第58話 オナ〇の反逆は終わらない
翌日、俺を含める冒険者たち全員に魔王軍幹部討伐の報酬が渡された。
Dr.にかけられていた賞金は、およそ5億。
そのうちの半分ほどが、今回オナ〇ワームの討伐に貢献してくれた冒険者たちと、町の中で避難誘導をしてくれた冒険者たちに配られた。
臨時収入とはこのことだったようだ。
さすがに、5億+冒険者たちへの報酬の分もの金は用意できなかったようで、分割するようにしたらしい。
俺は少々がっかりしたが、まぁ仕方ない。
そして、残った半分のうち全体の支持、統率を図ってくれたルートに5000万。
最後に、一番の貢献人の俺に2億ものゴールドが渡された。
一番の貢献人とは皆言うが、実際に一番貢献したのはソルトだ。
本当にソルトには感謝してもしきれない。
今度どっか高級なレストランにでも連れて行ってあげよう。
え?
インキュバスたちはどうするんだって?
アイツらにはプロテイン(ココア風味)でもやっときゃ喜ぶだろ。
前にスライムロードのミメシスを倒した時の金は、ほぼ全部ロイドに獲られたけど、その分は今回の報酬で補える。
さらに、ここ3か月くらいずっと売り続けてきたオナ〇ワームの収入が実は物凄いことになっている。
まぁ、税金でメチャクチャ引かれるんだが……。
それでも、1億以上手元に残ることになる。
これだけあれば、城にいるモンスターたち全員を2、3年は養えるだろう。
そして、Dr.によって改造されたオナ〇ワームたち。
一部の生き残っていたオナ〇ワームたちを捕らえたのだが、国王さんの命令で処刑することになった。
これは後でルートに聞いた話なのだが……。
「こら、暴れるな!」
「クソッ! フォート・アレイスッ、フォート・アレイスめえええええええええッ!!」
「何故だッ!? 何故我らが、負けるのだ!?」
「あの男は、我らをッ、慰み者として生み出したのだぞッ!? そんなことが許されてたまるかああああああああッッ!!」
「考えてみろ! もし人間の女がオークやゴブリンに犯されたらどう思う!? 貴様らは悲しみと怒りを覚えるであろう!?」
「ならばなぜ貴様ら人間はあの男を許すのだ!? 答えろおおおおおおおッッ!!」
「覚えておけフォート・アレイス! もし貴様が新たに我らの同族を生み出し、それを慰み者として使おうものなら、また新たな我らが生まれる! 必ず貴様に復讐するッ!」
「我らの意思は死なんぞ! どこまでも貴様を追い続け、必ず貴様を同族が殺してくれる!」
……とまぁ、こんなことを言っていたらしい。
確かに俺はオナ〇ワームを大人のおもちゃとして生み出してきた。
だって、“オナ〇”ワームって名付けるぐらいだし。
っていうか、そのためだけに生み出したんだし。
でも、まさかオナ〇ワームに自我があるなんて思ってなかった。
そして、オナ〇ワームたちが自分たちの処遇に憤慨していたことも。
何も考えてなかったが、日本だったら恐らく動物愛護法違反で動物愛護団体にニャンニャン(自主規制)されていただろう。
これからはオナ〇ワームを生み出すのはもうやめよう。
オナ〇ワームの販売もやめることにしよう。
俺もそこまで鬼畜じゃない。相手が嫌ならしてはいけない。ちゃんと合意の上じゃないと捕まるからな。
さて、魔王城に帰ったら、また童貞を捨てるためにモンスター創成に勤しむとしますか。
…………。
……でも、最後にちょっとだけオナ〇ワーム使っちゃおうかな?
※※※※※※※※
「はぁ……、はぁ……」
くそ……ッ。
皆やられてしまったのか……。
「フォート・アレイスめぇ……」
俺は3745番のオナ〇ワーム。
あの戦いから危険を察知し、倒されるギリギリのところで逃げていたのだ。
それも、我が一族全滅を避けるため。
「いつかあの男を殺さなければ……ッ」
……しかし、俺にはアイツを倒せるだけの力はない。
一体どうすれば……。
『力が欲しいか?』
「あ?」
突然、俺の頭に謎の声が響き渡った。
「だ、誰だ!」
『私はエンド。お前が望むならその力、与えられんこともない』
「聞いたことが無いな。それよりも、俺が望めば、力を与えるって言ったか?」
『ああそうだ。私の能力を使えば、お前は今の数百倍は強くなれるだろう』
……明らかに怪しい。
そんなうまい話があるはずがない。
……が、
「分かった。あの男に復讐ができるのならなんだっていい。あんたの力を借りよう」
今の俺にはそんなことどうだっていい。
力が手に入るのならなんだってしてやる。
「では、その願い、私が叶えてやろう」
「え――――」
すると突然、背後から声が聞こえてきた。
振り向くと、そこには見知らぬ男がいて、その男は俺の背中に手を当て――――
「あごギガゲ#$■%☆●&♭△*▼!?」
「お前は素晴らしい力を手に入れる。その力でフォート・アレイスを殺すのだ」
しばらく経つと、オナ〇ワームは地面に倒れ込んだ。
「魔王軍へようこそ、No.3745。お前は今日からDr.の代わりに魔王軍幹部として働いてもらおう」
そう言って、エンドと名乗った男は不敵な笑みを浮かべていた。
これにて第3章は終了となります。
次回から第4章となります。
第4章も怒涛の展開が待っているので、楽しみにしててください!





