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小説女優《ノベルアクトレス》~あたしは小説を演じて、小悪魔先パイに分からされちゃう???~  作者: 夕姫


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43. プチ旅行

 43. プチ旅行




 天気は快晴。テレビで言ってたけど、夏の日差しが容赦なく降り注ぎ、気温も高くなる予報。絶好の海日和だ。しかもお泊まりの予定。なんか春菜ちゃんの叔父さんが海の家と旅館を経営してるらしいからその旅館に泊まらせてもらえる事になっている。まぁそこから海に行く話しになったんだけどね。


 あたしは朝から準備をして家を出ることにする。結愛先パイがいないのが残念だけどさ。せっかくだから高校生になって初めての海を満喫しないと!


 そう思って家を出ようとした時だった。ピンポーンとインターホンが鳴る。こんな時間に誰だろう? と思いながらドアを開けるとそこには衣吹ちゃんがいた。


「えっ衣吹ちゃん!?」


「おはよう凛花ちゃん。迎えに来ちゃった。私今日楽しみで早起きしちゃったから、一本早い電車で来ちゃった。」


 そう言う衣吹ちゃん。その笑顔は反則だよ……可愛い。それにしても、わざわざ待ち合わせの駅からあたしの家まで?また戻るのに……。なんか悪いことしちゃった。


「ごめんね衣吹ちゃん。わざわざ来てもらって。」


「ううん。私が勝手にしたことだから全然大丈夫。凛花ちゃんと話したかったから。」


 あたしは衣吹ちゃんと駅まで歩いていく。うー。衣吹ちゃんと二人きりはやっぱり緊張する……。この前の事を気にしないようにしているんだけどさ……。


 だって……キスしちゃったし。それに……


 衣吹ちゃんは普通にしてくれているのに。そんなことを考えていると、ふと結愛先パイの顔が浮かぶ。あの時の膨れた顔の結愛先パイ可愛かったなぁ。結愛先パイも嫉妬するんだな。


「凛花ちゃんどうかした?」


「いや、なんでもないよ!」


 危ない危ない。つい考え込んでしまった。今は衣吹ちゃんと一緒にいるんだから。


「凛花ちゃんは新しい水着買ったの?」


「うん。この前サキちゃんと一緒に買いに行ったんだ。結構可愛らしいやつにしたよ、あたしもサキちゃんも。」


「麻宮さんも可愛らしい水着……。あまり想像つかないなぁ。」


「だよね。でもサキちゃん、その水着すごく似合ってたから衣吹ちゃんも楽しみにしててね!」


 そんな会話をしているうちに駅に着く。ちょうどサキちゃんと春菜ちゃんも来たところだ。ここから海までは少し遠いみたいだし、早めに出たほうがいいかも。


 改札を通ってホームへ降りるとちょうど電車が来るところだった。乗ってすぐに席が空いていたので座る。まだ時間が早いせいか乗客はあまりいない。


 それからしばらくして目的の駅に着いた。心なしか潮風の匂いを感じる気がする。まずは春菜ちゃんの叔父さんが経営している旅館に向かうことにする。改札を出てしばらく海を右手に見ながら歩くとあたしたちが泊まる旅館が見えてきた。なんか凄く大きい……。


「みんな着いたよ!ここが今日泊まる旅館。どう大きいでしょ?」


 なぜか春菜ちゃんは誇らしげなんだけど。春菜ちゃんの叔父さんの旅館はとても綺麗で立派だった。ロビーに入ると女将さんらしき人が出迎えてくれる。


 そしてそのまま部屋に案内された。部屋割りはあたしと衣吹ちゃん。サキちゃんと春菜ちゃんになった。なんかそんな気はしたんだよね……。また結愛先パイの顔が浮かぶ。


 大丈夫だから結愛先パイ。心配しないで!あたしは脳内で結愛先パイに話す。


「それじゃあ荷物を置いて着替えたら一階にあるラウンジに集合ね!」


「春菜テンション高すぎ……」


「なんでなんで?海だよ?サキちゃんも新しい水着買ったんでしょ!ほらほら着替えよ」


 というわけであたしたちは一旦別行動になる。さっき見た感じだと海の家はもう開いていると思う。まずは着替えてから行こうかな。


 あたしは部屋で水着に着替えることにする。もちろん衣吹ちゃんもいる。なんか緊張する……。意識しちゃうよぉ……。あたしがチラッと目を向けると下着姿の衣吹ちゃんが見える。


 えっ……めっちゃスタイル良いじゃん。胸も大きくて羨ましい……。というかあれがこの前の感触か……。って、何考えてんだあたし!?そんなことを思っていると、衣吹ちゃんはあたしの視線を感じたのかこっちを向く。あたしは慌てて目を逸らす。


「どうしたの凛花ちゃん?着替えないの?それとも私の身体どこかおかしい?」


「えっ……あっ衣吹ちゃんスタイル良くて羨ましいなって思って……。」


「え?見たことあるよね?小鳥遊先輩のお家で一緒にお風呂入ったじゃん。」


「いやそうなんだけどさ……ははっ」


 そう言われても恥ずかしくて見れないよ……。だって今、目の前には下着姿の衣吹ちゃんがいるんだよ?しかもあたしの事をじっと見つめてくるし。それにあの時は目を瞑っていたけど、衣吹ちゃんの息づかいや声はあたしの脳内に記憶されてるから。


 あたしは急いで着替えることにした。衣吹ちゃんは不思議そうにあたしの水着姿を眺めていた。


 うぅ……なんか変じゃない?あたしは不安になってくる。そしてみんなで海に行く。


 みんなの姿を見る。春菜ちゃんは薄いピンクの花柄のビキニ。サキちゃんはこの前あたしと一緒に買った白のワンピースの水着。衣吹ちゃんは黒のホルターネックの水着を着ている。みんな可愛い……。あたし……大丈夫かな?浜辺に着くと既に大勢の海水浴客がいた。


「わぁー海だぁー!」


「ちょっと春菜、走ると危ないよ!もうしょうがないなぁ。」


 春菜ちゃんは嬉しそうだ。なんかサキちゃんがお姉ちゃんみたい。いやお母さん?ちなみに春菜ちゃんは泳げない。なのにあれだけ楽しめるのはすごいかも。

『面白い!』

『続きが気になるな』


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