表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
THE DORAGONICK STORY  作者: TADASHI
人龍の助言
4/4

魔骸の欠片(1)

 この本の最初に私は、この本が身勝手な龍族を断罪する本と言った。

 それは確かに間違っていない。


 ただし、一つ断りを入れておこう。

 確かに私にも、龍族の血はしっかりと流れている。むしろ現存する龍族の中で最も祖の血が濃いと言っても過言では無いだろう。ただしこの本を手に取ったのが白帝かイレルの龍でなければだがな。


 では何故私は同族を嫌悪するのか。



 確かに龍族は最強だ。全ての種族を凌駕する圧倒的な技量と研究の成果を抱え込んでいる。

 だが、それを良いことにフェ―ラー様に取り入ろうとするのはもっての外だ。


 ましてや他の種族を束ね王や帝を名乗り統治するなど許されざることだ。初代の龍神様が見たらなんと思うのだ。


 なんの為の力だと思っているのだ。その莫大な力があれば貴様らは自分の大切な家族だけを守り通すのは容易なのに、何故欲を出してこの世の実力者を片っ端から消していくのだ。



 近年ではあの愚か者共は一つしかない龍神の席を奪いあい、あろうことか自らの鱗の色をつけて自称していると言うではないか。


 皆銀の鱗を持つ、同族ではないのか。何故認めることができんのだ。


 龍神の座はもう無いと言うのに。覇を唱えられるわけがないだろう。



 申し遅れた。私の名は”龍神”アルヴァリー。まあこの本が世に出た頃は多分もう龍神ではない。


 まあ肩書なんぞどうでも良いな。要するに私は繋ぎの龍神なだけだ。それ以上でもそれ以下でもない。


 この本を読む龍族で自分の名前がわからぬ者よ。貴方様の名前は”龍神”ローネ、もしくは”龍神”トビアスのどちらかだ。


 自分にエルフの血が流れていれば君はローネで、魔の血が流れているのであれば君はトビアスだ。

 まあいずれにせよどちらかが本物の龍神となり、龍族をお導きくださることだろう。


 もっとも龍皇であっても龍将であっても構わないけどね。



 まあ君たちは何故ここにいるのかわからないよね。なにせ記憶を飛ばして封印されていたのだもの。

 私も同じさ。


 封印の龍。といっても私が君たちを知っているだけで、もっと封印されている龍は多いのかもしれないけどね。


 とりあえず僕が知っている、僕以外の封印されている龍の中でも龍族を救う救世主としての役割が期待されているのが君たちなのだよ。


 まあいきなり救世主になってもわからないだろうから順を追って説明する。

 しっかり最後までよんでくれると助かるね。



 さあ、始めよう。


 断罪の話を。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ