8月33日
勉強をしに図書館へ行ったが休館だった
だから公園のベンチでゆっくりクロワッサンを食べていた
おじさんが一人いた
8月最後の日、全く夏は終わる気配を見せず、朗らかな陽気を漂わせていた
僕がクロワッサンを食べると、風からハミングが聞こえた
それは蝶 南風 毛虫
地球温暖化はとどまるところを知らず、アイスコーヒーとブルーハワイを飲まなければ熱中症になる
体は溶け、真夏の残照に溶け行ってしまう
まるでここは常夏だが、
パイナップルでも植えたらいいのかな
今日街へ出たら蝶が飛んでいた
台風は地元を撫でて、そのまま北へ抜けて行った
そろそろ九月になるというのに、街中でよく蝶を見かける
真夏の暑さで空気から蝋のように溶け出したのだろう
または蜃気楼の化身だろう
見かけた青年たちは青い服を着ていた気がする 幻覚を見たのかもしれない