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1,異世界転移。

俺達は知らない部屋に転移していた。

そこには何人かの豪華な服装の貴族らしき人達と玉座に座っている王らしき人物。その隣に王女らしき少女が立っていた。


すると、王らしいき人物が口を開いた。


「よく来てくれた。勇者とその仲間たちよ。お主たちに魔王を撃ち滅ぼしてほしい。」


いきなりそんなことを言われた。

まあ、よくある異世界転移の定番だな。と俺が思っていると。


クラスのリーダー的存在の神崎 光琉が口を開いた。


「まず、あなたは誰なんですか。そして僕たちが勇者?どういうことか説明してください。」


王に対してそう言い放った。

それにクラスの何人かが反応した。


「うむ、私はこの国の王ドルフィン・グランドである。お主たちは魔王を討伐するために異世界から召喚させてもらった。」


俺はこの時、いくつかの疑問を抱いたがひとまず押し殺しておく。

俺は周囲を見回した。

この展開に驚いている者。テンプレにわくわくしている者。怯える者。怒っている者。


そんな反応の数々を感じ取ったのか、王女らしき人が口を開いた。


「皆さん大丈夫です。皆さんには王国が全面的にサポートをすることになっています。皆さんが不自由しないように私たちも努めるつもりです。」


そのまま、王女が現状の説明を始めた。

どうやら、今この世界に千年前に封印された魔王が復活しようとしているらしい。その魔王を討伐するため、能力の高い異世界人を召喚し戦わせるつもりらしい。

そのための協力は惜しまないつもりらしい。


とりあえず、召喚されてポイと捨てられることにはならなそうだ。

ひとまずの安全が確保されたことに安堵していると。


「皆さんにはこれから職業(ジョブ)の選択をしてもらいます。この世界にはステータスと言うもがあり、これから選んでもらう職業によってそのステータスが変化します。なので先にステータスの説明を行います。」


そうして説明が行われた。

どうやら、ステータスは

=====================================


名前

種族

年齢

職業

加護・呪い

状態


MP量


筋力

防御力

敏捷性

魔力

体力


スキル


=====================================


と表示されるらしい。

このステータスはいわば補正値だ。

素の身体能力にステータス分の能力が加算される。


そして、職業により手に入りやすいスキルやステータスの項目の振り分けの割合が決まってくる。

だから、職業が大事になってくる。


「本来職業は最初に選べるものが決まっているのですが、異世界人は稀に最初から高位の職業に就くことができます。それでは職業を選んでください。」


すると、側仕えらしき人物が水晶を取り出した。

あの水晶で職業を見るらしい。


まず、光琉が最初に職業を選ぶ。

すると、水晶からこんな画面が浮かび上がる。


勇者

戦士

魔法使い

僧侶

冒険者


どうやら、勇者以外の職業は最初からつける職業のようだ。

すると、王が反応する。


「おお、勇者か。」


どうやら、勇者は当たりらしい。

光琉はもう決めたようで、


「勇者にします。」


すると、水晶から浮かび上がった画面が消える。

どうやら、うまく職業に着けたようだ。


そうして、どんどん職業を選んでいく。全員が他の人にはない職業を選んでいく。

俺はどの職業にしようかな。


そして、俺の番が来た。

水晶に手をかざすと画面が浮かび上がる。


戦士

魔法使い

僧侶

冒険者


どうやら、特別な職業はないようだ。

それに対して、王女が反応する。


「チ、はずれか。」


誰にも聞こえないくらいの声量でそうつぶやいた。

どうやら、この自分だけしか現れない職業が当たりのようだ。


とりあえず、自分の着く職業は決めてあるのでそれにする。


「魔法使いでお願いします。」


そうして、俺は魔法使いになった。

次の瞬間。体が軽くなった。

ステータスを確認する。


==================================


名前 鳴瀬 影宮

種族 人間

年齢 十五歳

職業 魔法使いLv1

加護 なし

状態 健康


MP 10/10


筋力  1

防御力 1

敏捷性 1

魔力  2

体力  1


スキル 魔法球


==================================


よし。ちゃんと魔法使いに成れているな。

しかし、魔力以外のステータスが低いな。まあ、魔法使いはこういうステ振りなのだろう。

スキル自体もちゃんとあるようでよかった。


その後も職業選択は続いた。

俺と同様に特別な職業を引き当てられなかった奴も何人かいるようだ。

・・・これから、あの王女の対応が変わらないといいが。


その後、使用人達が出てきて俺達を各々部屋に案内した。

俺は、割り当てられた部屋に入り考える。


恐らく、魔王がいることは確実だ。

そして、俺たちが帰れる可能性は基本的にないと思う。

本来ならまずそこを言及するはずだ。

また、恐らく勇者や聖女のような特別な職業を引くために異世界から召喚を行ったのだろうが、もう一つ理由があるはずだ。それだけなら高レベルの人材に魔王を倒させればいい。

恐らくそうしないのは異世界人のステータスに何らかの特徴があると考えるべきだ。


そして、王女が言っていた「はずれ」と言う言葉。恐らく過去にもこのようなことが何回もあったのだろう。その度異世界から人材を集めていた可能性が高い。

そうなると、王女ははずれである俺に丁寧な対応をする必要がなくなる。

なぜなら、当たりがいれば魔王に勝てるのだろう。

公に俺を差別することはないだろうが、周りに他の転移者がいない状況だと恐らく本性が出るだろう。


俺がそんなことを考えていると、部屋のドアがノックされた。


「お食事が出来上がりましたので、エントランスまでお越しください。」


そう言われ、俺はエントランスに移動した。

エントランスに着くとすでに何人か到着しているようだった。

どうやら、立食形式らしい。


「あ、影宮君。こっちこっち。」


ひとりの少年が俺を読んだ。

そう俺を呼んだのは、神無沢 睦月だ。こいつは、俺の友達で幼い顔立ちと低い身長で中学生と間違われることが多々ある。


俺は睦月の方に行く。

そこには、何人か集まっているようだ。


「ああ、睦月どうしたんだ?」


俺がなぜ読んだのか尋ねると、睦月は。


「どうしたじゃないよ。いつもみたいに一人でいるつもりだったんでしょ。だから、読んだの。」


俺はため息をついた。

こんな人がいるのに一人になるわけないのにな。

まあ、その心遣いに感謝して俺は睦月と一緒にいようと思う。


「よお、睦月・影宮。」


俺と睦月の会話に割り込んできたのは、士道 和也だ。こいつはいわゆる陽キャ集団の中の陽キャだ。つまり一番の陽キャと言ってもいいほどの奴だ。


俺は、士道の方を向いて口を開く。


「ああ、和也か。どうした。」


「いやな。お前たちが楽しそうに話していたから、一緒に話そうと思ってな。」


どうやら、話に入りたいらしい。

俺は構わないが睦月はどうだろうか。

睦月の方を向くと、笑顔を和也に向けていた。


これはいいときの奴だな。


「ああ、わっかた。なあ、睦月たちは今後どうする。」


他の人の動向も知っておきたいという打算的な考えを持ってこの質問をした。

すると、二人は少し考えた後各々の回答を口にする。


「僕はとりあえずこの国のルールとこの世界について調べてみようかな。」


「俺は、レベルを上げるぜ。こんな世界なんだ楽しまない方が損だろ。お前はどうなんだよ。」


二人の回答を聞き、俺は思考を巡らせる。

この国や世界のことの情報は必要だが、レベルを上げなければ俺の立場は危うくなりそうだな。

だが、どちらにしろある程度の情報が必要だ。

俺は自分の考えを口にする。


「俺は情報を集めてから、レベル上げかな。そっちの方が安全そうだし。」


俺達がそんな話をしていると、王女がエントランスの中央から声を掛けた。


「今日はいきなり召喚してしまいすいません。ですがあなた方には世界を救ってもらいたのです。あなた達なら世界を救えると信じています。今日はあなた達の勝利を願って、食事をご用意しました。どうぞお食べください。」


そう王女がスピーチをする。

王女のスピーチが終わると、何人かの生徒が食事を手に取り食べ始める。


俺も料理を皿に盛りつけ、料理を口に運ぶ。

そうして、生徒たちが王女や各々と会話しながら食事を楽しんでいると、何人かの貴族らしき人物が来た。

すると、王女が生徒たちに声を掛けた。


「皆さん。今日は皆さんと関わるようになる。方たちを紹介します。」


そうして、紹介が始まる。

俺は、人物の顔と名前を記憶していく。


その後、食事が終わり。各々の部屋に戻った。

そして、俺は眠りについた。


誤字や間違いがありましたらご報告いただけると助かります。

作品への評価・感想等を頂けると嬉しいです。

ご朗読ありがとうございました。

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