父の同僚
長く見えるけど、会話なので結構スラスラ読めると思います。
話区切り下手ですみません汗
カフェテリアに戻ると、さっきまで私たちが座ってた席には誰も居なかった。
カフェテリアを見回す。
(!!!)
父は、誰かと話しながらカフェテリアを出ていこうとしている。
(今、会ったのだろうか…)
父の隣に歩いているのは、父と同じ高さくらいの男性だった。
あいにく、男性の顔は方向的によく見えないが、父と仲良さげなのは分かる。
(少しあとをつけて、父が一人になるのを待とう。)
ーーーー
カフェテリアを出て、花屋の角を曲がる。
そこには、待合室や、受付のカウンターが並んでいる。
(あ…)
父とあの男性が別れ、父が診察室に入っていくのが見えた。
(はぁ)
「君、あいつに何か用なの?」
(え…?)
後ろから突然声をかけられ、思わず振り向く。
(あ…!!)
そこに立っていたのは父と一緒にいた男性だった。
ーーーー
病院のすぐ外にあるベンチに座り、自販機の前に立っている男の人の後ろ姿を見る。
「はい、お茶。」
「あ……いいんですか?あの、ありがとうございます」
私は、彼から差し出されたお茶を受け取る。
(奢ってもらってしまった。。)
「それで話って?」
彼は、私と距離を少しあけて、ベンチに座った。
そして彼は缶コーヒーをカチッと開ける。
眼鏡をしていて、優しそうな顔の男性。身なりもしっかりしている。
父とは同い年くらいに見えるが、少しお茶目な感じもあり、良さそうな人だ。
さっき振り向いて、彼を見たとき、さっき父と一緒にいた人だとすぐにわかった。
(この人……。父とも仲が良さ気に見えた。もしかしたら最近の父を知っているかもしれない。今、父がどこで暮らしているのか。聞きたいことは山ほどある。)
「あの…少し話、できますか?」
彼にそう聞くと、案外あっさり、
「あぁ…?何か分からないけどいいよ」とこたえてくれた。
「さっき、あなたと一緒にいた人……わた」
「君のお父さんでしょ?」
「え…?」
突然遮られて少し戸惑う。
そして、合っている。
(何で分かったんだろう…?)
「お…!当たったか??」
そう言い彼はニヤッとする。
「はい。そうです。あの…私の父親ってどうして分かったんですか?」
「あいつに高校生の娘がいるって知ってたしな。後、その娘とやらが、あいつを探しに何回もここに来てるのも知ってた。あいつとは一応同僚だよ。部署は違えども。」
そう言って彼は笑う。
「同僚……」
「何かあいつに用あるなら、後であいつ、呼んでこようか?今は仕事中だから無理だが。」
「いえ。大丈夫です。きっともう会ってくれませんし」
「え…?それはまた…どうして…??」
「父にとっては、きっとどうでもいいことだからです」
「どうでもいい?何のことだ?」
「いえ。何も。たださっき父と話して、何となく、もうだめな気がしたんです。もう一回、話をしたいんですけどね…」
そこまで言うと、「あ、父のことは呼ばなくて大丈夫ですよ」と補足する。
「さっきってカフェテリアでか?」
「はい、そうです。」
「そうか。だったらまだあるかもな」
「え…どうして?」
「さっきのあいつ、いつもと少し違ったからな。少し焦っているようにも見えた。」
「焦っている?父が?」
「ああ。俺の目にはそう見えた。少し前のあいつに戻ったみたいに見えたよ。まぁ、あいつは何があっても誰にも話さないから、すぐ溜め込む。近頃はまだマシだったんだがなぁ」
そこまで話すと、沈黙の中に携帯のバイブ音が響いた。
ブー ブー ブー ブー………
彼はポケットから携帯を取り出し、電話に出る。
「え、今からですか?」
「あ…はい」
「行けます。大丈夫です。」
(仕事の電話だろうか…)
彼は電話を切ると、こっちを向いた。
「ごめんね…もう行かなきゃだ」
「いえ、大丈夫です。話してくれてありがとうございました」
「はい、これ。何かあったら連絡して。俺もあいつのこと少しは心配してんだ」
彼は、少し照れたように言う。
「名刺……」
「そう。裏に電話番号書いてあるから。じゃあまた」
そう言うと彼は、手をひらひらとかざし、走っていく。
『翠川 篤史』
名刺にはそう書かれていた。
(翠川さん…か)
ベンチから立って、病院の入口の方を見る。
そこには、翠川さんの姿は無かった。
私は入口の方に一礼し、バス停に向かった。
翠川さんは、少しチャラめですね!
五十代になろうと言うのに、「俺」ですから…
いつか翠川さんとお父さんの過去編も作ろうと思います。
ちなみにおさらいすると、お父さんの名前は
「日向 雅之」です、確か…
あれ、違ったかな??分からない汗




