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悲しみの海

作者: 下野 遊々

こぼれてこぼれて


いつかそれは海になった




浮島程度の地面はすっかり見えなくなって、ただぷかぷかと浮かんでいる


何が悲しかったのか、言葉にできない


分からないんじゃない、ただしたくないだけ


きっと言ってしまえば、言葉にしてしまえば


それは重石になってしまうから




かけた時間が、熱量が、想いが


多ければ多いだけ、それは重く重くなる


なんで、なぜ、どうして


自分一人の世界で満足してればよかったのに


見上げてしまったから、見えてしまったから




目指さざるを得なかった、初めて持った熱量、夢


現実ってそう上手くいくもんじゃないよね


斜めに構えたフリをして、上手くもない冗談でひねくれて見せて


そんな自分が嫌い、でも大好き


どこまでもどこまでも愚かで、だからこそ愛おしい




沈んでいく沈んでいく


何が悲しかったのか、僕は知っている


分からないんじゃない、ただ言いたくないだけ


きっと言ってしまえば、叫んでしまえば


それは呪縛になってしまうから




暗い暗い海底で、だだっこのようにまるまっている


寝たふりも、死んだふりもそろそろ飽きてきた


空に上がれないなら、海底散歩と洒落込もう


こんなにも綺麗なのに、何一つ見ようとしなかったなんて


呆れるほど単純で、笑っちゃうほど能天気




あふれてあふれて


きっともう大丈夫、また気ままに流れて夢を歌おう


その海はやがてあなたを押し上げるから


見上げれば空、どこまでもどこまでも広く


飛び立てる日を夢見て、今日もただ揺蕩う





End.

溢れた想いが、やがて言葉になりました。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 素敵な詩です。 何となくですが、言いたいことがすごくわかります。 読ませていただいて、良かったです。 頑張ってくださいね。
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