、わたくしたちは……離れ離れに……。


 「──セシリア様。お心を乱すやもと、黙っていましたが……。私の誕生日一週間後……。私はその日で16歳になります」


 「知っているわ。ローズは、わたくしより少し先にお姉さんになるのよね? 誕生祭はわたくしがローズにしてあげられる最後の事だから……盛大にお祝いしましょう」


 「その日、私は国王陛下の寝室に呼ばれています。私の成人の日を……祝うために」


 「……あぁ、そんな」


 分かっていた。


 ローズは父の〝お気に入り〟……。


 そして、世継ぎを残すための愛妾候補……。


 成人したのなら、お役目を果たすのは当然の事だ。


 「私は……正直、嫌です。国王陛下の子を産むと言う事は……大変な名誉だと分かっています。しかし──」


 「ローズ……」


 「国の乱れは限界まで来ている……。このままでは、聖王国は……。そんな国で、子を残す事に何の意味がありましょうか」


 「ローズ……。それは、貴方の本当の気持ち? 国や民を憂いて、簒奪を企てているの? そんな意味で、父の寝室に行く事を拒んでいるの? 貴方の正直な気持ちを聞かせてちょうだい」

 

 なぜ、わたくしにその話をしたの?


 簒奪など企てれば、即座に処刑されてもおかしくないのに……。


 なぜ?


 なぜ?


 なぜ?


 分からないけど、貴方がわたくしと同じ気持ちなら、わたくしは……。


 「──違います。私の本当の気持ちは……セシリア様を愛しているからです。この気持ちは、私の心の中に秘めておこうと思いました……しかし、もう最後になるかも知れない。私は……これからも貴方と共にあるために──」


 「もう良いわ……ローズ」


 あぁ。


 あぁ。


 ローズ……ローズ……ローズ……そうなのね。


 貴方も同じ気持ちで……。


 ならば、わたくしは──


 「──父を討ちましょう……。このままでは、聖王国は駄目になってしまう……。民のために王国の崩壊は何としても防がなくては…」


 嘘──


 そんなの、建前に過ぎない。


 本当は……父に抱かれるローズなんて見たくないだけ。


 だって、わたくしはローズの……。


 でも、神様は許してくれますよね?


 わたくしは今まで、虐げられ、辛い思いをしてきたのだから……少しくらい、我儘を言ってもバチは当たりませんよね?


         *


 王国の麗しき月──セシリア王女殿下にご挨拶申し上げます


 「よく来てくださいました。ローン侯爵家の公子……ユリアン殿ですね」


 「いえ……。一年前、父が身罷りまして……。今は爵位を継ぎ、私が侯爵となりました」


 「ああ、大変失礼しました。未だ、この地位に慣れておらず……知らない事も多くて。ダメですね。父なら──先王なら、もう少し上手くやれたのかしら?」


 「いいえ! 不敬ながら、我々も前国王陛下の圧政には頭を抱えていましたから……。王女殿下が立ってくださり、正直、胸を撫で下ろしているところです」


 「ふふ、正確には、わたくしは聖王国の国主ではありません。『下級聖剣』ですし……。今は、真なる国主が現れるまでの代理としてここに座っているだけ……。ねえ、ローズ?」


 ──ぷい


 わたくしの言葉を受けて、ローズはプイッとそっぽを向いてしまう。


 ──ふふ、相変わらず、わたくしを立てる事に全力を尽くしてくれるらしい。


 しかし、わたくしとしては、ローズに聖王国の国主となってもらい──この国を正しい道へと導いて欲しい……と、思っている。


 ローズこそ──『皇級聖剣』のローズこそ、その地位にふさわしいのだから……。


 「それにしても、公子の……失礼。ローン侯爵の噂は、首都シルラントまで届いていますよ」


 「お恥ずかしい限りです……」


 「いえいえ、素晴らしい人格者だと聞いています。そして……容姿も端麗な方なのですね」


 「──明君たりうるに、容姿は関係ないと思いますが……」


 「気分を害したなら、申し訳ありません。でも、外見の良さは民を導く上で立派な武器になりますよ?」


 「……そう言うモノですか」


 「ええ、貴方はそれを誇って良いと思います。ねえ、ローズもそう思うわよね? ローン侯爵はカッコ良いと思わない?」


 「そうですね。かなりの美男子──私もそう思います」


 「あ、ありがとうございます。ローズ様にそう言っていただけると……う、嬉しいです」


 流石ローズ。


 容姿の美しさではローン侯爵に少しも引けを取らず、少し会っただけで相手を虜にしてしまう。


 ローン侯爵もきっと……。


 わたくしも鼻が高いと言うもの。


 「ローン侯爵。知っての通り……わたくしの父は民を虐げ、悪政を行ってきました。わたくしは〝父が犯した罪〟を少しでも償いたいと思っています」


 「……立派なお考えです。私も、これからより一層『民のために良き治世を』と思っています」


 「貴方は、民からの信頼も厚い。民を愛し、民からを愛される人。これからの聖王国には貴方の様な正しい道を示せる──『人格者』が必要なのでしょうね……」


 「──有難きお言葉! 私もセシリア様の下で、聖王国の発展に尽力したいと考えております! 若輩の身ではありますが、精一杯努力し、必ずやセシリア様のお役に──」




 「──でも、いーらない」



 

 「……へ?」


 「貴方は、美しいから……。その容姿で多くの女性を虜にしてきたのでしょう。でもね、ローズに〝色目を使った〟事は許せないな……」


 ローズを誘惑する者は……邪魔者でしかない。


 「わたくしは、貴方を『粛清』する事に決めました。」


 「し、粛清……?」


 「残念だけど、〝罪〟を犯した者には罰を与えないと……。ねぇローズ、貴方もそう思うでしょう?」


 「──私には分かりかねます」


 ローズったら、わたくしからこんなにも愛されて照れているのね。


 でも、ローン公爵が罪を犯したなら、その周辺の者も罰するべきよね?


 そうじゃなきゃ、不公平ですもの。


 でも……


 「そうそう、ローン侯爵。貴方の領地にいる()()()()については、王国がしっかりと保護しますので安心してください」


 「……な、何を言って……」


 少しは慈悲を与えないと……反乱を招きかねない。


 そうなれば、せっかく手に入れたローズとわたくしの国が……また乱れてしまうかも……。


 「子供って良いですよね。純粋で、清らかで……私の大事なものを〝誘惑〟しようなんて考えない。だから──慈悲を持って……助けてあげます」


 わたくしの慈悲を受け、ローン侯爵は感動するものだと思っていたけど……。


 ものすごい形相でわたくしを睨み付け──


 「あ、悪魔め! 先王などとは比べ物にならない! ──貴方は、私利私欲のために王国を崩壊させる悪魔だ!!」


 どうやら『粛清』の意味が分かったらしく、大声で怒鳴り付けてきた。


 「ふふ、悪魔だなんて酷いわ。傷付いてしまいます……。ローン侯爵は少し勘違いをしてますよ? わたくしの想いは純粋なんです。大切な人を想い……愛しているだけ。他の事なんて所詮は些事なんです」


         *


 「どう思う? ちょっとおじさんだけど、ローズは好き?」


 「──好ましい性格かと」


 「うん。じゃあ──『粛清』で」


         *


 「ローズはこの人の事、何か知ってる?」


 「──中々の好青年だと聞いております」


 「ふふ、そうなのね──じゃあ、『粛清』しましょうか……残念だけど」


         *


 ──どう? 


 ──立派な方で、素晴らしい貴族です


 ──『粛清』を


         *


 ローズはどう思う?


 ローズにはどう見える?


 ローズはどう? 


 ローズは?


 ローズは……。


 こうやって、()()()()()を綺麗にしていかないと。


 聖王国を再生させるため──


 ──必要な人材と、そうでない人材を〝仕分け〟する……。


 良い国って、こうやって作るものなのね。

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