IF. ミオとイチャイチャ
エピソードの解放条件を満たしました。
【ミオ編】がアンロックされました。
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ここは暗い暗い空間の中。
そこには一人の紫髪の少女がポツンと立っていた。
少女は「童謡」を口ずさむ。
彼女が歌い終わると、彼女は黄緑色に発色をした。
<<発動成功...世の理を一時的に変更します...
【Re:Rooooot】>>
「――分岐派生、別ルートを観測します」
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ファルマン家から出て二週間。俺とミオはある種の緊張感を隠せずにいた。
ユニコーンの湖での口約束…。
来週末に俺とえっちをすると決められた日から、もう既に3日ほど立っていた。
もちろんこれはキューンをなだめるための嘘なのだが、キューンはこれを忘れてはおらず、何度も何度も、いつえっちをするのかと問いただしてくるのだ。
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暑い。
俺は今、宿にいる。
ハーゼルゾネットの宿で俺とミオが対面で向かい合っている。
キューンは一時的にファルマン領にアリシアの様子の見に戻っているようだ。
「ミオ、今からキューンが帰って来るまでに…口裏をあわせる必要があると思うんだ」
「私もそう思う」
キューンにえっちをしたと言うために俺たちは打ち合わせをすることになった。
「ミオが俺にのっかってきたとか……そういう始まりはどう?」
「え?私が!?……どういう心情で!?」
「いやいや……あの俺のことが……その……好きで……?」
「えー……嘘っぽいと思う……、それよりリュックくんが押し倒す方が自然じゃないかな」
「俺はミオを襲わないよ」
「いやいや、リュックくん襲うでしょ、リュックくん私の身体好きだし」
え!?
俺、ミオにそんなふうに思われてたのか!?
「前にも言ったけど、視線ずーっと感じてるよ、えっち」
ミオはジト目でこちらを向いている。
「あ…あのですね……ミオさん……」
「「俺はミオさんのおっぱいが好きでーす」……とか?」
ミオは俺の声真似をしたつもりだろうが、全然似てはいなかった。
でも俺としても男として尊厳を取り戻す必要がある。
「お、お、俺は胸は……別に好きじゃないです」
「……G」
「え?」
「私……胸の大きさGだよ」
それを聞いて、俺の劣情は大きく煽られた。
「ほら、たけのこ元気になった、このおっぱい星人」
俺はミオに対してのこういう負の感情を押さえるのに必死だった。
「うん、じゃあリュックくんが私をおっぱい目的で押し倒した、いいね」
「はい、俺の負けです」
あっさりとミオに負けた。
じゃあ次どうするのか。
次…?
「ミオ、押し倒した後って何するんだ?」
「え…!?それ聞くの?リュックくんがしたいようにすればいいと思う」
ここでミオも顔が赤くなってきた。
ミオも恥ずかしいのだ。
俺は負け続けると悔しいので、ここからはなるべく冷徹に答えるようにした。
手短に言うことによってなるべく動じないようにしよう。
「その……ミオを押し倒した後はキスしながら胸を触るとか…?」
「え!……2つ同時にやるんだ」
「う…うん…そういうの好きだから、やったことないけど」
「うわー…えっちだ、えっちの化身だ、リュックくん」
「キスは…ディープキスがいい、少なくとも30秒くらいの」
「え、ええ!?そんなに長くキスできないよ!私逃げる」
「抵抗できないように、両腕で押さえる」
「リュックくん、腕が3本になっちゃってるよ」
なかなか難航している。
キューンは恋愛やえっちな本に目がない。どうも耳年増な印象がある。
ならば彼女の目を欺くのは恋愛経験のない俺達には至難な技かもしれない。そう思うとなかなか打ち合わせが上手くいかなかった。
そして、俺は恐ろしい問題に気付いてしまった。
「胸の感触について聞かれたらどうしよう」
「柔らかいでいいと思うけど」
「でもキューンが確かめたらどうしよう、実はミオの胸は弾力がすごいとか」
「えー……ごまかせると思うけど」
「……胸の感触ってなんて言えばいいんだろう……」
ミオは少し考えて、俺に目を瞑るように指示する。
目を瞑ると俺の右手をミオは掴み、ある場所に連れていった。
むにゅん。
俺はその正体に一瞬で気付いてしまった。
その瞬間、俺の下半身はゲンキになっていた。
「ミオ、今のは!」
思わず目を開けた。
「なんだったんだろうね、でももうさっきの質問答えられるね」
ミオはすんと顔を反らしてはいたが、その肌は真っ赤になっていた。
ミオは俺の股間を動きを確認すると、言い放つ。
「リュックくんてすぐ欲情するね、女として自信つく」
くそ…このままだとミオに負ける。
「欲情するのはミオだからだよ」
ミオの冗談めかした表情は消えて、マジメな目になった。
「リュックくん、女の子にすぐそんなこと言っちゃダメ」
「ミオにしか言えないけどな」
「それは私がチョロそうってこと?」
「なんでそんなに自信がないんだ、ミオが魅力的ってことだよ」
あれ?
あれ?
俺はミオに負けないように口から素直な気持ちを伝えまくったのだが、そのせいかミオの顔はとろんとしだした。
「ふーん……」
心臓の鼓動が強くなる。
この部屋に異様な空気が漂い始めていた。
空気に耐えかねて、ミオは酒瓶を持ってきた。
「リュックくん、空気変えよ変えよ!お酒飲んで、笑いながら打ち合わせしよ、ガチっぽい雰囲気禁止!」
「そうだね…!でもミオお酒入って大丈夫?」
「平気、私あんまり酔わないから」
え!?なんですぐバレる嘘つくの?
俺たちはお酒を飲むことにした。
しかし。
30分後。
案の定、ミオはめちゃくちゃ酔っ払った。
「ひっく………りゅっくんあったかーい…♡」
ミオは打ち合わせのことなんか全部忘れて、俺の膝の上に対面でおすわりして、俺の胸にすりすりと顔をこすっている。
ミオと明るい空気で打ち合わせに挑んだが、ミオの酔いが周り始めて、肩を貸していたのだが、そ
れがエスカレートしてついには俺に乗っかってしまった。
俺の前身には柔らかい塊が乗っかていて、俺は今にでも襲いそうなくらい興奮していた。
「ところで、りゅっくんは、私がいいよって言ったら襲うの?」
なんだその質問は!
俺の鼓動は激しくなる。
俺は行為を期待すると同時に俺はミオに男として警戒されたいという感情も芽生えていた。
「…………襲うと思うよ」
「ひっく、ほんと?そんな度胸ないくせに~」
その瞬間。
俺の身体は勝手に動いた。
「あ」
俺はミオの身体を押し倒し、ミオの口を口で塞いでいた。
ミオは我に帰ったようで、俺が口を離すまでの間、両腕で抵抗しようとしていた。
しかし、俺の腕でミオを拘束していたし、たとえ俺が拘束しなくても、ミオの抵抗はあくまで「ポーズ」であることを俺は直感で理解した。
「…ぷはっ」
口を離すと、ミオはじいっと俺の顔を見ていた。
ミオの顔は耳まで真っ赤だ。
その顔は俺の顔を不思議そうに覗き見るような顔で、抵抗でも、喜びでもないように見えた。
ただひたすら、瞳に映る自分の姿を確認するかのように覗き込む。
そして
「えっち」
ミオはその一言をまず放って、続けて言った。
「でもリュックくん、30秒はするって言ってたのに10秒もたなかったね」
「度胸がないから、長くできなかったのかな」
口ではからかっていたが、空気は全く和まなかった。
そしてミオは目を瞑って。唇をこちらに向けてきた。
どうやらミオは今日の出来事を全部俺のせいにしたいらしい。
欲情した俺に襲われたというシナリオで。
まったく、ミオは生意気だ。
俺はミオの口を再び塞いだ。