三題噺スイッチ改訂版より出題 作品No.01 <●感情ジャンル編> (2023.02.19)
記録用・練習用です。
お時間はかけません。
暇つぶしにどうぞ。
三題噺 【メロン・一人っ子・煙突】
●感情ジャンル (不条理、ナンセンスコメディ)
高級品とされたメロンで世界戦が起きると誰が予想したであろうか。
20XX年。
食糧危機に陥った世界では食糧危機を主な理由とした世界戦争の勃発の危機にあった。
ところがこの当時、実はある作物において革新的な技術が誕生していた。
その作物とは、あの“メロン”である。
一人っ子政策を敷いていたC国は高級作物として知られるメロンを大量生産する技術の開発に成功。
彼らは秘密裏にそれを資金源に闇ルートを通じて世界各国で売買を開始。
世界各地の要人やVIPには必ずと言っていいほどそのメロンが贈答され、ときに賄賂や国際犯罪の温床となるシンジケートを形成するに至った。
このことに気づいた産業ジャーナリストのA氏は世界にこのことをリークしようとしたが、そのメロンを通じた闇社会の規模の大きさ、そして関わる人間・組織の影響力を知り、ことはそう簡単ではなくより慎重に綿密な計画を立て実行しなければ、情報はすぐに潰され自身の身や家族・友人を危険にさらしてしまうことに気づいた。
そこで彼は一つの妙案を出すのだ。
その内容はこうだ。
“煙突一杯にメロンを詰め込んでそれを撃ち出す”
これしかなかった。
一見、誰しもが荒唐無稽に感じるこの作戦には大きな勝算があったのだ。
“煙突”これはいわずとしれた、この地球上で最大のミサイル発射地下基地のことである。
かの大戦において連合国の作りだしたこの巨大な地下要塞ミサイル基地は、日本の北海道という島に匹敵する大きさを誇り、いまもアメリカ合衆国のどこかに隠されているとまことしやかに噂されている。
大戦時にはここから数えきれない弾頭が発射され、全世界を地獄の業火に焼いたことは記憶に新しいはずだ。
その“煙突”に、この血で汚れた黒いメロン、“ブラック・メロン”を詰め込み、世界中へと撃ち出すのである。
世界中にメロンが溢れる。
それをみんなで食べる。
人類みな兄弟なのだ。
食糧危機は、C国の国威への固執、危機に瀕する現体制の維持のため、一人っ子政策の失敗を覆い隠すための彼らの陰謀である。
シンジケートを襲いブラック・メロンを強奪、世界中にその真実を、白日の下にさらすことでこの世界がたしかに救われる。
かの大戦の忌まわしき遺物、呪われし煙突が皮肉にも世界を救う。
こんな喜劇が世界を救うことがあっても良いではないか。
この作戦が成功した暁には、私はもう二度と帰ってくることはないだろう。この文章を読んだあなたにだけは私のこの荒唐無稽で無謀な世界の救済計画を知ってほしかったのだ。
今に人々は、同じメロンを同じように味わって食らうだろう。
私はここに、人類の勝利を確信している。
完。
記録時間(31:27)
●感情ジャンル (悲劇、トラジディ)
おれの親父はメロンに殺された。
いや、正確にはメロンに殺されたといってもいい、ということだ。
なぜなら、おれの愚かな親父はメロンを食べたいと願っていたからだ。
そのためにあんなことに手を出して逝ってしまった。
母無し、一人っ子だった僕は寂しさを食で紛らわすことに熱中していた。
親父はそんな自分を見かねて何でも食べたいものは手に入れてくれた。
でも、そんな愛情深い親でも決して手に入れられないものがある。
それがメロンだった。
そのメロンはこの国で限られた場所でしか生産が許されていなかった。
あの廃工場の煙突である。
その巨大な煙突にはこの国で唯一のメロンの蔦が複雑に絡み合って全体を覆われており、許されたものにしか決して近づけず触れることができなかった。
この国の権力の象徴、しかし自分にとっては強い憧れを抱かせやがて決して手に入らないと知ったそれは憎悪に代わっていった。
親父はそいつをなんとしても手に入れるとおれに誓ってある晩、おれが寝静まった頃に家を発った。
そして翌朝には無残な姿で発見されることとなった。
警察は町の外れで行き倒れていた、何者かに暴行された跡があり通り魔の類に襲われたと説明したが、おれは信じなかった。
親父が死んだその夜にメロンの話をおれにしてくれたからだ。
そしておれがいかにそれを欲しているか。憎んでいるかを悟った親父はメロンを手に入れようとしたのだろう。
だから殺されたんだ。
そうして、翌日おれは親父の復讐を誓い家を出た。あの煙突に忍び込んで、メロンを手に入れる。
それが叶わなければ燃やしてすべてを灰に帰す覚悟だ。
これは親父への弔い合戦でもあり、おれの人生の生きる意味を見出すための戦でもあるのだ。
闇にそびえる巨大な煙突は星空を覆ってまるで吸い込まれるような錯覚に陥る。
恐怖が広がるのを感じた。
しかしそれ以上におれの怒りが勝っていた。何もかもを奪うあの煙突が人生に立ちそびえる限りこの先生きて行く希望は見いだせなかった。
玉砕覚悟で敷地に近づいたそのとき、荒れ地に1人の女性らしきシルエットの黒い影が見えた。
彼女はどうやらこの敷地の警備員と激しい言い争いをしているらしい。
好都合だ。
これだけの施設、しかも前夜に親父が侵入をしようとして殺されたばかりで警備は厳しいだろうと覚悟をしていたが、あの想定外の女性の介入によって警備体制に多少の問題が生じているようだった。
おれは彼女と警備兵がいる辺りを迂回し荒れ地のわずかなくぼみや草地に隠れるようにして進むのだった。
しかし、そのとき警報が鳴る。
突如として頭上からライトアップされ、目がくらむ。とっさに身を伏せたがまるで隠れる場所はないことに気づく。
慌てて走りかけるが、各所に設置された巨大な拡声器から警告が発せられ、視界が慣れてきた頃には眼前にライフルを持った警備兵が幾人もその鋭く凶悪な銃口を自分に向けられていることを知ったのだった。
観念し両手を上げ膝をつくと、声を荒げた警備兵の一人にライフルの銃座でいきなり殴られる。
なにか怒号が聞こえた気がするが、意味をなさない咆哮のようで理解はできなかった。
もはやここまでか。無念の死を遂げた親父の姿を思い浮かべ、同じ所へ行くのかと諦めかけたそのとき。
先ほど言い争っていた女性がこちらに駆け寄ってくるのを、薄れゆく視界の端で捉え、倒れ込んだ。
やがてどれほど時間が経ったか。意識が戻り辺りを見回すと、そこは施設内にある警備兵仕様の詰所のようで、その一角を簡易的な医務室に使っているようだとわかった。
横になって寝かされている自分の額には冷やされたタオルが乗せられていた。
なにやらカーテンの向こうから話し声が聞こえてくる。
女の声とどうやらこの詰所の代表者のようだった。
底から聞こえてきた事実におれは震えた。
その女性の正体はおれの親父の死んだはずの妻であり、つまりはなんとおれの母親だった。
親父からは母親とはおれが幼少の頃に病で倒れ死んだと聞かされていた。
母親の記憶はあまりなく、いつもおれのために美味しいご飯を作ってくれていたその台所に立つ後姿だけがなんとなくぼんやりとした記憶ともいえない不確かな夢のようなものとして自分の中にあった。
その声を聞いた時、おれは母の面影をその輪郭をはっきりと思いだすことができた。
今すぐにカーテンの向こう側にいる母に自分に気づいてほしいという衝動に駆られた。
薄いカーテンにいまにも手をかけようとした、そのとき。
おれの手は止まる。すぐに気が付いた。そして最も重要なことを思い出したのだ。
会話の流れからして、母親と話している相手は、そう、おれの実の兄だ。
おれには兄がいたのだ。ずっと一人っ子だと思い込んでいた、そう親父に教えられて育ってきた。
だのに、なんでずっと忘れてこれたのだろう?なぜ思い出すこともなかったのだろうか。
おれには兄がいた。一人っ子なんかじゃなかったんだ。
衝撃が走った。
これまでのおれの人生はなんだったんだろう?
親父がおれに寂しい思いをさせないようにとしてきたこれまでのこと、
おれが親父にしてきた我がままや甘えの正体は何だったんだろう。
おれや親父は一体何のために、こんな、こんなことがあってたまるか!
突然涙があふれ出した。
悔恨と怒り、いまこのときも横たわっているこの現実とを隔てる薄いカーテン越しにおれは声を殺し、歯を食いしばり拳を振るわせて泣いた。
やがて母と兄の会話は終わったようだ。隣のカーテンが開かれたが、おれはもう深く布団を頭の上までかけてもぐり込み、眠ったままのふりをしていた。
とにかく、兄には会いたくなかった。母にも知られたくなかった。
やがて気が付くと本当に眠ってしまっていたようだ。
次に目を覚ました時、地平の向こうから覗く陽の光が空を群青に染め、部屋を見回してもすでに母と兄の姿は無かった。
おれは警備兵に連れられて敷地外のゲート口まで連れられ、そこで解放された。
解放前に彼らに色々なことを聞かれたが、ほとんどまともに口をきかなかったと思う。
父と母がなぜ別れたのか、母が父のことについて警備兵をどのような口論をしていたのか、
母と兄はおれの正体に気づいたのか、結局のところ何もわからず終いだったが、
当のおれはそんなことを気にする余裕も気持ちにもなれなかった。
気力も乏しく帰路を往く。
おれは一人っ子なんかじゃなかった。おれの我がままで親父は死んだ。そのことを知ったおれは深く絶望した。メロンへの憎悪はいつしか、自身への憎悪に代わっていった。
東の空に陽が昇る。ここからならいつでも目に入る。あの巨大で忌々しい、しかし雄々しく美しさと威厳を感じさせながら。その巨大な陰影に自分が飲み込まれていくのを底冷えのする感覚で受け取った。足取りおぼつかずにただただ彷徨うのであった。
完。
記録時間(57:30)
●感情ジャンル (喜劇、コメディ、ギャグ、ドタバタ劇)
子どもの頃、一人っ子の僕にはお隣さんの少し年上のお姉ちゃんがいて、僕はことあるごとにそのお姉ちゃんになついていた。
両家族とも仲が良くて、よく互いの家にお邪魔してはご飯を食べたりお風呂に入り、お泊り回なんてして遊んでたのをよく覚えている。
その時の僕はまだ物心つく前で、その時々になにを感じて何を考えていたかだなんて覚えてないんだけど、ただただそのお姉ちゃんといると楽しくて、一緒に遊んでくれたり話を聞いてくれることが嬉しくて、大好きだったことだけは間違いないと思う。
そんなお姉ちゃんたちお隣さん家族が急に遠くの街に引っ越すことになったのは僕が小学生に上がってすぐの頃だったと思う。
それまで何があっても一緒にいてくれて、どんなに嫌なことや寂しいことがあった時でも話を聞いてくれたお姉ちゃんが、急に僕の生活からいなくなってしまうという事実が受け入れられなくて、ついには最後まで顔を見てちゃんとサヨナラを言えなかった、そんな苦くて後ろめたい想い出が僕にはある。
そんな僕ももう小学生高学年。
その頃と比べてすっかり大きく成長した僕は、学校でもそれなりに友達は多くいるし、毎日楽しいことや辛いことがあってもそれなりに過ごしている。
新しく隣に引っ越してきたお年寄りのおじいちゃんおばあちゃんはまるで実の孫のように僕のことを可愛がってくれるし、毎朝挨拶して学校へのお見送りをしてくれる。
だから、ずっとお姉ちゃんのことは胸の奥底にしまって忘れてしまっていたんだ。
そんなある日、ぼくの町である事件が起きた。
夕方ごろ学校帰りに変な格好をした女性が下校中の小学生に声をかけてるっていうんだ。
不審者って大人は言ってるらしくて、僕はこわくなったけど、女の人が何を目的としてるのが分からなくて、だからどう怖がっていいのかわからずに、ただ目に見えない不安感だけが僕を怯えさせていた。
でも一方で、クラスのマセた一部の男の子達は、その女性に一目会おうと校門の傍で隠れて様子を窺ったり、その正体を暴こうと悪さや悪戯を仕掛ける子もいて、それがまた学校やご近所で問題になっていった。
それでもその女性はなぜか声掛け事案をやめる様子もなく、その男の子の仲間のだれだれが女の人にチカンをされただとか、急に大人しくなってそれまでの態度を改めたりだとか、変な噂や事件はますます続いて行ったんだ。
僕は臆病な性格もあって、もちろんそんな怖いことに関わる気はなかったし、まだ明るい時間に集団下校をしてたから本当をいうと、だんだん不安や身の危険を感じなくなってた。
むしろこの頃になると、毎日どこかで尾ひれをつけて、漏れ聞こえてくるこの事件とそれに関連する現実離れした事象そのもののスリリングさに、ミステリアスな真実に、少しだけ、ほんの少しだけ心がワクワクと浮足立って楽しむようになってた。
でもある日、それは僕の身に思わぬ形で突如として降りかかってきたんだ。
その日の放課後は、いつもと少し違って、みんなと集団下校する時間に帰ることができなかった。
昔から完璧主義な気質がある凝り性の僕は、図工の課題の提出が授業時間内に間に合わなくて、放課後に何人かのクラスメイトと一緒に、教科の先生に手伝ってもらってやっとの思いで完成させなくちゃならなかったからなんだ。
気が付いたときには僕が一番最後の居残りだった。
先生も熱が入りすぎたのか、とっくに通常の下校の時間を過ぎていたことに気づいて、慌てて教室を出た。
先生は家まで送ると心配して言ってくれたのだけど、この時期はまだ夏前の一日の陽が長い時期で、太陽は傾いていたけれど暗くなるにはまだ十分時間があったんだ。
だから先生は僕が断るとすぐに校門でみえなくなるところまで見送ってくれて、そこで一人帰路につくこととなったんだ。
でも、予定とは違うこの放課後に僕はなにかを期待してたのかもしれない。
同じ場所でも時間が違うと、毎日歩くこの通学路がこうも違った印象にみえるのかと、不思議な感覚に包まれた。
だからすこし油断があったんだ。
いつも学校で口酸っぱく注意喚起されてた廃墟の住宅の陰から、黒い影が僕を襲ってきたことを、しばらく自覚することができなかった。
あっけにとられている間に、僕は住宅の裏のコンクリート塀の間にあるわずかな狭いガラクタの積まれた庭のような場所に連れ込まれていた。
耳元で女性の荒い息遣いが聞こえて、僕はやっと状況を認識した。
怖い、そう思ったのもつかの間、女性は僕の身体の敏感な部分に手を伸ばし、そこを柔らかな細い手でなぞり始めたのだ。
僕はこれまで感じたことのない身の毛もよだつ恐怖感に襲われ、生理反応を起こしてしまっていた。失禁だ。
恥ずかしさと恐怖が入り混じって涙がこぼれた。
そんな震える僕を女性はむしろなにか興奮した様子で、その涙が伝う頬に沿ってチロリと舌を這わせてきた。
恐怖のあまり目を合せまいとしてきた僕はついに女性の顔を仰ぎ見た。
女性は暗い色のロングコートで全身を包んでいて、顔半分はフードに包まれていてはっきりとその人相を識別することができなかった。
だが、たしかにその白く美しい端正な口元が、妖艶にいやらしくゆがむのを捉えた。
そのとき、女性の香りに懐かしいものを感じ取った。
そして、意外なことに、僕は初めてここで人生で初めて性の目覚めを実感した。
そう、ぼくのあそこが煙突のように起立していったのである。
僕はこの異常な状況で自分の頭が混乱しているのを自覚していたが、それが怒張しはちきれんばかりに大きくなるのをただ眺めているしかなかった。
すると、突然女性の目がフードの奥で怪しく輝いた気がした。
素早くその白く美しい手を僕のイチモツへとスルリ、と伸ばしたかと思うと、ズボンの上からまるで棒倒しをするように弄んでくるではないか。
僕はそれまで、両親にさえ触れられることのなかった恥部を、見ず知らずの女性に触れられた衝撃に戦慄した。
そんな自分の驚きと恐怖に反し、そのものはさらに大きく、はちきれんばかりになっていくのを感じた。
痛い、なのにやめられない。経験したこともないような快感が秘部を襲う。
やがてズボンのチャックが降ろされ、ひんやりと気持ちのいい女性の手で僕はさらなる快感にいざなわれることとなった。
薄れゆく意識の中で、僕はこの異様な状況の中でさえ確かに感じるこの懐かしい気持ちは何なのかという疑問が脳裏から離れなかった。
そしてその答えは突然僕の中で確信として現れた。
記憶の奥にしまい続けていた、ある女性の名前を口にした。
そう、あの懐かしく優しい、今思えばわかる、初恋をしたあのおねぇさん、彼女の名だった。
荒い息づかいをしていた女性の手が止まる。
僕は隙をついてフードを取り払った。
そこには、あの忘れようとも忘れることの決してできなかった、恋しいお姉さんの驚きや困惑とも恥ずかしさともつかない、それでいて今にも泣きだしそうな顔が、目の前にあった。
そんなお姉さんの正体を知った僕は、もう何も聞くことも言うこともなかった。
ただ、ずっと心の奥で気にしていた彼女に会えたこと、そして彼女に昔から今に至るまで愛されているということを頭でなく、心と体で理解した。
そして収まるはずのない下半身の熱くなったモノに自分の衝動を委ねると覚悟を決めたのだった。
その場にへたり込んだ彼女の目の前にソレを押し付けるようにして主張する。
彼女の身体は第二次成長期を経て、当時よりもさらに豊かに成長しており、
その控えめだった胸にたわわに実った二つの“メロン”(のように僕は見えた)は、
脳も身体も思春期に突入しようとしていたうえに、衝動的に性のスイッチがONにされ目覚めたばかりのこのときの僕には、あまりに刺激的だった。
やがて僕とお姉さんは快感と幸福感と、これまでの長い月日に離れ離れになっていた間のすべての感情やわだかまりを発散し放出することで、魂の救済を経て一つになる感覚を得るのであった。
彼女がいつから僕にこのような感情を抱いていたのかはわからない。
しかし、この日から、また彼女とのあの愛しく輝かしい日々が戻ってくるのだと、深く確信した時、僕には何も怖いものなど無いのだと悟るに至ったのであった。
そして、遠く地平線に血のように真っ赤に滾り紅く燃えるあの夕陽に、彼女との絆をこの先いつまでもどこまでも永久に死守していくことを子ども心に強く誓ったのであった・・・。
完。
記録時間(1:13:27)
もしもよろしければ、あなたの忌憚なき意見を求めています。
ありがとうございました。